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死神さんは忙しい  作者: 橘光
7/8

第5話 恐怖は忘れたころにやってくる。

ああ…また遅れてしまいました。((+_+))受験生ということで、遅れることは勘弁してほしいです。

「おーいライク。」

人間を閻魔界に案内してから、閻魔大王様から話しかけられました。

「はい。なんでしょう?」

「いや、ちょっとな。お前に金を渡すのを忘れていてな。」

お金…は確か、人間が定めたルールの中にある欲しいものと交換するものでしたね。でも、死神は食事をする必要が無いので要らないのでは?

「物を買っている姿も無いと、『人間じゃないかも』なんて疑われたりするんだよ。じゃこれ、あまり無駄遣いしないようにな。」

そういうことでしたか。そして、手渡された『お金』というものは多量の紙が細い紙で束ねられていました。

「…これ本当に『お金』なんですか?」

「あぁそうだ。それで物の取引をするんだ。あと、ライク。お前まさか飛んだりしていないよな。」

「え…?結構、登校する時に飛んで…」

「やっぱりか…なぜ今までバレなかったんだ?」

「結構上空を飛んでいたんですが…バレるとは一体…?」

私は、閻魔大王様から言われた言葉に衝撃を受けました。

「え!?人間って空を飛べないんですか?」

「ああ、飛べない。飛べなくて嘆いてるくらいだ。」

そんなに人間が下等生物だったなんて……。あ、だから人間は乗り物に頼っていたんですか。自分達の体の機能として足りない部分を、テクノロジーで補っていたんですね。なんと同情を誘う生き物でしょうか。そんなことをしたら、もともとあった人間の機能まで衰弱してしまうというのに…。

「まぁ、今後は空を飛んで登校しないことだ。分かったな、ライク。」

「はい。分かりました。」

そうして、私は閻魔界を後にしました。


「はい。じゃ、今日の授業はここまでね。」

チャイムと同時に、先生はそう言ってクラスを後にしました。今日の学校はここまでのようです。さてと、私は帰って任務を遂行しますかね。

「ねー、佐藤君。」

…一瞬感じた恐怖心は気のせいであるといいんですが……

「この後一緒にお茶しに行かない?」

「……はい?」

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