表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/33

月の姫からの鎮魂歌

前に、学校で編集長(友達)に「隊長は黙って何もしなければカッコいい」と言われました。

さァ皆、恐れずひかりに感想を送ろう!!

そして闇は月を見ました。

小さな月の小さな歌は、嘆く魂を照らします。


風が起こり、歌を世界に持って行ったので、世界の霊が惹かれました。

精霊たちの向かう先は、死神日本国本部の大広間です。


アリアの歌う歌は、子守唄でした。

暴れていた屍は、動きを一時停止します。

知らない言葉に知らないメロディーに、不思議と惹かれてしまうのです。


「きっ局長!屍が動きを止めました!」

秘書の歓喜に、信長はダンディーに立ちあがり、「来たか!」とダンディーなお声で言われました。

「来たとは?」

「うむ、説明してやろうカラス」

「局長、私の名は白鳥しらとりです」

「いいか、ハト。アリアはな…」

秘書、白鳥の「ですから私は…」の声を無視し、信長はダンディーに続けます。

「あの娘は世界に愛された者。その性と闇の為に」

「闇?」

信長はダンディーににやりと笑うと、おもむろに白鳥に質問をぶつけました。

「アリア魔術長が死神の刃を使い切り離した魂、誰だと思う?」

そんなの、と白鳥は言います。

「彼女のご両親を殺した人でしょう」

疑問符無しの発言です。

「違う」

「え?」

白鳥は固まりました。

憎い相手でなければ一体誰を?ということです。

「父親だよ」

「はい?」

信長の言葉に耳を疑います。

「アリア・セシリアが切り離した魂は、愛する者、己が父、名をラミエルといったエルフの王族だ」



アリアはその日、初めて弱い父を見ました。

紫がかった銀の眼には、負の情がチラつきます。

花の毒で動かない身体で、ラミエルはようやく娘に触れました。

アリアには、ラミエルの気持ちと先が視えました。

『父様はお城に行って、色んなひとに見守られながら死ぬ。毒を淹れた“ベル”によって殺される』

アリアはラミエルが強い事を知っていました。

だからこそ

「父様を、彼に殺させはしない」

だから

「私が父様を殺す者。

 私こそが貴方の最後の敵にして、貴方こそが私の最初の敵で殺した者」

だから

「私は強くなる。護れる程に、戦える程に。願わくば、世界で最も強いと云われる者に」


「この世界を、護る」

そして、いつか父様が言ったように

「闇を照らし、斬る。それがアリア(月夜)と名付けられた私の生となるのです」



闇に浮かぶ月は歌います。

澄み渡り、どこか悲しげな綺麗な声です。


眠れよ 三日月の揺りかごで 見上げれば 星の海 流れぬ星星の河

全てが優しい輝きで おまえを包み抱く

少女の歌は子守唄。

眠れぬ死者への鎮魂歌。

滝つぼの国の子守唄。

月の姫の歌に誘われ精霊が来る。


精霊は皆、月夜の姫に仕えて護る。


「それが、アリアだっ…」

ラミエル隊長の声が、屍の攻撃によって途切れました。

どうやら動いた所に隊長が運悪く居たようです。

と、いうことで、死神に触れた事により、屍は我に返りました。

暴走開始。

「何してくれてんだァァァ!」

隊長をリンチ再び!

「貴様ぁ!折角アリアが止めてくれたというのに何をしてんだぁぁ!」

「ひどいよラミエルくん!屍の心臓を間違ったあの日よりひどいよ!」

「何してくれるの隊長~」

「ちょっと待て!武器はやめ…ぐはぁ!」

彼に飛ぶのは椅子やら木片やら足やら拳やら。

てめぇ、死なしたろか!

何さらしてんだボケ!

バカなのか?お前はバカなのか?

バカだろ!くらえバカ!椅子だぁぁぁ!

おい!三角フラスコあったぞ!

よし!投げろ!


「割れ物は投げるなァァ」


ガシャン!



「ぎゃー!私の三角フラスコがー!」

白鳥が叫びます。

後ろで信長はあくまでダンディーに葉巻を吹かしています。



「いやでも皆さん、屍さんの動きは鈍くなりました。このままいきましょう?ね?」

アリアはヒートアップしていく集団リンチ(あくまでギャグとしてお楽しみください)に向かって言いました。

すると、そうだそうだの声が上がり、バカ(十二班隊隊長)は放っておこう、となってくれました。

とりあえず、屍の成仏を優先させる事になり、皆一致団結して取り組む事になりました。

「貴様ら行くぞー!これ以上本部を破壊させるなー!」

三班隊の女性隊長の勇ましい声に、やっと全ての死神のボルテージに戦いの炎が灯りました。

エルフ語(滝つぼの国地方)講座。

アリアは“月夜”という意味です。

ラミエルは“栄光”という意味です。隊長のは知りません。

ルゥは“蕾”という意味です。


関係ないけど、ルカの名前は聖書にも出てこられる聖人『ルカ・セントルイス』様から全部頂きました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ