表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
破滅の覚悟は宜しくて?  作者: 玉白美琴
5/15

令嬢達?の御茶会

翌日、私はバレンシアを始めとする仲良しの令嬢?達を集めて御茶会を開催した。


場所は温室の中。


植物に囲まれた中を、皆がそれぞれ食事を楽しむ。


「しかし、ふふふ……これは傑作ですわね。人に無茶苦茶な命令を下して強要した癖に、自分は自由三昧。まさに屑に等しい所業ですわ」


笑って言うのはバレンシア。


「あの件で既に馬鹿だ、馬鹿だとは思って居たけど、まさかこうも私達が動きやすくなるとは……それこそ好都合ですわ」


橙色の長い髪を一つに結わえ、パンツスタイルのボーイッシュな令嬢が皮肉を言う。


シュラウナ・フォン・ローズ。

ローズ公爵家の公爵令嬢で、バレンシアと私の親友。

魔術の才があり、ローズ公爵家は優秀な魔術師一族。


「シュラウナ、ギリギリですが少し下品でしてよ?私を見習いなさいな」


口を挟んだのは、水色の長い髪を二つに結わえた水色のドレスを着た令嬢。


ルビーナ・フォン・エーデル。

エーデル侯爵家の侯爵令嬢で、私とバレンシアの親友。

腰に剣を差している。


「いやいや、貴方達二人もどうかと思いましてよ?魔術馬鹿に剣馬鹿。二人とも良い勝負ですわ。それに比べて私は淑女より淑女?でしてよ!!」


紫色の髪を三つ編みにし、眼鏡を掛け、緑色のドレスを着た令嬢がドヤ顔した。


マキシミリア・フォン・ティーヌ。

ティーヌ伯爵家令嬢で、私とバレンシアの親友。

才媛と名高い淑女で、ティーヌ一族は代々文官を歴任してきた。


そう、この三人も、私も、勿論……


「久しぶりに顔を合わせますわね。お元気そうで何よりですわ」


バレンシア・フォン・セイバー。

セイバー公爵家令嬢で、私の大切な親友。

セイバー一族は立法と司法を司る一族。


此処にいる五人が全員正当なる王家の血筋を持つ。


現在、18歳である私達は来月に卒業式を控えていたが、恐らく卒業式は開催されないと思う。


この茶会は、直系血族しか参加を許されない【ロイヤルティーパーティー】。


所が、10年前。


この茶会に招かれざる者が乱入して、私の運命も狂わされた。


「あれから10年、やっと全て戻ることが出来るわ」


私はバレンシアを見詰め言うと、バレンシアも私の手を握り頷く。


「そもそも、あの時の事件は不可解だったわね。極秘の筈のパーティーに乱入されるのは有り得ないもの」


シュラウナは目を細めた。


「あぁ、その鼠共なら大丈夫ですわ。目星は付けていますしわざと今回は泳がすつもりですの」


笑ってルビーナは答える。  


「なら、早く事を起こさせないと行けませんわね」


眼鏡の位置を直すマキシミリアは薄く笑む。


「さあ、皆様。本来の役目に戻れるのを私は楽しみにしていますわ」


笑って私は皆を見回す。


バレンシア、シュラウナ、ルビーナ、マキシミリアは恭しく私に頭を下げた。


そう、本来の直系には必ず居る者達がパロマ殿下には居ない。


その答えはもうすぐ分かるわ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ