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愛がため

どんなサブタイトルだ!まあ狙ったんですけどね。あっはっはっはっは(笑)

アリアの前に、銀色の長い髪を持つエルフが現れました。


紫のかかった銀色の瞳の、綺麗な顔の男性です。

とても優しそうです。

アリアは彼に見覚えがありました。

彼はアリアのお父さんです。名前はラミエルといいました。

純白の長い服を着ていて、背中には大きな翼が生えています。


父様(ととさま)?」

ラミエルはふんわり笑って、アリアに手を伸ばします。

「ルカには父様と母様が見えないようにしてって言ったよ?」

「そうだね」

声も間違いなく生前のラミエル・フェアリーです。

「だからどんなに俺が近くにいても気づかなかっただろう」

「ぽえ?いたの?」

「いた」

アリアは久しぶりに父様に抱っこしてもらいました。


その姿はどこから見ても“普通”の父娘です。


父親が娘に死なせてもらったなんて誰も思うはずがありません。

夢世界に“誰か”なんていないのですが。

でも、アリアにそっくりな女の子がいました。

女の子は、感情の無いラミエルと同じ色の瞳でアリアをじっと見ています。

「ああ」

アリアは理解しました。

「流石だ」

ラミエルはそんな娘の頭を撫でます。

「でも何で羽が黒いのかな?私は白いのに」

アリアの言うとおりです。

アリアに生える翼と着る服は白いのに、女の子の翼と服は黒いのです。

「本人に聞くのが一番だろう」

そういうことになりました。

女の子はとんでもない早さでいなくなりました。

「にゅう?」

「照れてるんだろ。時間はあるし、次を狙え」

「うん!」

ルカがこの光景を見ようものなら、彼らしからぬ涙を流したことでしょう。



「やっぱり、父様に会いたいな」

ついに小さなアリアは本音を暴露しました。

「強くなりたいから、見えないようにしてもらったんだろ?」

ラミエルはどこまでも優しいです。

「だ…だってぇ」

ルカが見たら暴れそうです。

アリアは初めて涙目になりました。

何だかんだ言っても、まだまだ甘えたい年頃のようです。

「水」

「ふぇ?」

ラミエルは眼下の川を見ました。

アリアも見ます。

そこには、自分と大好きな父様が映っています。

「気配を感じる術を持て。気配は死者にも微弱ながらも宿ってはいる」

アリアは黙って聞いています。

「感じたら水を見るといい。そこに俺は映っているよ」

「お…お話は?」

「できるよ。鏡でもいいけど、その時は左目を使え」

アリアの左目は見えません。そう言うとラミエルはどこか悲しそうに教えてくれました。

「この世界は映さないが、違う世界なら映す。そして、その目には大きな力が宿るが、それは自分で気付かないと」

つまり、左目を何かすれば、鏡からでも父様に会えるという訳です。

「アクアも可だぞ」

「母様も?母様にも会えるの?」


アクアは、アリアとルゥのお母さんです。

少女趣味のお茶目な美女。天使。

素敵な金髪と瞳孔の存在の分からない青い瞳、ナイスバディがご自慢の元気なレディです。

マダムというよりレディと言わせたい。


「ルゥは毎日会ってるがな」

「にゅっ!?」

ちょっとズルイ。






「いいお話で・・・」

「義兄さん…」

ルカとディエルは半泣きです。

そして我に返ります。

「って違う違う!」

「そうです!呪い!姫様、呪い!」

「まあ待て」

鏡がまた輝きました。



「で、ルゥな」

「うん」

アリアは楽しいです。

「アクアと一緒に今来る」

「キャッホー!」

その姿、まるで普通の女の子。



「…‥アレ?何か…消えた?」

鏡から映像が消えました。

アクアさんの登場の寸前です。

「姫様がお休みです。続きは後でですね」

ルカ にやり。

「そんな…姉さぁぁぁん!!」

「あああああ!!」

ルゥがディエルの真似をしました。


「だって、楽しみは最後に取っておくものでしょ?ディエルくん」

木の上に、金髪に青い瞳にナイスバディなボディを持つ天使がいて、そう言いました。

「アクアもここに来ることできるんだな」

銀色の長い髪に、紫のかかった銀色の瞳の翼の生えたエルフが言いました。

ふたりは眠るアリアを見て、満足そうに消えていきました。


知ってか知らずか、今は亡き両親に見守られたアリア姫は、幸せそうに眠るのです。


「姉さんんんん!!」

「むむむむ!」

「ディエル!ルゥ坊っちゃん!うるさいです!」

いやお前がうるさい

いえ貴方がうるさい

ぱぽん


ほらうるさいって、何言ってんだお前だぞ、いや なんの おま ・・・・・・


「「バカ!!」」


ルカとディエルの喧嘩でシメました。

けんか、喧嘩、ケンカ、kenka。はっはっは。


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