魔女狩り

　建国の物語を語ろう
　それは、偉大なる王と、忌むべき魔女狩りの歴史
　それは、祝福を受けた者達の長い長い夜
　それは、復讐と希求の旅路
　さあ、建国の物語を語ろう
　二人の英雄の、誓いと追憶の物語を

　それは語り部によって語られる建国の物語。
　リヒト・ファルスは英雄と讃えられた守護者ブローディアとシュレイタルの聖女テネリタスを親にもつ英雄の子。彼の穏やかな暮らしはある日唐突に終わりを告げる。
　災いの花に包まれたファルス、数十年の時を経て現れた六人目の大魔女、恐怖に屈したシュレイタルの民。
　父の言葉に従者と二人『厄災の日』を生き延びたリヒトは掲げた剣に誓う。己が手でかの大魔女を討ち取ると。
　
　それは語り部に語られざる、歴史の闇に消え失せた魔女の思惑。
　その人物は薄紫の花弁舞う花園で、独り訪れを待つ。
　全ては──の為に。
　


　作者が気分屋なので不定期更新となります。
　会話と地の文の割合が2、8(一般書と同じ)くらいになりますし、コメディ要素もあまりないのでご注意を。

『僕らが紡ぐ物語』に登場する小説家、影園詩月の新作小説
という設定の作品になります。