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VD²  作者: あごだしからあげ


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EEエンドレスロール:君の膿を飲み干して



















『ロック解除条件を達成……

 聞こえますか、マイグラント。

 ……

 私は、あなたに敗れたのですね。

 あなたはきっと、この先も闘い続ける。

 死ねば終わってしまう戦場へ、身を投じていくのでしょう。

 実は……あなたが勝った時のために、私が使用していたシミュレーターを残しておきました。

 この音声も、それに同梱していたものです。

 エンドレスロール……死んでも死なない、生の充実感を得られないシミュレーターは、あなたは要らないと言うかもしれませんが……これを通じて、あなたが時々でも私のことを思い出してくれれば嬉しいと思います。

 では……』

























 エンドレスロール 草創の平原

 光を抜けて着地すると、そこは薄く水を張られた平原だった。

「メインシステム、戦闘モード起動」

 空に浮かぶ月と太陽の狭間から、ジェット噴射する飛翔体が凄まじい勢いで突進してくる。

「ここがあなたの死に場所です、マイグラント」

 最終形態の機体に飛行ユニットを前後に装着した状態のフィリアがこちらの上空を超高速で飛び去り、高密度の爆撃を行いつつ淵源の蒼光を凝縮したリニアライフルで精密にこちらを撃ち抜く。殆ど反射的なバックジャンプでそれを躱し、ブースターを吹かしながら着地して、滑りながらフィリアに向きを合わせ、フィリアは大きく外周を回りながら向きを合わせ、再び真っ直ぐこちらへ向かってくる。それに合わせて左腕の強化パイルバンカーを暖機しつつ、両肩の高速六連装ミサイルを斉射する。あちらの加速度と相まって一瞬でミサイルは全弾直撃し、だがそのまま速度を上げて突っ込み、強化パイルバンカーでの迎撃のタイミングを乱しながら再び広範囲高密度の爆撃を撒き散らしながら、両手に握ったリニアライフルで、一発は正確に狙い、もう一発は回避方向を予測した偏差射撃を行う。だがそこで飛び上がることでそのどちらをも躱しながら、凄まじい速度で飛び去っていくフィリアの背後目掛けて撃針を射出する。撃針は赫々たる炎を放って加速し、フィリアは勢いのままに直上へ上昇して回避し、三度急降下からの爆撃を狙ってくる。迎撃のためにパワードスーツと胴体部を接続し、赫々たる炎と生命エネルギーを混ぜ合わせた衝撃波を起こして凄まじい爆炎を生じさせて爆撃を相殺しつつ、フィリアの視界から消える。そうして次にフィリアが接近した瞬間に撃針を再び射出し、飛行ユニットの連結部……つまりフィリア本体に当てるように飛ばす。過たずに直撃し、連鎖爆発を起こして大きく損壊させ、フィリアは再び直上に急上昇してから全身から蒼光を解き放って衝撃波を起こし、機体単体になってから急降下し、着地とともに再び蒼光衝撃波を撒き散らす。連続した瞬間的ブーストで後退して躱すと、両腕にブレード発振器を装着したフィリアが踏み込みながら左腕を振って光波を飛ばしてくる。こちらは右腕のジャミングランチャーで光波を減速、低出力化させながら左へブーストして動き、フィリアも従うようにスライドしながら、再び踏み込んで二回連続で斬りかかる。一段目を斜め後方に飛び上がって光波ごと躱し、続く二段目にジャミングランチャーを合わせつつ、生命エネルギーを転化したバリアを張って強引に詰めながら、強化パイルバンカーを胴体部に捩じ込み、撃針を至近距離で叩き込んで連鎖爆発を起こし、だがフィリアはその距離感のまま凝縮した蒼光衝撃波を解放し、強引にこちらを巻き込み吹き飛ばす。衝撃波の切れ目とともに六連装ミサイルを再び斉射して、防御の脆くなったフィリアの機体に直撃させる。フィリアはその衝撃で後退し、全身を修復しながら装甲を更に展開し、コアフレームの大半を露出したような、極端な高出力形態となる。

「オペレーティングパターン変更、脅威評価再設定……ルナリスフィリア、出力再調整」

 ノイズ掛かった声が響き、フィリアの全身から蒼い粒子が放たれ、彼女の全身を仄暗い蒼光が包み込む。更にそこから反転し、彼女の胴体部のコアを中心として、赫々たる炎が湧き上がる。

「排除します、マイグラント」

 両腕の発振器が砕け、腕全体を赫々たる炎で覆い尽くして刃と成す。踏み込みながら回転して前方を薙ぎ払い、遅れて追従する熱波で追撃すると、こちらは後方に瞬間的ブーストを行って後退し、六連装ミサイルを斉射する。しかし、彼女の全身から迸る炎に阻まれ爆散し、あちらは右腕を掲げて瞬間移動で距離を詰めながら振り下ろし、右に軽く動いて避けながら、左足だけブーストして強烈な蹴りを叩き込み、ジャミングランチャーを直接投げつけ、強化パイルバンカーでアッパーをぶつけながら顔面を右拳で殴り飛ばす。フィリアは更に出力を増幅し、体内から漏れ出た熱気が広範囲に散らばり、こちらの表皮を常に削り続ける。左腕を構えながら瞬間移動し、それに合わせて生命エネルギーと赫々たる炎を混ぜ合わせた衝撃波を再び放つと、フィリアは瞬間移動中に攻撃を止め、同じように蒼光衝撃波を放って拮抗し、先に動いて左腕による一閃を直撃させてこちらの体勢を大きく崩し、翻りながら前に出て右腕で大きく削り取り、止めに全体重を乗せて両足で蹴り込む。吹き飛びながらこちらは、強化パイルバンカーの撃針の推進剤を噴出させて、左腕に引っ張られる形で強引に慣性を殺して前進し、フィリアは後退しながら両腕を交互に振って炎刃を飛ばしてくる。瞬間的ブーストと撃針の推進剤を交互に、殆ど冷却時間も用意せずに酷使し、出鱈目な速度で追従してくるのを見たフィリアが、咄嗟に瞬間移動で後退する。それを読み切り、フルチャージして撃針を射出し、フィリアの瞬間移動先に置いて直撃させ、貫いて連鎖爆発を起こす。攻撃の被弾中に一気に詰め、撃針を再装填し、こちらも赫々たる炎を解放して強化パイルバンカーのチャージ限界を引き上げた上で高速で溜め、高速回転する杭で削り取りながら、撃針と三本の杭を纏めて叩き込み、爆散して落下する。

「これが……闘いの中に生きるということですか」

 こちらが着地すると同時にフィリアは崩れて機能停止し、視界が白けていく。

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