12月28・29・30・31日
叱られてばかりゐる子や冬休(青野卯)
今日は御用納め。何とか一年を終へ、たいへんな年だつたが、やはりホツとする。もつとも私は学生に勉強を教へてゐるので、新年のセンター試験、受験頑張つて欲しいと思つてゐる。若い子もみんな、頑張つてゐる。
舌焼きてなほ寄鍋に執しけり(水原秋櫻子)
今日は忘年会。風情ある料理屋さんに出かける。お寿司、お刺身。なまこや白子などの珍味の後、寄鍋をいただく。海鮮と野菜を食べ、楽しい酒だつた。名古屋駅も人出が多い。
年々にわが悲しみは深くしていよよ華やぐ命なりけり(岡本かの子)
年を重ねる中でさまざまな悲しみを重ね、深く感じる。しかし、だから生が衰へるのではなく、命はますます輝き、華やぐと岡本かの子は生命の希望を歌つた。私たちも今年の悲しみから立ち上がり、命を輝かせていきたい。
年を以て巨人としたり歩み去る(高浜虚子)
国民的に有名な虚子の絶唱である。しかし、今年は特にこの句のやうな感慨が深い一年だつた。決してこの困難だつた一年のことを忘れることはないだらう。そして来年は希望のある年になつて欲しい。一年間ありがたうございました。