エピローグ
時空がコロコロ変わります。
あたしは河合空。
伊賀出身の忍者でクノイチよ。
その後、私は宗君を看取り、今、宗君の墓前にいる。
あんたのおかげで、私は毎日が楽しかったわ。
ずっと影から見守ってきた。
あんたは全然気づかなかったけどね。
そんな鈍感なとこ、迂闊なとこ、褒められて調子に乗るとこ、内弁慶なとこ、押しに弱いとこ、流されやすいとこ。
あたしはそんなダメダメなアンタが大好きだったのよ?
キャラとして!
カプの片割れとして!!
それ以上でもそれ以下でもないわ、あはは。
ずっとずっと追い回してしまったわ。
推し愛の活力って凄いわね。
本当に、本当に楽しかった。
私もいずれそちらに行くわ。
またアンタのあのドン引きの顔を見たいものね。
天界
「うわっ、先輩。間違いだらけじゃん。バグだらけ、やばっ!この世界、よく動いていたな。大丈夫だったのかな?」
ここは天界に多数ある雑居ビルの一室。
ヘルニアで入院していたノットは無事退院し、出社時間より早く出勤していた。
そしてアプリケーションからシステムを開けて、仰天したのだ。
割とドン引きレベルである。
「なんでチェックぐらいしないかな?あの人、意外と仕事できないよね」
まだ誰もいないので、完全に言いたい放題である。
しかし、そもそも迷惑をかけてしまったのは自分だし、そのフォローをして下さった先輩には、その杜撰な仕事を非難する気持ちより、感謝する気持ちの方が大きかった。
「さ、やりますか、今週のアップデートを入力すれば、正常な状態に戻るでしょう」
ノットは黙々とやるべき作業を完結させていった。
地球
ワシの名は松尾芭蕉。
この現代の中空に漂っている偉大なる俳人の魂である。
ワシが死去して300年以上が経つが、ワシはとっくの昔に成仏しておる。
だのにここに存するのは、まぁ、人智では計り知れないというやつだ。
時期がお盆だしな、実は毎年来ておるぞ、この伊賀の里に。
しかし、日本も変わったものだな。
もうワシの知り合いなど全く生存しとらんはずだ。
それ故、ワシが忍者だったとかいう説もあるらしい。
ワシはそのことを別に不快に思ったりせんのだが、真相は・・・
ふふ、やめておこう、言わぬが花というやつだ。
ふむ、迎えが来たか。
無色透明なモヤだが、あれがワシをあるべき場所へ導いてくれる。
それではまた、来年な。
TRUE END
完結です。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。




