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24話

洞穴の中を覗き込むと、比較的広い広間に十数体のゴブリン達が屯していた。


「…どうしますか?無策で突っ込むのはよくないと思うんですけど…」

セリアは何かいい案はないか?とパーティメンバー達に助けを求める。


「…いい案、ある。」

そう言って菊は外套の下から紙に包まれた砂みたいなものを取り出す。


…鳥の子?昔、忍者が使っていた忍具だと言うことを聞いたことがある。


「?なんだそりゃ。それでなんか出来るのか?」


「衝撃を与えると、光と音をだす…これで撹乱した所に、奇襲を仕掛ける…ダメ?」

少し早口で鳥の子もどきの説明をし、俺たちに自分の案の善し悪しを訊く。


「いいと思う!それよりキクちゃん凄い便利な物持ってるのね、熟練の冒険者みたい!」

セリアは菊の案に賛成し、褒め称える。


「…ふへっ。忍び足るもの…如何なる時も準備を怠らない…」

何やら変な笑い声を出して呟く。

まるで陽キャに突然褒められて調子にのる陰キャみたいだ…


「じゃあ…行く…目、つぶって」

何とか持ち前の冷静さを取り戻した菊は俺たちに戦闘開始の文言と共に鳥の子もどきを洞穴の中に投げ込む。

コツン。小さな鳥の子が洞穴の地に落ち、軽い音が鳴る。瞬く間に薄暗い洞穴の中に眩い閃光が走り、鳥の子の炸裂音が耳を劈く。


数秒程続いた閃光が瞼越しに収まって来たと感じ、恐る恐る目を開けると数体のゴブリン達が目を抑えながらのたうち回っているのが見える。

うっわぁ…凄い惨状だ…


「グギャギヤァ!」

ただ、運良く目を閉じていたり仲間の影に隠れていて閃光の被害を受けなかったゴブリン達が一挙に押し寄せてくる。


「よっしゃぁ!来いっ!」

突入する前に話していたサバナと俺をを前衛にセリアを後衛、菊を遊撃として隊列を組む


俺の相手はホブゴブリン武器は鉄の剣を持っているが…身体強化魔法を使っている俺にとっては格下と言っても過言ではないだろう。


加速した俺はホブゴブリンの足下にまで一気に辿り着く。

急な俺の接近に面食らったのか、俺に向かって剣を振り下ろす。

その振り下ろしをサイドステップで避け、首元を爪で掻っ切る。


そのついでにサバナが2体同時にホブゴブリンを相手取っていたので片割れの方の脚を引っ掻いておいた。これで機動力を少しは奪えたはず…


「ナイスわんころ!」

サバナは俺が爪で引っ掻いて膝をついているホブゴブリンともう1体のホブゴブリンをまとめて大剣で薙ぎ払う。

その薙ぎ払いで2体とも上半身と下半身を分断される。


うへぇ、とんでもない膂力だ。ステータス以上にあるんじゃないか?


セリア達の方は後ろから魔法を打っていたり、いつの間にかゴブリンの背後に回って暗殺するアサシンプレイなどを繰り出していた。

この一連の流れで洞穴の中のゴブリン達は半数程度にまで数を減らしていた。


案外、あっさりとしているな、あとは閃光で目をやられているヤツらと、サバナと交戦中の奴らが殆どである。


今の内に目をやられているゴブリンをたおしておくか。回復して戦線に復帰してきたら厄介だしな。


そおっと倒れているゴブリンに近づき、魔力を爪につぎ込む。身体強化魔法の部分強化には失敗したが、爪や牙だけだと鋭利さを増すだけで失敗したりはしない。

ゴブリンの柔肌程度だったら抵抗を感じずに切りさける。

ズブリ 爪を首に差し込み、ゴブリンを絶命させる。最後に大きく痙攣したが、そのまま息を引き取ったみたいだ。


…無抵抗のやつを殺すのはあまりいい気分にはなれないな…


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