10話
笠松ヘラはThinkPad X41TabletのPowerPointで来年のための部活紹介を作っていた。
郡上知美もThinkPad X61で部活紹介の動画を作っていた。
山県優菜は言う。「今年は新入生の人、入ってくれるかなぁ」
益鷹香奈子は言う。「無理じゃ無いかな?」
山県優菜は言う。「そんなぁ・・・」
八木沢みおは言う。「そういえば、そろそろ、春休みですね?春休みの予定とか皆さん、決まっているのですか?」
笠松ヘラは言う。「祖父祖母の家に泊まるくらいは決まっていますけど・・・」
山県優菜は「山県市に帰るくらいかなぁ」
郡上知美も「郡上の家に帰るくらいなぁ・・・?」
黒血川愛海は「関ヶ原に帰る予定はあるけど・・・それ以外未定かな?」と言った。
笠松ヘラは八木沢みおに言う。「逆にみお先輩は長野に帰ったりはしないんですか?」
八木沢みおは「長野は時間が無いからなぁ・・・でも、美濃加茂の親戚なら会えるかも・・・母に相談してみます」と言った。
しばらくして、山県優菜は言う。「あした、終業式だったよね?」
笠松ヘラは言う。「そういえば、そうでしたね」
作業もある程度進んで、時間が来て部活終了のチャイムが鳴る。
終業式の日。
式典は順調に進み、その後教室に戻りホームルームをした。
ホームルーム後、笠松ヘラは同じクラスの越 由紀乃に呼ばれる。
越 由紀乃は体育館の裏で、笠松ヘラに「いつも、ありがとう。これからもよろしく」と言い、笠松ヘラに箱に入った時計を渡す。
笠松ヘラは「開けて良い?」と言う。
越 由紀乃は言う。「いいよ」
笠松ヘラは開けて驚く。
それは、まぎれもなく自分が欲しいと思っていた時計だったのだ。
笠松ヘラは言う。「ありがとう。どこでこれを?」
越 由紀乃は「この辺りにある、ホームセンターで・・・」
笠松ヘラは「違う。誰から、私がこの時計がほしがっているって聞いたの?」と言う。
越 由紀乃は「それは・・・」と言葉を濁す。
笠松ヘラは思う。おそらく本人に口止めされているな。
笠松ヘラは、「ありがとう。大切に使うよ」と言い、その場を立ち去った。
次の日、卒業式の日になった。
卒業式に笠松ヘラは昨日もらった時計を付けてくる。
そして、益鷹香奈子は泣いていた。
好きな先輩が卒業する、と言うことだったらしい。
その後、益鷹香奈子はその先輩に告白をしたが、見事にフラれたらしい。
笠松ヘラは次の日、宿題をしつつも、新聞とにらめっこしていた。
笠松ヘラは言う。「早く、桜が満開にならないかなぁ」
笠松ヘラの父親は「さすがに、まだ、咲かないよ」と言う。
しばらくして、キャサリン・ベーカーが自分の部屋から出てきた。
キャサリン・ベーカーは「散歩に行ってきても良いですか?」と言う。
笠松ヘラは言う。「私もついて行って良いですか」
キャサリン・ベーカーは「いいわよ」と言う。
二人は散歩を楽しんだ。
しばらく散歩を楽しんだ後、笠松ヘラは言う。「この辺は不案内でしたもんね?」
キャサリン・ベーカー「そうですね・・・」と答える。
笠松ヘラは「この辺は好きになっていただけましたか?」と言う。
キャサリン・ベーカーは「好きになりました」と言った。
次の日も異例の暖かさだったため、笠松ヘラ半袖の服を着て、自転車に乗って出かけた。
そして、○ックオフに行き欲しかった漫画を手に入れて帰ってきた。
しばらくしたある日、桜前線のニュースが飛び込んでくる。
笠松ヘラの父親は言う。「今年は早いな」
笠松ヘラは「私の好きな桜・・・ようやく見られる季節が来たのね・・・」
笠松ヘラの父親は「そうだね。でもヘラはどちらかというと出店の方が好きじゃ無い?」
笠松ヘラは「そんなことないんもーん!!!」と言いほっぺっを膨らませて、自分の部屋に戻った。
その頃、山県優菜は祖父祖母宅で親戚たちとカードゲームをしていた。
山県優菜のいとこは言う。「また負けたー。どうし優菜はそんなに強いわけー」
山県優菜は「そんなこと無いよ。私だってそんなに強いわけじゃ無いよ?」と言った。
笠松ヘラは、桜の写真を撮る。
今年は、桜祭りより先に桜が咲いてしまい、葉桜祭りのようになりそうだったので。
桜祭りより先に写真を撮りに行った。
しばらくして、始業式の日。
2年に進級した、笠松ヘラ、黒血川愛海と益鷹香奈子。
3年に進級し、今年で卒業の山県優菜、郡上知美と八木沢みお。
1年の時はみんな同じクラスだったが、2年のクラス分けでは、笠松ヘラと益鷹香奈子は一緒になったが黒血川愛海は別のクラスに飛んだ。
益鷹香奈子は言う。「ヘラちゃん。これからもよろしくね?」
笠松ヘラは「はい!!!」と笑顔で言った。
一方、八木沢みおと山県優菜は同じクラスになったが、郡上知美は別のクラスになった。
郡上知美は今までは、山県優菜か八木沢みおとは同じだったため、不自然な寂しさを覚えた。
郡上知美は「僕のなかで、二人は大きな存在だったんだなぁ。今まで気づかなかったけど・・・」と呟いた。
クラスが変わってからの初めてのホームルームが終わった。
帰りに笠松ヘラは、黒血川愛海のもとにかけより言う。
「クラス替え・・・残念だったね・・・みんな同じクラスだと良かったけど・・・」
黒血川愛海は言う。「そうだね・・・」
黒血川愛海は寂しさを誤魔化すように、次の話題を振る。「そう言えばさ今日、この前、記憶を取り戻して家族の元に帰った金山茜さんが家に遊びの来るけど?家来る?」と言う。
笠松ヘラは「うん、行く!!!」と言い、一度は家に帰らないと先生に怒られるので、家に寄ってから黒血川愛海の家に向かった。
笠松ヘラが黒血川愛海の家に着いた頃には、金山茜はすでに居た。
金山茜こと笠寺アリスは言う。「本当にこの前はすみませんでした・・・」
笠松ヘラは「茜ちゃんはかわいいからいいの」とデレた様子で言った。
しばらくして、笠松ヘラが家に帰るとキャサリン・ベーカーは「お帰りなさい、ヘラさん」と言う。
笠松ヘラは「ただいまーってあれ?キャサリンが料理?」
笠松ヘラの父親は言う。「今日はママが出張だから、僕だけではどうにも料理とかダメだったから・・・」
ヘラは「父さんは料理とか出際が悪いからね?」
ヘラの父は「一番、気にしてるところ言わないで・・・にしても、ベーカーさんが料理の出来る人で良かった」とほっとした様子だった。
夕食の時間。
普通に美味しかった。
しかし、今日のキャサリンの様子はなにかいつもと違う。
何か違和感がある。
おびえてる?
笠松ヘラは食べ終わってから、キャサリンに尋ねる。「何かあった?」
キャサリンはおびえた様子で「今日、男性が私を訪ねてきたのです」と言う。
笠松ヘラは言う。「どんな、感じの男性でしたか?」
キャサリンは頭を抱えスケッチブックに男性を描いた。
キャサリンはヘラにスケッチブックを見せて言う。「何かが思い出せそうなのですが・・・」
笠松ヘラは言う。「スケッチブックを借りていいですか?」
キャサリンは言う。「いいですわ。私もそろそろ記憶を取り戻したいので・・・ヘラさん、協力して頂けないでしょうか?」
笠松ヘラは「そのつもりでした」と言う。
その夜、笠松ヘラはスケッチブックに描かれた男性を観察する。
どう見ても、明治の文豪にしか見えない。
次の日の学校帰りの駅前にその明治の文豪ファッションした男性は居た。
笠松ヘラは「ばんじまして~」と言う。
その男性は「生まれも育ちも、このあたりでしょ?その方言を使うのは島根のあたり。行った事も無いのによく知っているものだ」と言う。
「キャサリンは殺し屋だ。君くらいの若い女性を殺すのが好きなね?」とその男性は言う。
笠松ヘラは「違う、そんなの嘘だ!!!」と言い返す。
「さて、それはどうかな?」その男性はいたって落ち着いた様子で言う。
その男性は髪をかき分けて、右目が見える状態にする。
その目は黒血川愛海ように綺麗な黄金色をしていた。
その男性は笠松ヘラに背を向けて、線路のある方を向く。
その瞬間、駅に入線しようと入ってきた、特急が吹き飛ぶ。
そして、競馬場ある方から砂煙が上がる。
キャサリンは後ろにいた。
全てを思い出したキャサリンは言う。「私はもう、異能力なんて使いたくない」
その男性は宙に浮き上がり「貴女が自我を持てるとでも?」と言い、駅舎を破壊する。そんなに人がいる地域では無いが、電車が吹き飛んだ時点であたりは半分パニック状態ではあったが、駅舎に避難した人も多かった。
キャサリンは駅舎と潰れた人を元に戻した。
男性は「ふーん、それが貴女の生き方ですか・・・」と言った。
今度は北の方にある市街地から煙が上がる。
キャサリンは「関係の無い人を巻き込むのはやめて!!!!」と叫ぶ。
「仕方ないわ、あまり使いたくは無いけど」と言う。
すると青い目はより綺麗に輝いた。
そのときに手から青い光が街を壊した男性の方に走る。
しかし、それは跳ね返されて再び駅舎に当たり駅舎を瓦礫に変えた。
その男性は「相変わらず雑だな。扱い方が。そんなんだから僕に勝てないのだよ」と言い笑う。
キャサリンベーカーは再びその男性に狙いを定めて、青い光を走らせる。
しかし、跳ね返されて北の方の市街地がある駅前が瓦礫と化す。
その男性はさらに高度を上げて、川に架かる橋を順に落としていく。
キャサリンは一度、目の輝き普通に戻した。
キャサリンは「許さない・・・」と一言。
キャサリンの目の色はあり得ない位に濃い青色になる。
瞬く間にあたりは暗くなり、夜のようになる。
紺色の目の中に星のような、輝きが現れる。
真っ黒だった空に星の輝きが現れる。
その男性は「僕に抗うなんて100年も早いぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」と言う。
そして、光る槍をキャサリンに向けて飛ばす。
それは直前で威力を失い地面に落ちる。
その男性はもう一度光る槍を飛ばすが、さっきと比べて光が薄い。
今まではそんなこと無かったし、さっきから空中でバランスを保つのも一苦労に見える。
そして、その男性は近くの建物の屋上に降り立つ。
そして、そこから小さな光の球を飛ばす。
キャサリンは「実に合理的で貴男らしい・・・だけど、焦りですかね?手元が狂ってますよ?」
その男性「うるさい!!!」と言うも、さっきと比べてかなり余裕が無い。
キャサリンは「手元の震えはとは致命的ですわ。そんなに無駄に魔力の球を使ってこの世界でいつまで持つのかしら。見物ですわ」と言う。
そして、ついにその男性の魔力が切れたのか球が全く出なくなる。
キャサリンは「チャージコンプリート」と言い弓のようなものを引く。
そして、暗い世界でも一際黒く光りすらしない矢のようなものを放つ。
尾を引いたように伸びていき、隠れ居たその男性を狙い撃ちにした。
そして、その男性は屋上から地面に落ちる。
その闇の矢は、その男性をもてあそぶかのように徐々に体をくりぬいていく。
キャサリンは言う。「何か言いたいことは無いのです?」
その男性は「お前を来世で絶対に殺す・・・」と言った。
その後、勢いよく闇の矢は男性を貫通する。
その男性は砂ような小さな光となり消えた。
キャサリンは笠松ヘラに「巻き込んですまない・・・」と言った。
笠松ヘラは自室のベットで目を覚ます。
ちょうど夕飯くらいの時間だ。
笠松ヘラは「あれ?夢だったのかなぁ」と言う。
下から「夕飯だよー」と呼ばれる。
キャサリンを呼ぶために、キャサリンの部屋を覗く。
しかし、そこにキャサリンは居なかった。
下に降りていく。
しかし、そこにもキャサリンはいない。
キャサリンの分の夕飯も無い。
笠松ヘラは父親に訊く。「あれ?キャサリンは?」
笠松ヘラの父親は「え?キャサリン?誰?有名人?」と言った。
笠松ヘラは「昨日まで一緒に住んでいたキャサリン!」と言う。
笠松ヘラの父親は「昨日まで一緒に?」と完全に忘れた様子だった。
夕飯を食べた後。
笠松ヘラは自室に戻る。
そして、キャサリンが居候していた部屋を覗く。
しかし、まるで居候なんて無かったかように居候前のような物置状態だった。
笠松ヘラは自室の机の引き出しを開ける。
キャサリンベーカーと出会ったときにポケットに入っていた英語の身分証明書が出てきた。
「夢じゃ無かったんだ・・・」笠松ヘラは静かに泣き崩れた。




