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第6.5話 もう一人の主人公〜グランヒルト〜


グラン目線の話です‼︎

よろしくどうぞ‼︎


 





 俺、グランヒルト・ファイ・ディングスは言ってしまえば転生者だ。

 まぁ、よくある展開だよな。



 ついでに言うと、この世界で生きるためなのか……名前とかは上手く思い出せないけど、どう生きてきたかは覚えてる。

 つーか忘れられないが正しいか。





 まぁ、ぶっちゃけると前世の俺ってそこそこに対人恐怖症気味だったんだよ。

 ガキの頃、親に育児放棄ネグレクトされて施設育ち。

 施設育ちになると今度は普通と違うからって虐められるんだわ。

 まぁそうなると根暗になるわな。

 なんかもう当時は生きるのも辛かった気がする。

 そんな俺が俺らしくいられたのが、MMO (大規模多人数型)RPGをやってる時。

 ゲームの世界の俺と現実の世界の俺は別人のように振る舞えてさ。

 まぁ……ソロプレイばっかりだったけど。

 だから、今のグランヒルトとしての俺はこっちの年齢に若干引っぱられてるけど、ゲームやってる時の素の俺って感じなんだ。

 まぁ、それのおかげでプログラミング系の仕事について、引きこもり生活(笑)で暮らしてたんだけど。




 で。

 どうしてだか、俺はこの世界に転生した。

 本気で転生した理由が分からないけど……まぁ、産まれた頃から意識があるから、ラノベ展開だと諦めて第一王子として生きることにした。

 まぁ、そう決めても人生甘くないんだって改めて思ったよ。

 この世界ここでも問題発生。



 俺、赤ん坊なのに毒で死にかけたんだわ。



 いや、マジで何事って思ったよ?

 チート様々のおかげで生きてるけど、どうやら俺の母親である王妃が妊娠した頃、側妃も妊娠してたらしくて。

 ウチの国は男女関係なしに、王の子供であれば出生順に王位継承権が与えられる。

 で、王妃が先に男児を産んだから、俺が第一王位継承権を持つことになった。

 そしたらまぁ気に食わないのは、同じ男児を産んだ側妃側だよな。

 要するに第二王子そくひ派の奴らが、俺を亡き者にして、第二王子に王位を継がせようとしたって訳。

 まぁ、このおかげで完全に対人恐怖症(と言えるか?)が再発。

 いつ殺されるか分かんねぇし、両親含め王侯貴族どもは腹の探り合いしてやがるし。

 いっそのこと俺を傀儡化しようとする奴まで出てくる始末。



 おかげ様で?

 両親も、周りの奴らも信用できなくなりましたとさ。



 まぁ、でも伊達に前世含めて長く生きてる訳じゃないからさ。

 というか、なんなんだろう?

 王族的な特殊能力なのか、俺のチート様々なのか……対人恐怖症気味でもそれらしく取り繕うことはできたんだわ。

 腹に一物いちもつ抱えてても顔には出さず、いい第一王子を演じれたってこと。

 優秀な第一王子を演じてれば、まぁ俺を害しようとしないで取り入ろうとする奴の方が増えて扱いやすくはあるし。

 第二王子派の奴らは奴らで目立った動きをしてくれれば、そこを始末しやすくなるし。

 まぁ、元一般人でしかない俺がよくそんな闇の坩堝みたいなところで王子の仮面えがおをなくさなかったわ。








 で……話は変わるけど、そんな俺がやっと信用できる人間に出会えた。



 それがフリージア・ドルッケン公爵令嬢。



 俺と同じ転生者で、俺と同じチート能力持ち。

 マジで見た目が金髪碧眼美幼女(将来に期待)ってだけでもかなり俺(グランヒルトになってからか、前世と好みが変わったらしい)好みだし。

 おっさんくせぇ反応すると思ったら、初心い反応もするし、いちいち可愛いし。

 いや、同じゲーマー臭がするってだけでもかなーり警戒ハードル下がった(=信頼度アップした)んだわ。

 つーか見た目儚い系だけど、見た目に反して脳筋だからそーいうドロドロしたの、分からなそうだし。

 悪いことしようとしても絶対、馬鹿だからできないタイプ。

 ってか簡単に顔に出そう。

 だから、リジーに関してだけは俺は何も警戒しなくてもいいと思ったんだ。

 国王夫妻りょうしんには悪いけど、この世界では初めて素を見せたのはリジーだし。

 そんだけ俺にとってリジーは優先順位が高い。

 それこそ両親を抜いて。

 だからなのかな?

 唯一信頼してるリジーと一緒ならなんでもできそうな気がするんだよな。



 というか、俺の心の安寧いやしのために逃がす気ない。



 という訳で。

 俺とリジーが乙女ゲームで婚約者同士だって聞いて……なら問題ないだろうと早々に婚約を結んだ。

 ほら、逃さないためにも使えるものはなんでも使わないといけないし?

 ……同じチートで転生者だから、仲間意識を芽生えさせれば簡単に見捨てられなくなるだろう?



 ………うん、やっぱり俺、グランヒルトになってから腹黒具合がスッゲェことになってる気がするわ。

 ………………まぁ、いっか。

 リジーと一緒にほのぼのと暮らせたら……あ、俺が王子の限り無理か。



 この世界が乙女ゲームの世界(また類似世界)で、ついでに俺が攻略対象でリジーを殺すんだとか言われたり、ヒロインがいるとかまだ問題は山積みだけど。




 取り敢えずはリジーが RPGしたいみたいなんで、俺もせっせと付き合おうと思う。




 リジーが楽しそうだと俺も楽しいしね。







両親を信用してない&政敵を気にしてた理由が分かったかな?


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