表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

眺めては

作者: タマネギ

庭を眺めていたら、

今、南天の実は朱色。

重そうに枝は垂れて、

次の風では折れそう。


美しく色づくのには、

危険な重さも厭わない。

そう告げているのか、

今、南天の実は。



南天を眺めていたら、

今、隣に杏子の太さ。

支えてくれるのか。

麻の紐を通す。


杏子の枝に支えられ、

南天の実が起き上がる。

ありがとうね。

いいよいいよと杏子。



杏子を眺めていたら、

今、春を見る花芽の節。

支える枝もありながら、

冬を越える準備かと。


この冬も冷たさ強く、

この夏の裏返しかと。

春の頃、秋の頃、

季節は何を思ったか。



季節を眺めていよう。

今、季節の声を聞こう。

庭の木々の合間から、

ふらり、かまきりの卵。


来年もよろしくと、

頼るばかりの言葉が出た。

カマキリも何を思ったか。

コニファーの裏側で。



コニファーでもいい。

クリスマスツリーなら、

モミの木だろうけど、

軽い飾りつけなら、


久しぶりに飾ろうか。

少しだけ光らせて。

庭を眺めていたら、

クリスマスに辿り着いた。



初めは眺めているだけ。

何か目に留まるもの。

そこだけ見に行くと、

そこから繋がってゆく。


自分の暮らしにしても、

そのようなことか。

日々はぼんやりしている。

でも、繋がっている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ