表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
千夜千夜叙事  作者: 安芸
第八話 聖徒殿(ビリー・ヴァ・ザ・リア)
72/130

使命

 次話、ラザとリアリ、激ラブモード突入です。

 あまりにも差し迫った映像に、さしものラザもやや息を乱した。


「見たね?」

「……いまのはなんです」

「前半は“滅びの(ゼクト・ラーレ)と双頭の巨人(ゾルベット・トール)と二十一公主”の創世神話の真相、後半は近い未来じゃ。残された時間はない。よくお聞き。“盾”は“方舟”を守るための最終防衛兵器じゃ。“盾”なくして“方舟”はあり得ぬ。“方舟”なくしてひとの存続はあり得ぬ。いまからそなたに預けるものには、種の存亡がかかっておる。心せよ。全霊をもって己が使命を果たすのじゃ」

「嫌だと言ったら?」


 マリメダは陰湿に嗤った。

 ひとの弱みにつけ込み悪を成す、冥界の主の如く。

 ラザは聞く前からわかっていた。

 焼けて炭になったオリーブの枝が脳裏を過った。

 案の定、マリメダは言った。


「そなたのなによりも大切なものが失われるよ」


 ラザの腕が鋭利に動く。

 投じたナイフが一直線に空を切ってマリメダの眉間を貫いた。

 だが、掠めもしなかった。

 囚われの身を演出する、陰影もくっきりとした出来のいい立体映像だった。

 マリメダのくぐもった乾いた笑い声が響きわたる。

 ラザの目前には、かつてロキス・ローヴェルが父ジリエスター博士より託されたコントロール・キー・プレートがあった。

 しばらく見つめたのち、手を伸ばし、これを取った。



 脅迫に屈するラザの巻でした。

 次話はリアリと二人きりの夜です。

 引き続きよろしくお願いいたします。

 安芸でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ