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第20話 そりゃいるだろ

それを気にしてか、テツが遊びに部屋まで来てくれた。


「なんかオメー最近元気ねーな。マコも心配してたぞ?」

「は? ああ……」


そのマコが原因だった。

胸が締め付けられる。今までこんなことなかったのに。


「テツ……。あのさ」

「ん? なんだ」


しかしこんな風にテンション低めに聞くと、マコのことを気にしているようで嫌だった。

『彼氏がいるならいるで祝福してやらなくちゃならねーだろ』とテツのことだから言うに違いない。

だから、軽く聞くスタンスに切り替えた。声は若干裏返ったが。


「あの〜。オマエ知ってる?」

「なんだよ。言わなくちゃ分かんねーだろ」


「あの、その〜……マコに彼氏がいるってこと!」


途端にテツは噴き出した。鼻まで出てる。

キャッキャと笑っていたので、『マコにいる分けねーだろ』と言うのかと思い安心した。

だが答えは違ったものだった。


「知ってるわボケ! いい加減にしろ!」


テツも知っていた。オレの顔が青ざめて行くことが分かる。

だが、この言い方は知ってなくちゃならないみたいで、自分だけが知らないと言うことが嫌だった。

何しろオレはマコの第一の親友なわけだから。


「だ、だろ? 確認だよ。確認」

「なんの確認だよ。それに知ってるか? マコとその彼氏には強力なサポーターがいることを」


「も、もちろん」

「知ってりゃいいんだ。しかし面白れーな、その質問。今度マコにもやってみようぜ」


「はは……。そーだな」


強力なサポーター……。

ひょっとしたら空手のやつか?

それって誰だ?

まさか、マコの父ちゃん……。


親? 親かよ。

それって勝ち目ねぇよなぁ……。

婚約者ってことだろ?


勝ち目? 勝ち目ってなんだよ。オレ……。

彼氏からマコを奪おうとしてる?


ひょっとしてオレって……。


マコのこと女として好きなの?

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