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だいごわ「許さない……」

[2012/09/10]誤字を訂正

 ハッキリ言ってこのとき、つまり最初の任務での戦闘を俺はほとんど覚えていない。この後、少しだけミリアと話ながら戦った気がするのだが、それ以降の記憶は全くと言っていいほどない。違うな。覚えていないというより脳が記憶を拒絶してる感覚かな。いずれにしても俺はこのときの戦闘を一切思い出すことはできない。


 その為、このときの戦闘についてはミリアが語ってくれることとなる。正直、あいつに任せるのは不安で仕方ないのだけれどもあいつ以外で俺の戦闘を見たやつはいないからどうしようもない。


 今回描くのはプルーフの中でも最も弱いリキースと呼ばれるやつとの戦いだ。正直言って負けるはずのない戦いだったのだそうだが、油断からか俺は奴の初撃にあたってしまい、混乱していたのだ。戦闘自体は勝ちで終わったらしいのだが、俺はミリアに家に連れて帰られて目を覚まし事のあらましを聞いたのだ。


 じゃあ、聞いてくれ。ミリア=クラインによる御波空(みなみそら)の初任務の記録を……。







 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆







 どうなっているのですか!?相手に攻撃を成功させた後、軽く話したとたん突然動きが変わって敵であるプルーフのリキース相手にすごい戦いを見せているのですよ。


 いくらこの世界(・・・・)での最低レベル(・・・・・)のプルーフだとはしても初心者の勝率はそこまでたかくないのです。せいぜい、1割を下回る程度で大抵負けそうになったところを待機していたベテランに助けてもらうのがよくはないのだけれど常識みたいなところがあるのですよ。


 ですけれど、彼女……いいえ、彼は突如として人が変わったような攻撃をし始めたですよ。


 まずは、私との会話はプロローグを参照してくれるといいのですよ。話はそこからなのですよ。あれ?私は何を言っていたのですか?まあ、いいです。話を進めますです。




 そらちゃんとの会話が終わったとき、そらちゃんの目の色が変わったですよ。まるで、敵を討つみたいな?そんな感じだったですよ。何というか、背中がぞくっとする感じだったですよ。最初に聞こえた言葉は『許さない……』だったですよ。


 その後、猛スピードで相手に近づいた後、魔法をぶっ放したのですよ……。


「撃ち貫け……。ヴォルトファランクス……」


 打ち出されたのは高速で相手を貫く槍のような弾丸だったですよ。その打ち出した槍のような弾丸は、リキースを地面に縫い付けたですよ。


 そらちゃんがゆっくりと近づく中、リキースは逃げ出そうともがいていたです。だけど、当然簡単には抜け出せるわけもなくそらちゃんが完全に近づいても外れることはなかったですよ。


 そこから始まったのはまるで生かす殺さずを貫き、ただひたすらに苦痛を与えるかごとき拷問と呼んでも差し支えない様な、それはそれは恐ろしい光景だったですよ。


「斬れ、サンダースラッシュ


 抉れ、ヴォルトスパイク


 穿て、ヴォルティクスランス


 裂け、ヴォルトターリング


 潰せ、サンダープレッシャー


 撃て、サンダーバレット


 殴れ、ヴォルトナックル」


 聞こえるだけでも何というか、憂さ晴らしというよりも憎しみのこもった言葉が発せられていたのを覚えているのです。聞いていた限りこれら以外の魔法も大量に使用していたと思うのですが、覚えていないのです。あまりの多さ故なのか、その光景を見かねた私が見るのを拒否したのかはわからないのです。


 言えることはありますです。この子は、天才ではないのです。きっと、そらちゃんの中にある魂は壮絶な過去を持っているのです。しかも、異常なほどの同調率をたたき出していると思うのです。


 言うなれば、これは暴走なのです。体の持主と入ってきた魂の相性が良すぎてエネルギーが多過ぎでもないのに魂の人格にそらちゃんの人格が軽く引っ張られたことによって、異常なほどの嫌悪感を作り出して、それを受け取った肉体が復讐のようなものをやっていると仮定できるです。


 これは、思わぬ人のパートナーにされてしまったですよ。明らかに大変になることが目に見えてしまっているです。


 そして、最後の時は訪れたのですよ。



「消えろ……、ヴォルティクス・ジャッジメント」



 圧巻の光景だったですよ。雷の十字架が敵を貫いて、まさに裁きを与えるかのごとく敵を消したですよ。


 その後でした、そらちゃんが唐突に倒れたですよ。変身は解けてしまって夜中の公園で倒れてしまったですよ。


 え?これ自分が連れて帰らないといけないですか?無理ですよ。できないことはないですけど、そんな事をしたら明日全身が筋肉痛になってしまうですよ。


 でも、仕方ないですよ。初仕事で討滅したんですから、これ位はパートナーとしてやるべきなのです。


 そうして私は、そらちゃんを持ち上げるために体を人間大にして、そらちゃん家まで連れて帰ったですよ。




 ちなみにこれは報告書に書いて出した物で、そらちゃんにはかなり内容をぼかして教えているですよ?







 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆







 家についてちょっとたったくらいに俺は起きだしたらしい。


 そして俺は事の顛末を聞かされた。まあ、相当内容をぼかしているのは分ったが、俺を思ってのことだと思ったので言わないことにした。


 その後は、ミリアと一緒にひたすら飴を舐めたり、ガムを噛んだりして戻る方法となる方法を調べることになった。


 結果、俺はミント味で元に戻り、レモン味で少女に変身するようだ。簡単でよかったのだが、比較的好きだったレモン系の物を容易には味わえなくなったのは悔しかった。


 ちなみに、レモン汁がカレーに入っていたとしても変身しないとのことだ。詰まるところ、ちゃんとした味を認識しないと変身はしないそうだ。


 とりあえず、それを調べ終えることができたのは午前4時。今日の授業は大丈夫なのか?

戦闘といえるのか……?

なんか主人公今後も暴走しそうだ……。


是非感想や悪い点などお教えいただけたら幸いです。

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