ブラックジョーク
なし
末端分科会ながら
第15講義棟にある
ぞろめの15講義室は
いまや緊張、MAX状態。
おくれて馳せ参じた
要領のまずそうな
若い何人かの事務局員により
発表者3人の資料も、
参観者である黒集団に
一人ひとり残さず配布され
いよいよ準備万端。
舞台は整った。
われわれ発表者も
万を持した面持ちで
発表者席につき、
おくれて
これまた
私以上にペーペーの
なんとか
来ました感のある
司会と記録が着席する。
土俵いっぱい。
マイクが
ハウリングをおこしながら
女性の第一声
「えーー。
みなさま
よく、この第20分科会へ」
そのアナウンスに
参観者からは
やや乾いた失笑が起こる。
なんともべたな出だし。
若手芸人でも
もうすこし気の利いたことを
言うだろう。
いらっとしてみれば
運営サイドの
これまた若い事務局女性が
顔面蒼白の
緊張した面持ちで
「なぜ、ここで笑う?」
顔で
きょとんとしている。
彼女にとっては
ようこそという
社交辞令が
受け手にとっては
毒をもって取られたようで
そこが
ブラックジョークに
なってしまった。
冷や水を浴びながらも
次があるので
青白くなりながら
事務局女子がつづける
「それでは、
ここで
第20分科会の講師を
ご紹介します」
一息
間をおいて
彼女が間違えないように意識しているのが
わかった
「講師は
文部科学省
研究振興局 科学技術振興課
課長 園田 真由美氏です」
なぜか
こんな長い肩書を
よどみなくアナウンス。
声が終わると同時に
くだんの女史が入場
若手男子事務局員の
扉を素早く開ける機敏な
動きに目をみはりながらも
事務局女子には
ここは落ち度なく
練習したなという思いと
それにしても
なぜ
ここで文科なのかの
はてながグルグルまわる。
なし




