竜の神殿
テンドロディウムの集中術式制御盤に、”魔封じの術式”が組み込まれた。
これで、艦の周りだけは”魔”に浸食を抑えることが出来るはずである。
では、艦から離れたときはどうするかと言うと、全身を覆う防護服とガスマスクが用意された。
「これで行くのか?」
「どう考えても戦闘は無理なんだが」
マガリがアマリリスに聞く。
「取り合えず、メアリーとシャリーの”魔封じ”がどこまで効くかがわかるまでだから」
「最初は、ほんの少し艦の外に出るだけよ」
取り合えず、艦の外に出る、アマリリスにリント。マガリにメアリーとシャリーの5着分の防護服とマスクが用意された。
テンドロディウムに乗り”魔じわりの森”に出発した。
マガリもレイリアもテンション高く始終楽しそうだったが、シャリーが乗物に弱いことが判明。
メアリーが看病している。
大体2日、森の上を飛ぶと、森の先に薄く黒い瘴気をまとった魔力が見えてくる。
望遠術式で見ると確かに建物のようなものが見える。
「全艦に告げる。そろそろ、テンドロディウムに”魔封じの術式”を発動させる」
「ゆっくり進んでくれ。異常が出たものは直ぐに言うこと!」
カティサーク工廠の出張社員である乗組員に、伝声管で伝える。
ゆるゆると近づいていくと、テンドロディウムの周りだけ、丸く黒い瘴気が無くなっていくのが分かる。
「おお。効いてるようだね」
都市の上空に侵入した。
上から見ると、細かい所は黒い瘴気で隠されているが
「うーん。こんな建築様式は見たことがないな~」
「リントはどう思う?」
「確かに、初めて見ますね」
「魔族の町?なのでしょうか」
「いや。いくら魔族でも、この濃ゆい”魔”の中ではダメだろう」
「しかも廃棄されて長そうだ」
人ひとりおらず建物は朽ち果てている。
都市の中央に大きな建物が見えた。
前庭が広い。
「あそこに降りてみよう」
テンドロディウムを着陸させる。
防御服を着た5人が下りた。
テンドロディウムの”魔封じの術式”の範囲外に出て、メアリーとシャリーの”魔封じの術式”を試してみる。
二人の周り5メートルくらいの黒い瘴気が、消え去った。
「一応、有効か」
「おい。これって」
建物を見ていたマガリが
「竜の神殿?」
かなり古いが、壁に竜の神殿の紋章が描かれている。
「これは古いな。最低でも500年以上の前の紋章だよ」
リントがマガリの横で言う。
5人は建物に近づいた。




