2日目(3)
「女子の服って僕には分からなかったから、ありがたいよ」
「そういう事なら任せて!」
僕達は数分の後。体調も大分と良くなって、ショッピングモールの中を歩いていた。
「服を買う予定だったの?」
雫は、やはり先程までの会話中上の空だったのか、今日の目的を確認する様に質問をしてくる。
「あれ、言ってなかったか?」
僕はあえてここに来るまで言わなかった理由に、わざと惚けて見せると、その間に島田さんは雫の方をじっと見つめて考え事をする。
「引っ越してきたばかりで服が少ないらしくて、良かったら見てあげてくれない?」
「別に私はこのままでも良いよ」
そういう雫の姿は、僕のジーパンにパーカーといった、見方によってはボーイッシュにも見えなくない恰好だったが、ブカブカな事もあって、決して良い服装とは言えない格好だった。
「まあまあ、いいからいいから。それじゃあよろしくね。島田さん」
僕はそう言って、島田さんの前に雫を突き出す様にして預ける。
「うん! 柊君の頼みとあればお安いご用だよ。それに、柊さん可愛いからなんでも似合いそうだしね」
島田さんはそう言うと、楽しそうな顔をして雫の手をガッシリと掴む。
それと同時に、雫は困った顔をして僕に助けを求める様に視線を送ってくるが、僕はそれに気付きながらも、笑顔を返して手を振る事しか出来なかった。




