『ハゲタカのえじき』~「一致する偶然」で盛り上がるカードゲーム~
ゲームタイトル:『ハゲタカのえじき』
プレイ人数 :2~6人 ※3人以上がオススメです!また、人数が多い方が運の要素が高まり面白いです。
推奨年齢 :7歳以上 ※人によりますが、幼稚園児でもルールさえ覚えられれば遊べます。
プレイ時間 :約15分 ※慣れた者同士なら、1ゲーム10分以内で終わります。
面白さ :★★★★★
戦略性 :★★★★☆ ※相手によって変わります
中毒性 :★★★★★
ルールの簡単さ:★★★★★
携帯性 :★★★★☆+0.5 = 4.5です
見た目の凝り度:★★☆☆☆
財布への優しさ:★★★★☆
初心者さんへのオススメ度:★★★★★
簡単に言うと:
他人とかぶらずに一番大きい数字を出せ! 子供からお年寄りまで楽しめて、お手軽なのに面白い。「数字が一致する偶然」で盛り上がるカードゲーム
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初回なので、やっぱり初心者さんへオススメするならぶっちぎりでイチオシ! を紹介したいと思います。
(リアルで知り合いに聞かれたときも、私はこれをオススメする事が多いです)
ハゲタカのえじき。
タイトルだけだとどんなゲームか、想像できませんよね。
実はルールを聞いても、なぜハゲタカのえじきなのかイメージしづらいです(え!?)カードにはハゲタカの絵はあるんですけどね。
やってみると、イメージがわかります。
==== ルール ====
①プレイヤーは、1~15までの15枚の手札を持ちます。
②マイナス5点~プラス10点までの15枚の場札(得点札)を混ぜて山にし、一番上をめくります。
③プレイヤーは場札を見てそれが欲しいかどうか考えて手札の中から一枚選び、一斉に公開します。
④数字の大きい数のカードを出した人が場札を得ます。場札がマイナス点の時だけ例外で、一番小さい数のカードを出した人が引き取ります。
⑤ただし、一番大きい数のカード(場札がマイナス点の時は一番小さい数のカード)が二人以上いる場合は、次点の人がそれを取ります。
==== 以上 ====
この⑤で、次点でカードを取った様子がハゲタカのえじき(漁夫の利)って事らしいです。
ルール、これだけなんです。シンプルでしょ?
シンプルすぎるせいかプレイ前に「これ、面白いの?」と言う人、結構います。正直私も最初はちょっぴりそう思いました。
でもめちゃくちゃ面白いんですよ!
私がこのゲームを知ったのは、当時の職場の同僚、Aさんがきっかけでした。
Aさん「黒星さん、趣味は?」
黒星 「ゲームですね。TVゲームも好きですけど、ボードゲームやカードゲームも大好きです」
Aさん「へー。あ、カードゲームといえば。こないだRHYMESTERの宇多丸さんがラジオで言ってたんだけど、黒星さん『ハゲタカのえじき』って知ってます?」
黒星 「……知りません」
如何にもボドゲやTCGに縁が無さそうな同僚に、まさかの自分が知らないボドゲをすすめられるという屈辱に遭ったので歯軋りしそうな私。
しかし表に出さずに自分を律して詳細を聞き、すぐにA●azonで購入して会社の同僚を集め、飲み会でやってみました。
◆参加メンバー(昔の職場なので役職や肩書きには全部「元」がつきます)
Aさん→すすめてきた同僚。ゲームにほぼ縁がなく無邪気系。
Bさん→上司。頭が良い。ゲーム上手い。ボドゲ経験者。
Cさん→同僚。クッソ頭が良い。TVゲームはやるけどボドゲ未経験。ぷよぷよ対戦したら鬼強かった。
私→黒星。ボドゲ経験者だけどそんなに強くない。麻雀も勘で打つタイプ
最初の内、Cさんが勝つことが多かったので「何でそんなに強いの?」と聞いてみましたら、恐ろしい回答が返ってきました。
「え? 皆が出したカード、全部記憶してる」
信じられます? 1~15のカードの内、何を出して何が残ってるのか相手に全部記憶されてるんですよ! こんなん誰も勝てるわけない!!
……ところがどっこい。これがハゲタカのえじきの凄いところ。次のゲームではAさんが勝つのです。
このゲームの面白いところはやはりルールの⑤。例えば場札が最高点の10点だった場合、誰もが欲しいですよね。
なので15のカードを出すとします。しかし他の人も同じ事を考えて15を出すと数字がかぶるため、次点の人が得点を得るわけです。
他の三人が15を出して、低いカードを出した自分が得点できた時など脳内に変な汁が出るほど楽しいんですよ!
逆に15を出して他人とかぶり、最強の手札を失い得点も取れなかった時の悔しい気持ちは半端ないです……。
なので、10点や9点の場札の時には皆、長考するわけです。……しかし何も考えない無邪気系Aさんは「10点の場札が欲しい!」というシンプルな発想で駆け引きなしに15のカードを出してくるのです。
さあ、皆さんならどうします?
自分が15を出せば、Aさんとかぶるのは必至。それは嫌。
でもBさんCさんも同じ事を考えている? とすると、14か、13か。ここは捨てて1を出しておくか……。いや、でもやっぱり取れる可能性を考えて14?
と、ぐるぐる考えてカードを出すでしょ?
結局のところAさんひとりが15のカードを出していて得点するんですよ。(ガクリ)
つまり(場札のランダムな出方にも左右されますが)頭のいい人やゲームの得意な人が必ず勝つわけではないんです。これは小さな子供とも遊べるし、ハンデをつける必要もないということ。
このハゲタカのえじきというゲームがいかに優れているかを表していると思います。
お値段も1500円程度とお手頃、大きさもウノ程度で持ち運びしやすい。一回のプレイ時間はウノより短いとオススメポイントだらけです。
是非ともお試しを。
※画像は私の持っているハゲタカのえじきですが、これは海外製品で、今日本に流通しているものとは絵柄が違います。しかしゲーム内容は全く同じです。