サロンに入ろう
彩さんの投稿したコラムは、あざといネーミングが後押しして、モチベーションを保つには十分なポイントと感想を集めていました。
強いて言えば、せっかく『執筆練習中。辛口のご意見いただきたいです』とタイトルで謳ったのに、あるのは応援ばかりで叱咤が無いのが、私としては不満ですが。
なんだかんだ言って、基本裏アカの作れないこのサイトは穏やかなんですよね。特に書き手は失うものが多すぎて、よっぽどの事がないと退会できないし、したくないでしょう。今まで投稿した作品も、貰ったポイント、感想、レビュー、全てが消えてしまいますから。人と争うにはリスクが高いのです。
辛辣な意見は書き込めず、何重にもオブラートに包んだ当たり障りのない意見しか集まらないのも、仕方ないことかもしれません。
そう、仕方がないのです。ここは私があえて毒舌となり、忌憚なき意見が書き込みやすい土壌を作って差し上げましょう。
私の口悪い書き込みにも真摯に向き合う彩さんの姿をみれば、続いて意見をくれる人もでてくるというものです。
あえてですよ?あえて。若い彩さんを叱咤するのは心が痛みますが、彩さんのためを思えばです。
名づけて、『泣いた赤鬼ならぬ、泣いた赤城作戦』。
ワクワクなんてしてませんよ?ほんとに、ホントに。
I話感想:投稿者:赤城
気になる点:コラムである以上、起承転結を心がけてください。これは文章として絶対ではありませんが、マナーとして守るべき基本です。彩さんのは起・結です。もう少しひねれ。
2話感想:投稿者:赤城
気になる点:冒頭「おはよう」はなくない?
冒頭は大事ですよ?名作とは例外なく魅力的な一文から始まります。
「吾輩は猫である」「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」「メロスは激怒した」
ほらね、一瞬で惹き込まれるでしょう?
会話分がダメだと言ってるんじゃないんですよ。
異世界トリップに憧れがちな、なろう読者様なら尚更、「おはよう」から始まる平凡な日常など飽き飽きですよ、きっと。
3話感想:投稿者:赤城
だ、か、ら。起承転結だって。
なんだこの捻りのない文章は。最初の3行読んだら、残り読んでも読まなくても、情報量変わらないじゃないですか。
文末「面白かったです」って、小学生の感想文か。
4話感想:投稿者:赤城
うわ、びっくりした。
文末、書き忘れたのかと思いました。
起・結かと思ったら、起のみでしたね。
もはやコラムでも日記でもなく、メモ帳ですね。
あ、備忘録なら、メモ帳でいいのか。彩さんは、メモ帳を投稿しているの?
私は何を読まさせているの?
感想返信:aya
『そんなに言うなら、きいろ様が書けばいいじゃないですか!』
怒っちゃいました……。『泣いた赤城作戦』伝えましたよね?理解できなかった?
そこでキレたら、二度と誰も畏憚なき意見なんて書きませんよ。全くもって台無しです。楽しかったけど。
その日の夜、彩さんからお詫びの電話がありました。
「その節は、短気を起こしてしまい、すいませんでした。
作戦中、しかもきいろ様から指導をいただく立場でありながら、ねちっこくまとわり付くような意見についつい感情的になり……」
「こちらこそ……、ライフワークというか、悪い癖が出た感は否めず……」
10以上も若い女の子と喧嘩するとは、私も大人気ないですね。何よりいいたい事言えて、ちょっぴり満足している己の器の小ささに反省。
しかしながら、作戦はすべて台無しと言う訳ではなかったようです。彩さんが言うには、少し歳上(もちろん自称)の女性から、サロンに誘われたとか。
「サロン?清少納言の所属した、定子サロンみたいなものですか?」
「よくご存知で。まあ、そんな堅苦しいものではなく、互いに意見を言いあい研究するサークルみたいなものらしいです。
女性限定で、『秋子』って言う古参のユーザー様をお母様と慕い、年齢順に○○姉様と家族のように呼び合うそうです。
誘って下さったのは看護学校に通う乙葉さんと言う方で、今までは
一番年下だったので、妹ができると喜んでくださいました」
「気持ち悪いノリですね」
「言うと思った!きいろ様って、こう言うノリ絶対馬鹿にすると思いましたよ!いいじゃないですか、家族ごっこぐらい」
馬鹿になんてしませんよ。ただ、顔も見たことない相手同時で母様、姉様言ってるのがきみ悪いと思うだけです。サロンは良いなと思いますよ。
なろうでポイントを稼ぐ方法はいくつかあります。活動報告やTwitterで宣伝していくのもいいでしょう。
ただ、今でさえ感想の返信やメッセージの対応で時間を費やしすぎの彩さんでしたので、これ以上執筆の練習以外に時間は取られなくありません。勉学もありますからね。勉強してるそぶりが微塵もありませんが。
サロン(サークル)に所属すれば、互いにポイントを入れ合うでしょうから、最低限のポイントは確保できます。これをブーストだと避難する人もいるでしょうが、志を友にする同士があくまで個人として互いに評価しているんだと言い張れば、どう否定できるものでしょうか。白よりのグレー、ギリオッケーかなと。
不人気なジャンル、例えば純文学でしたら、50ポイントも取れば、日間上位5位以内に入れます。
上位5位はランキングに並び、サイトの表に出る。出れば日の目を見て、たくさんの人に読まれる。読まれれば、さらにポイント確保の確率も上がる。サロンのメリットは計り知れないですね。
デメリットは、サロンの他のメンバーの作品を読まなければいけない事ですね。
短編中心の人ならまだいいですが、随分と長く長編を書いている方がいたら、一から追いつく必要があります。彩さん、がんばれ。自称読書家でしたよね?
なお、『秋子母様』の作品は、何度か目にしたことがあり存じておりました。昼ドラを彷彿させるドロドロとした恋愛モノが得意分野な方ですので、彩さんの反応が楽しみです。
乙葉さんは存じあげておりませんでしたが、昨日メッセージにて、ご本人より苦言をいただきました。彩さんに対する、私の辛辣な感想について、思うところがあるそうです。
妹を虐めるなって所でしょうか。すっかりお姉様気取りですね。
乙葉さんの作品を見に行ったところ、短編の他、看護学校での様子を赤裸々に描いた、日記型のコラムを連載していました。
分かり易く、意外性があり、乙葉さんの葛藤と成長が垣間見える興味深い作品でした。強いて悪口を言うなら、自分のことを好き過ぎる事でしょうか。自分より弱い者を庇護することで自身を肯定するタイプ、看護士は天職ですね。
彼女からは、彩さんが学ぶべき事は多そうです。早速お気に入り登録しました。私に近づかれることを、乙葉さんは嫌がるかもしれませんね。
くどいですが、私の意見ではないですよ。
赤城のキャラとして書いてます。




