花宮柚葉
柚葉にキスをした後から俺は学校へ行くようになった。
「あ、雪哉?!」
「おー、将哉…なんかだいぶボロボロだな」
「うん……女子みたいに髪切ったら吹っ切れるかなって思ったんだけどさ、無理だった… 」
「でもお前確実に良くなってってるよ。」
「そうかな?だとしたら絵里のおかげ。」
「金谷さん、将哉のこと宜しくね」
「え?!あ、はい!」
将哉が幸せそうでよかった。
金谷さんと将哉が付き合ってから、一緒にいた田中さんも先輩と付き合うようになったらしい。
「……。」
でも俺は。将哉のように立ち直れる気がしない。
教室に入ると周りから凄い視線を浴びたとともにみんな一斉にこっちへ来た。
みんな心配してくれてたらしい。
「……?」
俺の机の上に1通の手紙が置いてあった。
『雪哉へ
学校辞めます。将ちゃん幸せそうだね。
あたし何を間違ったのかな。
ただあたしは柚葉に憧れてただけなのに。
戻らなければみんな幸せだったんじゃないかな。あたしはそう想う。
色々ごめん。ばいばい。
加瀬良子より』
加瀬さんからの手紙だった。
「……………加瀬さん逃げたんだね。」
みんなは顔色を伺うように心配してくれた。
手紙をしまった途端携帯が鳴った。
「もしもし?」
『もしもし雪哉くん?!柚葉ちゃんが……!!』
俺は無我夢中で病院に走って行った。
****
「柚葉っ……!!!」
病室のドアを開けると、たくさんの看護師や先生がいた。
「あっ、雪哉くん……柚葉ちゃんが……………」
俺の心配をしてくれてた看護師さんが泣いている。
柚葉と本当のお別れかな……。
ベッドの方に近付いた。
「……………?!」
俺は息を飲んだ。だって、そんなはず。
「……柚葉……?」
柚葉が目を覚ましてそこに座っているなんて。
「……………うんっ。」
「ほんとに、柚葉……?」
「そうだよ!」
柚葉に抱きつきながら凄い勢いで泣いた。
もう絶対に会えないと思っていたから。
「雪哉くん良かったね…ほんとに……」
看護師さんまで号泣している。
先生方は検査だけして病室から出て行った。
「……柚葉……おかえり。」
「ただいま……甲賀くん。」
嬉しすぎてもう言葉が出てこない。
「そうだ将哉達にも教えないと……」
「待って」
携帯を取り出した瞬間腕をつかまれた。
「ん?」
「もう少し2人で話してたい。」
「……そうだな。」
俺は柚葉が眠っている間のことを全て話した。
将哉の事も、加瀬さんの事も。もちろん田中さんの事も笑
「あ、柚葉」
「ん?」
「柚葉のことが好きです。俺と、付き合ってくれませんか?」
「……………っ?!」
「……戻ったらするって言ったじゃん。」
「……うんっ!私で良ければ…!!」
俺は優しく柚葉を抱きしめた。




