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11話

 

「問題とは?」


「女癖が悪くて。色んなところに女性がいたみたいで。隠し子なんかも何人かいたみたい」


「凄いですね。芸能人とか大企業の社長クラスの話しじゃないですか」


「母といつも喧嘩してました」


「でも、それはあくまでも隠し子であって、ユリさんがおっしゃる話しとはまた違いませんか?」


「本当の姉妹じゃない気がします。正確には母親が違うと」



 拓哉は冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出す。普段はビールしか入っていない。たまたまグアンからもらったペットボトルのスポーツドリンクがあった事を思い出した。



「ありがとうございます。よく分かりましたね。めちゃくちゃ喉が渇いていたんです」


「コップがないんで、そのまま飲んじゃってください」


「そんな事した事ないけど、実はやってみたかってんです」



 ユリはペットボトルを両手で掴み、途轍もない勢いで飲む。ゴクリゴクリと喉を通る音が静かな部屋に響く。



「めちゃくちゃ美味しい! こんな美味しいものなの?」



 ユリはペットボトルを拓哉に渡す。



「拓哉さんも飲んでください」



 最近じゃ中学生でも気にしないであろう関節キスだが、拓哉もわざと大きく喉を鳴らして飲んだ。



「美味しい!」


「でしょ? 何で?」



 ただのスポーツドリンクだ。こんなに美味しいと思った事はない。何度も飲んだ事はある。確かに汗をかいた後などに飲むと美味しいが、これほど沁み入る感覚はなかった。



「また、ホストっぽいとか言われるかもですが……」


「何々?」



 ユリはテーブルの横に座り直した。その時に下着が少し見えていたが、おそらく酔っ払っているから隠す事を忘れてしまっているんだろう。



「いっいや、ユリさん、パンツ見えてますから隠してください」


「えっ! やだっ! 見た?」


「見てません。寸前でした」


「見えてるって言ったじゃん」



 ユリはもう完全にタメ口に変わっている。それも酔っ払っているせいだろうか──。



「で、何?」


「切り替え早っ! いや、おそらくですが、ユリさんと飲むから美味しいんじゃないかって」


「……どういうこと?」

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