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※片想いのような

牧村 朱音。(まきむら あかね)

高校1年くらいだと思われる。

綺麗系/可愛い系でいったら、可愛い系。

ふんわり、すみれが咲くように笑う。

すぐ困った顔をするのでカレシは笑う(勿論優しく、馬鹿にしたりしない)。



雨宮 六郎。(あめみや ろくろう)

高校2年生だな。

チャラ男系/真面目系でいったらチャラ男系ww

でも言葉遣いとか普通、寧ろ優しい。

髪の毛茶髪にして、耳にピアスついてるだけ、です。

彼女容認。




↑主要登場人物です。 



こんにちは。

手紙と言うのは面白いもので最初は面倒くさいけれど段々、乗ってくれば面白い物なんですね。

文法とか気にせずに書いているので間違っていてもご容赦下さい。


先輩に名前で呼んで、と言われた時には嬉しさで舞い上がりそうになりましたが、自分が下の名前で呼ばれるとなんだか気恥ずかしいものですね。先輩のお名前はとても綺麗な響きがあると思います。名は体を表すといいますが本当の様ですね。


あめみや ろくろう。


先輩に少しでも近づきたくて、同じ部活に入りました。

美術部。といってもほぼ活動していないので、あまり会えませんでしたが。

初めて聞いたときなんて優しい響き、と思ってしまって……恥ずかしく思いその後は顔が見れませんでした。


初めて会ったときの事は正直覚えてません。私は記憶力のない女です。

ただ初めての会話は覚えてます。

確か――。


「先輩って六男なんですか?」


って聞いた気がします。だって六郎って絶対に一郎、次郎……のノリだと思いません?

だからそう聞いたら、きょとんとして優しく呆れもせずに苦笑して教えてくれましたね。


「違うよ、確か父と祖父の名前から取ったんだったんじゃないかな?」


まるで他人事のように話すので、少し面白かったです。そうですね、先輩にはそういうところが少しありましたね。前に花壇の前で座り込んで何をしているのか不思議で聞いたら、


「うん、きっと僕はね、この花壇がいくら位で売れるんだろうって考えていて周りの目も気にしなくなっちゃったんだろうね」


って、他人事。

私が、先輩すごいですね、て言ったらよく分からなそうな顔をしてそう?と言っていましたよね。

先輩と会話したことなんて両手で数えられるくらい何じゃないかと、思います。


こうして付き合ってもらっている感覚が抜けないまま私は先輩の彼女、というものになったのですけれどそれでもやっぱりお昼と放課後しか会えないし、たまたま廊下ですれ違った時も少し話して別れるのですから失礼かもしれませんけれど、自覚が全く湧かないのです。

ただのお友達、と言う関係でもこのくらい普通なんじゃないかしら?とも思ってしまってそうして、私はなんてはしたない、醜い先輩に釣り合わない愚かな娘だろうと思うと泣きたくなってくるのです。



ねぇ、先輩。

こんな私は今、本当の片想いのときよりも、ずっと先輩の事を思って、恋い焦がれてしまっているのではないだろうかと思ってしまうのです。

がっついていませんか、普段の私?

きちんと先輩、後輩の立場を守って接していますでしょうか?


疑問と不安と悲しみがないまぜになって、私は破裂してしまいそうなのです。


片想いよりもつらいの、でも片想いよりも幸せなの。

例えば、家も反対方向なのに、放課後に送ってくれる先輩が、車道側を歩いてくれたり、さり気なく手を繋いでもらったときとか……もう死ぬのが怖くなってしまうくらいに幸せな気分になるのです。




先輩、私はいま指定じゃない、だぼだぼの紺のセーターを着て隣を歩いている貴方との距離を、少し――ほんの少しだけ縮めてもいいのでしょうか?





『いいよ』

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