死神からのレクイエム
アリアin死神日本国本部編が終わります。
銃声 空を斬る音 雷鳴 爆発音 その他もろもろの音が、四方八方で轟いています。
輝の死神の刃は特殊らしく、火花を散らす小刀みたいになったり、今のノートパソコンみたいな形になったりして攻撃を仕掛けます。
融流が言っていた、死神の刃に目覚めた能力らしいです。
「輝くんの刃、凄い。私の刃も芽生えるのかな」
アリアが空中浮遊している死神の刃の上で言いました。
「これじゃないのか」
竜王が先端で教えました。
「見てよ融流くん」
「あ?」
「アリアちゃん。もう死神の刃に能力ができた」
輝が融流に言いました。
「ああ。魔力からして想像の範囲内だろ」
「でも早いよ」
二人は喋りながらガンガン攻撃しています。
その手が緩まる事はありません。
「輝く~ん、融流く~ん。頑張って~」
「は~い」「おぉ」
「うおりゃァァァァァ」
鉈の形の死神の刃を持った死神が、屍に刺さりました。
「はっ!あれは、いつぞやの融流くんに求婚してきた…」
ごんっ
「何故だ?何故奴は屍に刺さってるんだ?」
「刃じゃなくて本人が刺さってるね」
たんこぶを乗せた輝が言いました。
刺さってる奴が言いました。
「あ!融流さん!あの時はスイマセンでした!女性かとおもったので」
「オイ、あっちのバカに穴開けてイイか?」
「落ち着いて、融流くん」
ひとまず融流は落ち着き、刺さったバカを助ける為に撃ってあげました。
「融流くん!私も手伝う!」
落ちてきた死神は、アリアの死神の刃とその使い手にすくわれました。
「おお!ありがとう!アレ、君可愛いね」
「ほえ?」
爆破。
「融流くんってば」
「あ?」
「やり過ぎ。少し加減しないと」
「そうか」
「そろそろ決着つけるぞ!一斉に行くぞォォ!」
おおおおおおおおおお!!
三班隊の女性隊長はかなり勇ましく、他の班までもが彼女に従っています。
彼女がいてくれたこそのチームプレーです。
おや…?
屍は思いました。
あの空はなんて綺麗だろう と。
おや?
屍はまた思いました。
雲の上にいるのは、無くなった筈の友達と家族 と。
みんなが手招きしています。
屍は人に戻りました。
彼は楽しそうに空へ駆けだします。
鉄の鳥が飛ばない空へ、別世界の空へ。
彼は本当の時空へ戻って逝きました。
「have a good night …spirit」
「おやすみ」
アリアと竜王が言いました。
「ひ…広間…全壊…」
秘書はバタンと音を出しました。
十二班隊がラミエル隊長は、何事も無かったように煙管を吹かします。
慌ただしい1日が過ぎゆきます。
「任務の終わりに祈りを捧ぐ。それが十二班隊のルールだ」
塵と消えた屍の前で、ラミエル隊長が言いました。
「祈り?」
「手を合わせて祈るんだよ」
輝に言われ、アリアは手を合わせます。
「屍となった魂への願いを心中に」
融流にも教えてもらい、アリアは心中に願います。
「来世こそ、良い生と死を」
屍だった彼は、何かを聞きました。
でも何が何処から聞こえたのか分かりません。
分からないから、彼は気にする事無く深い安息の眠りにつきました。
森の上を、それはそれは綺麗な鷲が飛んでいます。
鷲は華麗に旋回し、見事、小鳥を捕まえました。
小鳥の魂が飛んでいます。
空へ向かってはばたきます。
そこには生まれ変わりの門が在りました。
小鳥はそれを潜りました。
鷲の子供が卵から孵りました。
ちび嵩は、立派な親鷲を見上げました。
親鷲は、ちび嵩に小鳥をあげました。
ちび嵩は、親鷲のくれた小鳥を食べ始めました。
新キャラ、次に出します。
みんなも知ってるあの生物です。
お楽しみに。