表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/108

番外編 《メタイベント》遅刻したホワイトデー‼︎


ホワイトデーのこと、忘れてました☆


【注意】メタイベントなだけあって、メタ発言あります。まぁ、番外編と書いてあるように本編と関係ありませんので、スルーしたい人はスルーしてください‼︎

では、よろしくね☆

 







「大変っ、申し訳ありませんでした‼︎」




 俺の部屋に招待したリジーにバームクーヘンの箱を渡しつつ、土下座する。

 いや、ぶっちゃけ(著者が)忘れてたのがいけないと思うんだが(←メタ発言)……まぁ、うん。

 ホワイトデーを渡すのが遅くなったのは事実。

 俺は大人しく、リジーに謝ることにした。


「…………グラン」

「はい」

「…………なんで謝ってるの?」

「……ホワイトデーのお返しが遅れたからですが?」

「…………ホワイトデー?」


 おう?

 顔を上げるとそこには、言われるまで気づいてなかったと言わんばかりの顔のリジーさん。

 これはまさか……。


「やだわ……ホワイトデーのこと、忘れてた」

「えぇ……」

「いや、だって……本命の男性にあげたことないし。基本、女子同士のチョコレート交換ってバレンタインデーにやるものだから……ホワイトデーの印象が薄れていたというか……」


 …………あぁ……なるほど。

 え?じゃあ、俺もリジーも忘れてたから〝おあいこ〟じゃね?

 いや、だとしても……。


「……遅れたのは事実だから。遅くなってごめん」

「ふふっ、別に気にしなくていいのに」


 リジーはクスクス笑って、俺から受け取った箱を開ける。

 そして、バームクーヘンを見て、こてんっと首を傾げた。


「ねぇねぇ、グラン?」

「なんだ?」

「バームクーヘンにはどんな意味があるの?」

「…………」


 俺はそっと目を逸らす。

 ホワイトデーのお返しに意味があるのは、皆さんよくご存知だと思いますが。

 …………でも、恥ずかしいから……そこには触れて欲しくないんだけどな?


「マシュマロが〝貴女が嫌いです〟って意味で、クッキーが〝友達のままで〟だったかしら?キャンディーが〝貴女が好き〟……マカロンが〝貴女は大切な人〟という意味だったのよね」

「めっちゃ詳しいなっっっ⁉︎」

「彼氏いない歴=年齢なのに無駄に恋愛相談されてた私を舐めないで。地味に聞かされてるのよ」


 一瞬、遠い目をするリジー。

 ……あぁ……恋する少女達にとってバレンタインデーは一大イベント。

 相談役は大変だったんだろうなぁ……。

 思わず同情した視線を向けてしまい……その視線に気づいたリジーは、「まぁ、いい思い出よ」と呟いて苦笑する。

 そして、次の瞬間には小悪魔めいた笑みを浮かべながら……俺に質問してきた。


「でも、バームクーヘンのは知らないの。教えて?」

「おい、リジー。その顔は意味を知ってるだろ?」

「知らないわ〜。別にグランの口から聞きたいって訳じゃないわ〜」

「そういう訳だろっっっ‼︎」


 リジーは可愛らしく首を傾げながら「教えて頂戴?」と言う。

 ………その仕草に少しムラっときたけど……そんな簡単に言えるか‼︎



 〝幸せが長く続きますように〟なんてっ……恥ずかしすぎて、素直に言える訳ないだろっっっ‼︎



「…………うふふっ。グラン、顔が真っ赤だわ」

「うぐっ……」

「バレンタインデーに引き続き、珍しいグランが見れたから揶揄からかうのはここまでにしてあげる。お返しをありがとう、グラン。私も同じ気持ちよ。大好き」

「…………あぁ」


 …………リジーはそう言って、バームクーヘンが入った箱をぎゅうっと抱き締める。

 …………まぁ、うん。揶揄われたのは、だいぶ恥ずかしかったが。



 リジーも俺と同じことを思ってくれてるって知れたのは、良かったかもしれない。






 バレンタインデーに引き続き。


 何故か甘酸っぱい(ピュアな)感じで、ホワイトデーは終わっていった……。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ