蓮月ひなたの修学旅行2日目
ゆうきとしんやは朝からがっかりしていた。
どうして2人のテンションが低いのか俺は聞かなくてもわかる。
昨日の夜、結局女子の部屋に行けないまま寝たからだ。
でもそれでよかったと先生の話を聞いて思った。
修学旅行2日目移動する前に大広間に集まり先生の話を聞いてたときだ。
「昨日の夜、男子が女子の部屋に遊びに行ったやつがいた。そいつらは罰として今日泊まる宿に先に行き勉強してもらう。いいか、お前たち!夜は大人しく部屋にいろよ」
可哀想に!今日の自由時間が勉強だなんて。
そんなことを思ってるとゆうきたちは安堵の表情をしていた。
「自由時間はこの間決めたところ行こう!時間もないし栞見て早く行こう」
ななが言いさっそく清水寺に向かった。
やっぱり生で見ると凄く綺麗だった。
天気もいいし世界遺産だけあって舞台から見下ろしたときの京都の街並みや風景が美しく日本に生まれてよかったと中学生ながらに思える場所だった。
お参りも済ませ恋愛のおみくじも引きに行った。
「やったー!大吉」
すずが喜んで俺に見せてきた。
俺もさっそく見ると
「小吉か」
なんとも言えない。
願い事
思いのままです他人の世話をよくせよ
恋愛
再出発せよ
俺は誰にも見られないように木くくってると水無月も来た。
「水無月はどうだった?」
俺が聞くと微妙かな?と言い苦笑いをしていた。
次に抹茶パフェを食べに街に出た。
タクシーに乗りオススメの店を運転手さんに聞いて下ろしてもらった。
タクシーは初めて使うが飴をくれた。
どこのタクシーもくれるのかな?
「わー!どれも美味しそう」
ななとすず、そして水無月がメニュー表を見て悩んでた。
結局みんな同じお店のオススメパフェを頼んで食べた。
「美味しかったね」
「あっ写真撮ればよかった」
「せっかくだし食べ終わったけど今撮らない?」
女子たちがそんな話をしていて店員さんを呼んだ。
そして男子たちもと言い俺は水無月とすずに囲まれ写真を撮った。
「ねぇ蓮月くん、写真送りたいから連絡先交換しない?」
水無月が言ってきた。
俺は別にいいよと言ってスマホを出す。
すると後ろにいたすずとななも交換しようと言うので結局みんなと交換した。
「パフェも食べたし次は俺たちが行きたいところ行こう」
ゆうきがスマホを開きタクシーに電話した。
タクシーが着いたので会計を済ませ車に乗り込む。
「次はどこに行くの?」
水無月が栞を見て言った。
栞のほとんどをすずとななが作ったから男子たちの意見を取り込まないないまま完成させてたのでゆうきたちの行きたいところなんて水無月たちは知らなかった。
そして着いたところは
「京アニショップ!」
行ってみたかった場所だったので俺はびっくりした。
俺たちはさっそく中に入っていろんなグッズを見た。
意外にも女子たちも楽しそうにしていてゆうきとしんやは安心した。
「あっこのキーホルダーひなが好きなアニメのやつだ!お土産に買っていくか」
実はひなはめちゃくちゃアニメが好きで俺もひなの影響でアニメを好きになった。
キーホルダーを手に取りレジに向かって買った。
俺たちは各自欲しいものを買って満足しながら京アニショップを後にした。
時間もギリギリになり自由時間もあとわずか。
次に行くところで最後だ。
最後は水無月の行きたいところだ。
そこはお土産屋さんや舞妓さんがいる祇園商店街。
「あたし舞妓さんになってみたかったんだ」
水無月が楽しそうに言う。
あらかじめ予約してあったお店に女子たちは向かい俺たちは別れお土産屋さんを回ることにした。
さっき京アニでひなにお土産を買ったときに思い出したが俺は修学旅行の前にひまりに連絡して帰ってこなかったなんとも言えない想いを思い出した。
「お土産どうしよう...」
俺が悩んでるとしんやが話書けてきた。
「ひなたは誰にあげるためにそんなに悩んでるの?もしかして好きな人か?あはは」
「え?好きな人?」
俺はびっくりした。
ひまりはただの地味な先生でただお世話になってるから...?
え?俺がひまりを好き?
嫌いや違う、ちがう。
俺が混乱してるとしんやは俺の感情を無視してひとつの物を差し出した。
「これ人気らしいし女にあげるならいいんじゃね?」
それはよーじやのあぶらとり紙だった。
これなら知ってる。
俺はこれだと思いレジに向かった。
喜んでくれるといいけど...。
なんだか少し、早く家に帰りたくなった。