十字路の恋
十塚真央は、マンションに住む高校生。家族や幼馴染たちと賑やかな毎日を送る彼の家を中心に、上下左右の部屋に、悟と妹の瞳、優花、明、陽歌。兄の直央と妹の詩央を含めた8人で過ごしてきた。新学期の朝、真央は悟と瞳の訪問を受け、マンションの皆で家を出る。通学路の十字路まで一緒に歩き、そこからそれぞれの学校へ分かれる――北へ、東へ、西へ、南へ。この十字路は、毎日の会話が恋のきっかけを生む場所。マンションでの集まりを通じて、真央は優花に惹かれ、悟は陽歌の存在に心揺らぐ。直央は瞳の純粋さに癒され、明は詩央の元気に活力を得る。学校の違いによるすれ違いや嫉妬が障害となるが、季節の移り変わる中で4組のカップルが誕生。十字路は別れの場から、約束の場所へ変わる。