表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/36

描写

さて、描写に関する話だが、例えば取り敢えずテキトーに人の動きや表情だけを会話文の合間合間に挟むだけの作品がある。



放課後。部活に入っていない僕と幼馴染みのアイちゃんは二人で帰っていた。


「明日休みだね」


そうアイちゃんは言った。


「そうだね」


僕はそう返す。


「そうだ。ねぇ、明日遊びに行かない?」


思いついたとばかりにアイちゃんが遊びに誘ってくる。


「うん、良いよ」


特に断る理由も無かった僕は頷き賛成する。


「やったぁ!それじゃどこいく!?」


僕が頷いて喜びの表情を見せるアイちゃん。

そんなアイちゃんがどこに行くか聞いてくる。

僕は特に行きたいところもないので、


「アイちゃんにまかせるよ」


と答える。するとアイちゃんは「えーっ」と批判の声を上げつつ「じゃあねー」と考え始める。


「じゃあ映画見に行こ、映画!」


「映画?」


「そ!私ちょっと見たい映画があったんだー、それ見に行かない?」


尋ねてくるアイちゃん。僕としてもアイちゃんが観たいという映画が気になるので頷く。


「うん」


「やったー!じゃあ決まりだね!明日、朝の九時に噴水広場に集合だよ!」


噴水広場はこの町で一箇所なので分かる。


「分かったよ。じゃあ噴水広場に九時集合で映画観てその後はブラブラってことかな?」


「うん、それでいこー」


明るい眩しい笑顔を見せるアイちゃんにつられて僕も笑う。


「それじゃ、また明日ね」


アイちゃんとの別れ道に来たところで、アイちゃんはバイバイと手を振って走り去っていく。

僕もそれに対して手を振り返す。

こうして僕の明日の予定は決まるのだった。




という(今作者がボカロを聴きながら即席数分で描いた)内容ですが、これは無理矢理描写を書かずに、ギリギリまで描写を削った内容です。


さて。このどう見てもテキトー感満載過ぎて有り得ない内容の話ですが、ぶっちゃけこのレベルの描写の作品は見つける事が出来ます。案外楽に。


勿論あまり上位作品には無いですが、しかしこれよりちょっといいレベルの描写しか描かれていない作品だったり、他にも稚拙な描写で描かれた作品がランキング上位に有るのはたまに見ます。



もしそれが普通だとその作者が思っているのであらば、思い直してください。それは普通ではありません。せめて



「明日休みだね」


既に陽は沈みかけ、空がオレンジ色掛かった道を歩いていると、並んで帰路についていたアイちゃんが口を開く。


「そうだね」


僕は彼女の言葉に頷く。


今日の曜日は金曜日。つまりは明日明後日は土日であり、学生である僕たちは休みということになるわけだ。

とはいっても僕にはこれといって予定も無いのでダラダラと過ごす事になるだろう。

そんな、青春のせの字も思わせない休日の過ごし方を考えていた僕に、アイちゃんは何を思ったか提案してきた。


「そうだ。ねぇ、明日遊びに行かない?」


思いついたとばかりにアイちゃんが遊びに誘ってきた。普通なら少しは思案するのだろうが僕は悩むこと無く首肯した。


「うん、良いよ」


どうせ予定などないのだ。ダラダラと何をやるわけでもないのであればアイちゃんと遊びに行く方が楽しい一日になるのは当然だ。

悩む必要性など無く、即答するのも当たり前の事だった。


しかしそれは僕にとってはであり、アイちゃんとしては当たり前の答えではなかったのだろう、


「やったぁ!それじゃどこいく!?」


と喜びを顔いっぱいに顕にさせるのだ。もうこれが見れるだけで賛成した事に対する報酬と等しいものである。

ただどこいくと聞かれても僕には特にこれといって行きたい場所など無かったりする。勿論遊びには出掛けたいのだが、場所を決めるとなると決めかねないのが僕だったりする。


「アイちゃんに任せるよ」


なのでここは相方であるアイちゃんに任せることに決める。

僕の返答に「えーっ」と提案しないことへの批判の声を上げつつも、自分で場所を選べるのが嬉しいのかすぐに「じゃあねー」と楽しそうに考え始めた。


その、ただ行く場所を決めるだけの事に笑みを浮かべるアイちゃんを見てほんわかする。


「じゃあ映画観に行こ、映画!」


「映画?」


あそこでもないそこでもないと考えていたが、どうやらアイちゃんは映画を観に行くことに決めたらしい。それにしても映画、か。どうして映画選んだんだろ。


「そ!私ちょっと観たい映画あったんだー!それ見に行かない?」


なる程。そういった理由か、と僕は納得した。どうやら上映中の映画にアイちゃんが観たくなる作品があるらしい。

アイちゃんが気になっているというだけで既にその映画のことが気になった僕は、躊躇うこと無く頷き返した。


「うん」


「やったー!じゃあ決まりだね!明日、朝の九時に噴水広場に集合だよ!」


余程嬉しいのか、アイちゃんは上に万歳と手を挙げて喜びを体いっぱいに表現する。その姿につい笑ってしまう。


「分かったよ。それじゃ噴水広場に朝九時集合で、映画観て、その後はブラブラってことかな?」


噴水広場の場所はこの周辺じゃ一箇所しかないのでわざわざ確認する必要も無いので、一応時間と予定を確認しておく。

確認に誤りはないようで、アイちゃんは首を縦に勢い良く振って首肯して見せる。


「うん。それでいこー」


取り敢えずの予定が決まって、今まで以上の満面の笑みを見せるアイちゃん。

何度も目にした、だけどそれでも未だ慣れることのない太陽のような笑顔につられるように僕も笑顔になる。


「それじゃ、また明日ね!」


予定が決まった頃には既にアイちゃんと僕との別れ道であるところに差し掛かり、アイちゃんは最後にそれだけ言って、バイバイをすると嬉しげに、楽しそうにこの場から走り去っていく。

僕はそんな明るい彼女の姿に見とれつつ、手を振り返す。

このようにして僕の何でもないはずの真っ白な休みの予定は、明色へと色を変えたのだった。





とまぁコピペ使用で(ボカロを聴きながら)約二十分で書いたわけですが、どう読み返しても圧倒的に内容の厚みが違いますよね。


メンドクサイのでこれ以上加筆するのはやりませんがもっとまともにこれは変えれます。


そもそもこれは情景描写はあまりしていません。取り敢えず感情表現と動き、あとは僕の心情だけです。それだけでこんなに描写は変わるわけです。


もっとマトモな作者なら更にまともに書けるでしょう。


ともかく、




変に書いて疲れたんで終わります、またテキトーな時に愚痴ります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ