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だいはちわ「上からの依頼なのですよ~」

 アレから、数日。俺の生活スタイルの基本にはほとんど変わりはなく、変わったことと言えばそのサイクルにミリアという小さな妖精っぽいもんが追加されたことくらいだ。

 詳しく言うと、美海と朝飯食って、学校行って、帰って来て、美海と晩飯食って、ミリアと話して、寝る。まあ、完結にまとめるとこんな感じだ。


 こんな感じで落ち着いたのは、どうせいくら騒いでも今更変わりはしないんだしな。


 この日は、夜になって美海が帰ってすぐさまミリアが出てきて、話をすることになった。


「そう言えば、先ほど上の人からの依頼が来たのですよ~」


「依頼?」


「そうなのです。この前の初戦の時より少し前に発見されていたプルーフがいたらしいのですよ。

 でも、こいつはすぐさま反応を消しちゃって分らなかったそうなのです。でも、最近全く同じ時間にプルーフの反応が出ているので、それが同じプルーフから出てると判断したのですよ。

 ですから、そいつの討伐を上から依頼されたのです」


 なるほどな。ん?ちょっと待てよ。


「最近全く同じ時間にプルーフの反応が出ているから、それが同じプルーフから出てると判断しただよな?」


「はいなのですよ~」


「それって、姿を隠すことができるくらいには実力があるってことだよな?」


「だと思うのですよ?」


「それを普通、新人に依頼するか?」


 納得まではしてないが、魔法少女をやることになったんだ。不安要素を追及するに越したことはない。聞いたところによると、死ぬこともあるらしいしな。


「ああ、そのことですか。それに関しては大乗丈夫なのです。この地区にはもう一人、魔法少女がいて、すぐにでも引退できるところまで来てるほどの実力者なのですよ。ですから、一人で危険な勝負をかけるわけじゃないのですよ?」


「それなら、安心だが……」


 実際のところ、俺は魔法をうまく使える気がしないのだ。初戦の時の記憶は一切合財ないのだ。ミリア曰く異常なまでに魔法を使いこなしていたらしいのだが、まったく覚えていない。

 そんな俺が、魔法を使える気がするわけがないのだ。だから、俺は一人で戦うことができるのか不安で仕方がないのだ。


 それに、俺はあの日以来女の子には一度としてなっていない。美海の前で変身しちまうなんて言うどうしようもない事態だけは避けたいしな。それにできれば女の子になんてなっていたくない。

 俺は男なんだ。女の子になるのは正直遠慮したいのだ。まあ、なっちまった以上は元に戻るまでは諦めるしかないがな。


「ちなみに調査も含めて今晩からやるのですよ~」


「おいおい。いくらなんでもそれは早いだろ。準備する日とかくれよ」


「所詮、私達は下っ端なのですよ。お役所仕事もいいとこなので諦めるしかないのですよ」


「まあ、仕方ないか。で、何時くらいに出ればいいんだ?」


「時間的に言うなら、後小一時間というところなのですよ」


「了解だ。今準備するよ」


 俺はそう言って、棚から飴を取り出す。この甘ったるいレモン味の飴を食べたら俺は小さな女の子になるわけだ。気は進まんが、今のままでいるためにはそれも必要なことだしな。


 袋から取り出し、口に入れる。入れた瞬間に自分が変わっていくのがわかる。次の瞬間には俺は金髪の少女になっていた。ちなみに変身しても服は変わらない。


「服だけはどうにかならんもんかね」


「なるですよ?」


「は?」


 なる?なんとかなるのか?


「魔法を使えばいいのですよ。魔法少女の状態じゃなくてもこの状態ならある程度の使えるのですよ。服の想像は初期セットでできるように魂の方にインプットされているからできるですよ?」


「それを最初に言え!」


 俺はその後、適当にボーイッシュな感じの服を想像して家から目的地へと向かったのだった。

 無難にいきます。

 とりあえず、次回他の魔法少女が出てきます。

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