第2話 転校生は初日にだいぶ浮きがち
最近パソコン調子悪い。(+o+)デフラグしてなかったからかな?(;一_一)
「今日の仕事はこれで終わりですね。」
ライクは頭の後ろで手を組みながらそう呟いた。
「ライク。ご苦労だったな。」
その後ろから閻魔大王が顔を出した。
「いえ、閻魔大王様に比べれば苦労とは言えません。ところで、なぜここに?」
「いや、明日からお前も『人間生活体験学習』に参加するだろ?学校に入る前にそれの説明をと思ってな。」
そう言い、閻魔大王様は忘れないようにと『万物の記憶』という能力を私に授けた。記憶力が格段に上がる能力らしいです。それから人間界での字の書き方と読み方を学びました。字がとても多く苦労しました。それから言葉や熟語の意味、マナー、道具の使い方、世界の常識、お金など、全部学ぶのに4時間かかりました。そして、『佐藤誠』という戸籍をもらいました。この名前が、1番ありふれた名前で目立たないようです。あと、『万物の姿』という能力も授かりました。これで、人間の姿になれるようです。明日『高校三年生』というものになるらしいです。頑張ろうと思います。
「はい、では転校生を紹介します。入ってきて。」
教室に入って黒板に名前を書き、席の方向を向いた。
「佐藤誠と申します。よろしくお願いします。」
そのシンプルな自己紹介にクラスは沈黙と困惑に包まれた。
「え……えっと…もう少しなんか…特技みたいな…」
「特技…ですか?」
特技…。私の特技は…鎌を操ることと、マッハ2で空を飛ぶことと、仕事をうまくこなすことですが、それらを言えば恐らくすごいと言われて目立ってしまう。人間らしい特技って……
「は……肺呼吸…です。」
その瞬間、クラスには笑い声が響いた。
「佐藤君面白いねー。」
「肺呼吸って肺活量のこと?」
何故なんでしょう?何故かものすごく目立ってしまってます。人間は肺という臓器で呼吸すると聞いていたので、特技と言っても大丈夫だと思ったのですが…。
「誠ー。」
と、女子の声が聞こえた。
「な、なんでしょう?」
と、近づいてきた女子に返す。
「私、尾辻伶奈。誠って面白いね。」
「え…は、はい。」
「敬語はやめて。タメ口でいいよ。」
「し…しかし、私は敬語以外が苦手なもので…」
「ふーん。じゃ、敬語やめて。」
さてはバカだなこいつ。と敬語も忘れてそう思ってしまった。
「佐藤君。私、新部友栄っていうの。よかったら校内を案内するよ。」
と、横から話を入れてきた。
「あ、ありがとうございます。」
「お、やっぱり生徒会長の仕事こなすんだね。」
生徒会長?生徒の中の偉い地位の生徒ってことなのでしょうか?
「ありがとうございます。忙しいのに」
「…?別に忙しい訳ではないよ?」
……どうやら、簡単に物事に口を出さない方が良いらしい。