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赤と死神の黒。  作者: 三月
あかねと、死神のクロ。
147/147

最終話・ありがとう。

1年半の間、本当にありがとうございました!!

最終回です!!

以前は何も知らず誤字脱字報告お願いしますなどと甘えたことを言ってしまい、本当に申し訳ありませんでした。

様々なことがありましたが、それでもここまでこれたのは、ブックマークや評価、毎話いいねをしていただいたかたや、感想を書いてくれたかた、pvを増やしてくれたかたのおかげです。本当にありがとうございました!!

長文失礼しました!!それでは最終話をどうぞ!!

 普通の日々が戻ってきた。


 毎日一人か二人、人を殺す日々。


 そこにノルがいて、レオンがいて、僕がいる。


 人を殺すことは苦しいか?そう聞かれれば、僕は迷わずこう答える。


 苦しいと。


 だってやっぱり、死は辛い出来事だから。大切な人と別れさせるのは、辛いことだから。


 迎えが来たら追い返せ、みたいな言葉を聞いたことがある。


 人間は誰一人、僕らを歓迎してはいない。


 人の未練は、常に僕らを攻撃してくる。もっと生きたいって。


 どんなに良い人生を送った人の走馬灯を見ても、ぁぁ・・・・・・これからこの人は死ぬんだと思うと、胸がギュッと締め付けられた気分になる。


 そんな日々が、辛いと感じる事もある。


 殺す事になれてきた自分に疑問を感じることもある。


 虚無感を感じるときもある。


 それでも、僕が死神として生きる道を選んだのはきっと・・・・・・この死神の人生に、意味を見いだせたからだと思う。


 生きがいを感じているからだと思う。


 だから、こう思うことにした。


 僕が苦しいのは、きちんと僕が・・・・・・人と向き合っているからだって。


 人と向き合う・・・・・・・生きているときに、僕がやらなかったこと。


 そして、やるべきだったこと。


 死神としての人生は、僕が得られなかった様々な事を与えてくれた。生きがい、人との絆、愛情、そして希望。


 でも、僕が自殺して死神になったから、幸せになれたとは思わない。一度人を捨てて死神になった僕らは、人としての幸せを味わえない。


 本当だったら、幸せはここじゃなく、現世で手に入れなきゃいけなかった。


 あかねやノル、レオン達廃校の皆とも、本当は現世で出会うべきだった。


 僕が自ら命を投げ出した罪は、僕が僕でいる限り、これからもずっとつきまとうだろう。


 それでも、心の温かさに触れることが出来る、死神として生まれ変われて良かったと思う。


「クロ、早くしてくんない? いつまで空眺めてんの?」


「いや、まだ眺めててくれ!? クロが天使みたいな白い羽なってから、移動早すぎてついて行けないんだ!!」


「あ、ごめん・・・・・・まだちょっと慣れて無くて」


 今日もまた、死神の一日が始まる。


 きっと明日も、明後日も、僕は人を殺すんだろう・・・・・・人の為に。


「頑張れよ、クロ!!」


ふと、懐かしい声が聞こえた気がした。


そっか、見守っててくれてるんだ。


「よし・・・・・・・今日も頑張るぞ!」


 僕がそう言うと、レオンとノルは、ニコリと笑って続けた。


「頑張るぞー!!」


 三途の枝が向かう方へ、僕はノルとレオンと向かった。


「あ、ちょっと待って!」


 ノルが少し不満そうに振り向いて言う。


「何? 折角良い感じに飛んで行く所だったのにー」


「・・・・・・少し、寄り道がしたい」


 レオンとノルは顔を見合わせて、コクリと頷いた。


「良いけど、ちゃんと後から来てよね?」


「大丈夫だろ、クロなんだから」


「・・・・・・二人とも、ありがとう」


 僕は生きて行く、みんながいる、この死神界で。



 私が死神と別れてから、ほんの少し時間が経った。 私は今、普通の日々を送っている。あれから頑張って勉強して、高卒認定資格を取り、大学にも入学した。


 そこで私は、友達が出来た。心を許せる友達を。カーストだとかグループだとかで仲良くしているんじゃなく、純粋な私の・・・・・・二人目の友達。


 あの頃から考えたら想像も出来ないほど、平穏で楽しい日々を、私は送っている。


 あの日、初めて死神に出会った日、私の人生は大きく変った。


 と言うわけでは、多分なかったんだと思う。


 それでも死神が・・・・・・・クロ君が、私を生きながらえさせてくれた。


 ずっと、私はクロ君を利用してきた。自分の望みを、叶えるために。毎日クロ君の話を聞いていた。わざわざ早起きして。


 めんどうだと思っていたけど、きっと心のどこかで私は、クロ君の支えになっていたことが、私の心の支えにもなっていたんだと思う。


 朝早くてしんどくても、面倒でも、こんな私が、クロ君の支えになれていた事で、ほんの少し、生きがいを感じていたんだと思う。


 クロ君との繋がりは、きっと私の中で・・・・・・・本当に大切なものだったんだ。


 だからクロ君は、本当の意味で私を救ってくれた。


 正直今でも、あの頃のトラウマが頭をよぎることがある。苦しい日々を思い出して、眠れない日々もある。


 未来への不安は全然消えてくれないし、自分の存在に自信を無くすこともある。


 それでも、私は生きてる。奇跡のような、出会いのおかげで。


 あの日以来、クロ君が姿を現すことはなくなった。 だけど、それでもきっと、側にいるのが分かる。


 見守ってくれているのが分かる。


 クロ君、私生きてるよ・・・・・・君のおかげで。


 これからも私は、人として歩んでいく。幸せに向かって。


 そして私が精一杯、自分の人生を歩み終わったとき。きっと、貴方は迎えに来てくれる。


 その時は、私の話を聞いてもらおう。


 いつもの公園、何も変らない風景。


 私は、今もあの時と変わらずに、そこにいるはずの死神に向かって言った。


「クロ君ありがとう、私・・・・・・・生きていて良かった」


「……」


 これは、私が死神に命を救われるまでの、物語。

三月「

ワイト

クロ 読んでいただき、ありがとうございます!!

ノル

あかね                     」

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