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THE プレゼン  作者: 玲於奈
18/27

名刺交換

なし

「あー終わった、おわった

 めしでもくいにいくか」


的な


ふんいきでも

なかったので

原稿をかたづけ

書類の整理に

目をおとすふりをしつつ

発表者の動向をうかがう

完全な小心者

アウエー感大有り


そんな世間もきにせず

となりのやさ男は

さっさと

席を立ち

いずこへかと

すがたをくらます


そして

もうひとかたの

未来形

准教授さまは

さすがに

手早く

文科に歩み寄り

お決まりの名刺交換


もみてしているのではないかと

おもわれるくらいで

その後の談笑と

ぬけめなく

すきもない。

文科登場時の

ひきつった顔も

瞬時に消して

もう満面の笑顔。

論文の発表ではなく

営業合戦としかいいようがない。


さてさて

わたしと

いえば

それらのしらじらしさを

ながめ

気遣って

損したという風に

やれやれという感じで

席を立ち

事務局系コーナーへ。


若い司会らの

たまり場の前を通れば

輪になっての

反省会

こわい。くらい。

どんより。


聞こえてくる言葉は


「だまされた」

「やってらんねえ」


という

マイナス言葉

いやほとんど呪詛にちかく


なんなの的雰囲気で

これがヒートアップすれば

暴動だろう


思うにこりゃあ

まちがいなく

教授あたりから

単位でつられたか

レポートのかわりにするからとかいった


出席強要


司会、記録もほぼ同様。


やはり

古今東西

いうまでもなく

強いものはつよく

弱いものはよわい。


そこには

大学入学時の

温和なパラダイス的な

イメージはなく


きびしい

社会というものが

ある様子


そう

ここでも

もうまさに

社会人

会社

サラリーマン

企業の歯車



そんな

事務局わかわか系からの

のろいの言葉に送られながら


トイレに行って

立ちしょんしながら



思えば

うちの研究室の

何日もの徹夜作業

研究データ収集

そして、

日常

家に帰れても深夜12時という

残業強要。


それらが頭に

ふとうかび。


考えれば


まさに今話題のブラック企業

さらに

ひどいのは

うちらには

給料はなく。

本当に

ブラックもブラック。

超ブラック。

こりゃあ。

労働基準監督局も真っ青。


「そういや、

 おれもじゃねえか」


おもわず

さけびそうになった。



なし

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