表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新 光と闇の継承者~初代最高神が生まれる時~  作者: 加藤 すみれ
一章 失われた者、結ばれし縁

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/10

白の翼、黒の翼

「大精霊は世界樹から生まれた存在よ。

世界を作った側、と言えばいいかしら?」

イレイナは最初の時とは違い、とても優しい声をしていた。

「そんなすごい方が、なぜ......」

「スミレはね、私に家族になると言ってくれたの。

なにも渡すものはないけど、家族になることはできるって」

リリナとシュンは落ち着き、話を聞いた。

「そうですか......

ですが、その男は本当に信用できるのですか?」

シュンはしつこく何度も尋ねる。

リリナもまだ、完全に信じているわけではないようだ。

「えぇ。大丈夫よ」


「なぜ言い切れるのですか!!魔人族は、クリスタを殺したのですよ!?」

シュンは声を荒げる。

「......ルイじゃない。恨むべきは、命令した者よ」

「っ......」

シュンは何か言い返そうとするが言葉が出てこなかった。

「それを言うなら。

私達こそ、疎まれる存在でしょう?」

その言葉にシュンとリリナは言葉を詰まらせる。

「どういうことだ?

なんで、スミレたちが疎まれる存在なんだ?」

少しの沈黙が流れた後。

「......隠し事はいつしかばれるものよね」

スミレは何かを決心すると、ルイがいる方に頭を下げる。

「ごめんなさい。私も、ずっとあなたに隠し事をしていたの」

「隠し事?」

「姉さま!まさか、話すおつもりですか!?」

リリナの声に焦りが混じる。

「えぇ、いつまでも隠せるものではないからね」

リリナが止める前にスミレは翼を広げる。

「姉さま!!」

真っ白なその翼は、根元から黒へと染まっていく。

「これは!!」

ルイの息を呑む音がする。


「君たちは......」

黒く染まった翼は、驚くほど冷えていた。

スミレの指先は震えている。

スミレは、俯き翼を白に戻していく。

「えぇ。私たちは、光でも闇でもない混血」

シュンとリリナからはこぶしを握り締める音がした。

「そうか、君が......

あいつが言っていたのは、君だったのか」

独り言のように言ったルイの言葉は、スミレの耳に届いてしまった。

「あいつ?」

ルイは少し慌てた。

スミレの命石が軽く疼く。

「い、いやなんでもない。

それよりも、俺だって気にしないさ。

俺は、混血とも一緒にいたんだ。

今はまだ、話せないがいつかは話す」

他にも混血がいる。その言葉に三人は言葉を失った。


「だから俺は、特に気にしない。

それに、スミレは命の恩人だしな」

少しの間が置かれ、シュンが話し始める。

「......俺は、まだその男を信用できない。

だから監視する。何かしようものならその時は、容赦しない」

「いいさ。大事な家族なんだ、守って当然さ」


張りつめていた空気が、ようやく落ちた。

気がつけば、日が暮れ始めていた。

「まずい!早く帰らないと、母上が......」

その言葉に皆焦り始め、急いで帰ることになった。

「ごめんなさい、ルイ。

また明日来るわ」

「あぁ、また明日」

シュンがスミレの車いすを押し、その場を後にする。


家に帰ればメイサが待っており、叱られてしまった。

だが、叱責の声は遠い。

混血がほかにもいる。それだけが頭に残っていた。

※ここまで読んでくださってありがとうございます。

・好きなシーン

・印象に残った台詞

・「しんどかった」「つらかった」だけでも

どれか一言もらえたら、とても励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ