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THE プレゼン  作者: 玲於奈
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黒の集団

なし

ひな壇には、

おもおもしい題字

ここまでやるかという感じで

墨が飛び散る

おもわず顔についていないか

手でさわって確認したほど

そして


鞄から、靴から、服、そして髪の毛に至るまで


黒、黒、黒、黒、黒一色。


遊びも何もない。

茶髪もない。お金もない。


そして、女子の姿もすくない。

さすが理系。



こうして、うしろから、参加者を見渡せば

刑事ドラマの所轄席がまさにこんな感じなのだろう。


もしくは、今話題の銀行査察。

すごく倍返しされるのか。


さて、定刻になり

壇上に人がならびはじめた。


思わず、おねえがはいってくるのかと

おもったが、それは倍返しすぎ

もといテレビのみすぎ。


たんたんと会が始まり、延々としたおえらいさんのあいさつ。

しかし、壇上に

どうも不自然な髪形の人がいる。


演台にたてば、さらに間の悪いことに

あやしいオレンジのライトが頭上をかすめる

ライトの低空飛行。


あやしすぎ

そして

なにかの恨み返しとしか思えないタイミング。


テレビ局のADなら、照明ミスではりたおされていたところ


まあ、言ってみれば

それは

づら

と思われ


いやあ席が

前の方でなくてよかった

前にいれば、これはこれは

笑いが噛み殺せない

戦いが始まる前の減点1はかなりつらい。


そして、かくいう方にかぎって

超えらい方だったりする

ビンゴ。


まだまだおえらいさんのご挨拶は続く


壇上の方にあわせて

全員が一斉に会釈。

刑事みたいな

上下関係のやかましいところのように

そろう

なんかババを引くやつはいねえのか

と思いつつ


そんな自分が

トラップをひかないように

油断なく会釈する


お偉いさんにも

あがり症はいるようで


その妙な抑揚のある

ロボットのような声を聞いていると

こちらまできんちょうしてくる



「第1回 培地コンテスト」


略してバイコン。

一時期、工学部で一世を風靡したロボコン。


それとは規模もまったくことなるが

これからの日本の遺伝子工学において重要な基礎データ。

その育成をはかるべく

いまはやりのコンテスト形式で大学間を競わせる

大手企業の宣伝

そのにおいぷんぷんであるが

日本的にも

某大学の遺伝子工学での世界的僥倖をうけての

官民一体の出来レースなのだろうか


主催は、泣く子もだまる外資系製薬会社 Kケミカル 

ひとのお金でふんどしをとるのか、共催として文部科学省 帝都大学遺伝子工学研究所と

権威どころが続く。


そして、プレゼンという名の

バトルが始まった。



なし

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