最初で最後のヒマ人参加の座談会!
物語に直接関係するものではありません。
ネタバレ・オチなし、お暇な方のみどうぞご来訪くださいませ。
「ヒマ? ヒマじゃないわよっ。は? 完結記念の座談会? いまから? できれば全員参加で? そんなの無理に決まってるでしょ。だいたいねぇ、この物語の登場人物、いったい何人いたと思ってんの?」と、リアリ。
「知りません」と、ラザ。
「知らねぇ」と、カイザ。
「総勢四十六人」と、リアリ。
「そんなにいました?」と、ラザ。
「いたのよ。作者があらためて数えてみたらしいの。名前とセリフがある人物だけでもそれだけ。しかも、全部カタカナ。二十一公主にいたっては二つ名があったからややこしいことこの上ないし。読者にそんな負担をかけるなんて、ばっかじゃないの。そんなになる前に、いっぺん脳みそカッ捌いて、もっと読みやすいよう工夫させればよかったのに」と、リアリ。
「いまからでもします? 僕、喜んで殺っ(や)てきますけど」と、ラザ。
「あ、じゃ、俺も手伝うぜ、兄貴!」と、カイザ。
「あとにして。とにかく、この座談会っての進めなきゃいけないみたいだから。ったく、めんどくさい。この忙しいときに、余計なことさせんなってのよ」と、リアリ。
「お嬢、忙しいのか? 俺でなんかできる?」と、カイザ。
「あんた、他人事じゃないでしょうが。私たちこれから番外編に出なきゃいけないのよ。その準備で手いっぱいなのに、なんでこんな、アホな企画に強制連行されてまで喋くってなきゃいけないの」と、リアリ。
「仕方ないですね、僕が手伝います。司会進行リスト、見せてください」と、ラザ。
しばらくお待ちください。
「……やっぱり作者を捌くほうが早いです。千切りにしてどこか異国の地の果てにでも埋めてきましょう。そうしましょう」と、ラザ。
「それ、返して。あんたに任せておくといつまでたっても終わらなさそう。いいわ、このリストの質問に、ゲストを呼んで答えさせればいいんでしょ」と、リアリ。
「えええ? 本当にやるんですか? 僕イヤです。かったるい」と、ラザ。
「イヤでもやるの! さ、一番手のゲストは誰?」と、リアリ。
「私だ。なんだその顔は」と、エルジュ。
「……………………別に」と、リアリ。
「いまものすごく迷惑そうな顔をしただろう。おまえという女は、せめて本編外でくらい、昔の男に優しい顔をしようとは思わんのか」と、エルジュ。
「そんなことしてみなさいよ、あんた絶対つけあがるでしょ」と、リアリ。
「その前に、僕が塩漬けにして生き埋めにしてやります」と、ラザ。
「ほぉ……やるのか」と、エルジュ。
「ま・ち・な・さ・い・よっ。さっきから全然話が進まないじゃない。ラザはもう黙ってて。それで、あんたのお題ってなに? とっとと話して」と、リアリ。
「『この話のどこが“恋愛”ジャンルなんですか』。質問者は匿名希望になっているな」と、エルジュ。
「しょっぱなから痛いとこ突くわねー。無理もないけど。作者があっちで悶絶しているわよ。まあ、どー考えても、どー読んでも、バリバリファンタジーだしねー。それも広義の意味のファンタジー。恋愛フラグなんて数えるほどしかないし」と、リアリ。
「僕の愛だけでは足りませんか」と、ラザ。
「ここだけの話さ、俺の出番が足りねぇんだよ。初期設定ではさあ、俺とラザでリアリを巡るお約束な三角関係に加えて」と、カイザ。
「私がいまでも忘れられない昔の男という立ち位置で茶々をいれながら」と、エルジュ。
「今生の正統婚約者である私も無視できない、という四つ巴の韓ドラも真っ青な泥沼恋愛劇のはずだったのだそうだ」と、ディックランゲア。
「更に、俺みたいに隠れリアリファンがぞろっといて、隙あらばちょっかいをかけるという、まさに逆ハー状態? みたいな」と、ハイド・レイド。
「ちょっと、あんたたちなにいきなりフライング登場してるわけ」と、リアリ。
「すまない。つい」と、ディックランゲア。
「だって待ち時間が長くて退屈でさあ。あ、俺にも酒ちょうだい」と、ハイド・レイド。
「どうぞ。毒入りですが」と、ラザ。
「ぶっ」と、ハイド・レイド。
「まあだいたいそんな感じだったみたいだぜ? あと、他にも何組かカップルつくって恋バナ多展開―、をしたかったらしいが、全部失敗したんだな。うん」と、カイザ。
「そのしわ寄せが、ぜーんぶ番外編にいくらしいから、大変なのよっ」と、リアリ。
「ほお。すると、まもなく私はおまえと思う存分愛を語り合えるわけだな」と、エルジュ。
「そうか、それは私も愉しみだな。リアリ殿、今度こそふたりきりで幸せになろうではないか」と、ディックランゲア。
「あ、そーなの? じゃ、俺にもチャンスがあるんだ。いいね、いいねー。よぉし、遠慮なく口説かせてもらおうかな」と、ハイド・レイド。
「あなたたち、いますぐこの場で死んでください」と、ラザ。
「あ、ちょっ、兄貴! その武器はこんな狭いところじゃやばいって!!」と、カイザ。
しばらくお待ちください。
「……次のゲスト、呼んできて」と、リアリ。
「足元がふらついていますよ。なんだか疲れていません? 大丈夫ですか」と、ラザ。
「あんたがぶち切れモードで暴れるからでしょうが!」と、リアリ。
「お嬢様、お水です」と、パドゥーシカ。
「ありがと」と、リアリ。
「お嬢、寝椅子持ってきた。少し横になれよ」と、グエン。
「わたし、扇ぎます」と、ベスティア。
「そうだとも。無理をしてはいけないよ、私の娘!」と、リーハルト。
「……また暑苦しいゲストだし」と、リアリ。
「なんだね。なにか言ったかね。この父に! なんでも言ってごらん!」と、リーハルト。
「お嬢様に代わり、私がお相手させていただきます。お題はなんですか」と、ナーシル。
「『なんだってこんなややこしい世界観設定のプロットを選んだんだい』。えーと、質問者名はレベッカになっているな」と、リーハルト。
「確か、作者がイラク・ヨルダン・シリアを旅行した際に、イスラム世界に感動したからですよね?」と、ナーシル。
「そうそう。それに、ずーっと昔から引っ張り出す機会をうかがっていたゴンドワナネタをくっつけたのよね」と、ベス。
「プラス、異能力者ネタ」と、リアリ。
「だけどどれも全然うまく昇華できてねぇよな」と、グエン。
「ですね。ああでも、作者曰く、前世編は出来としては気に入っているらしいです。他はダメダメですけど」と、ナーシル。
「ほんっとうにダメダメですわよ。視点はふらふら、一マスあけは忘れるわ、センテンスは長ったらしくて、無駄な説明の多いこと多いこと」と、パドゥーシカ。
「やりすぎ」と、ベス。
「やりすぎだ」と、グエン。
「やりすぎです」と、ナーシル。
「はい、じゃ、次いって! 聞いているだけで頭痛がしてきた」と、リアリ。
しばらくお待ちください。
「『ラストで主人公が死ぬってアリなわけ?』だそうですが」と、アレクセイ。
「それそれ、そこはー、作者もぎりっぎりまで悩んでいたんですー」と、ヒューライアー。
「いいんじゃないですか、別に。リアリが死のうが死ぬまいが、私の王子が無事なら別にどうだっていいです」と、アレクセイ。
「一応はー、生き残るのと死ぬとの両方考えていたみたいですー」と、ヒューライアー。
「どっちに転んでも、エピローグでしぶとく転生していたらしいから問題ないでしょう」とアレクセイ。
「あれ、あの女の子って、やっぱりそうなんだ?」と、サテュロス。
「そりゃそうだヨー。最後のおいしいところは主人公がもっていくのサー」と、スレイノーン。
「じゃあロシア生まれのかっこいい金髪の男って、本当にエンデュミニオンの転生体なわけだ」と、サテュロス。
「そこのところは詳しく言うな! って作者のお達しです」と、アレクセイ。
「バレバレだよネ」と、スレイノーン。
「あのエピローグも最初っからああだったわけ? いきなり現代に飛んだけどさ」と、サテュロス。
「一応そうらしいですね。再会の場を海にするか街中にするかは迷ったみたいですけど」と、アレクセイ。
「ふうん。ま、でも、ハッピーエンドでよかったよ。物語の後味が悪いのって、最悪だもんな」と、サテュロス。
「番外編では僕たちにも出番があるみたいだヨ」と、スレイノーン。
「へぇ。じゃあ、帰ってオルディハや皆にも教えるか」と、サテュロス。
「私もそろそろ王子の傍に戻らないと。リアリ! 出番ですよ! とっとと起きなさい」と、アレクセイ。
「怒鳴らなくても聞えているわよ。はいはい、えー次はー……って、えええ? まだこんなにリスト長いの? ばかばかしい、もうやってらんない。つきあっていられないわよ、こんな茶番。やめやめ。おひらき、おひらき。ラザ、カイザ、帰るわよ。支度して」と、リアリ。
「その前に、最後の挨拶くらいあなたが締めてはどうです」と、ラザ。
「だな。お嬢、来いよ」と、カイザ。
「そうね。えーと」と、リアリ。
「お嬢、笑顔笑顔」と、カイザ。
「かわいいです」と、ラザ。
「“千夜千夜叙事”、全127話をもちまして完結です。最後までおつきあいいただきました皆様、本当にありがとうございました。感謝感激、深く深く、お礼申し上げます。尚、こののち、番外編と称して没ネタ・わけあり・無礼講エピソードを短編仕立てでお送りしたいと思います。こちらもおつきあい願えれば、さいわいです。では、最後の最後となりましたが、皆さまの前途に幸あらんことを心より願いまして、終幕とさせていただきます。ありがとうございました!!」
座談会でした。笑。
本当は42人全員で喋らせたかったんですけどねー……。う、疲れそう。
諦めました。
最後はあとがきで締めたいので、完結表示はまだ出ていません。
この回も読んでくださった方々、ありがとうございました!
引き続きよろしくお願いいたします。
安芸でした。




