遺跡
実地調査から一月過ぎた。
速いペースで”魔封じの術式”の研究が進んでいるようだ。
今回”魔封じの術式”の試験運用が行われるらしい。
少し前の”緑の騒乱”の時、紅薔薇騎士団と乗艦”テンドロキラム”が魔じわりの森に威力偵察を行った。
その時、森の奥深くに、廃墟と化した都市の遺跡を発見したそうだ。
あまりの魔力の濃さに近づくことはあきらめたが、大体の位置は記録している。
今回、その都市の調査に”魔封じの術式”を使ってみようという試みである。
白百合騎士団所有の飛行艦”テンドロディウム”の集中術式制御盤は、魔術学院のアマリリス先生のお手製なので、”魔封じの術式”を組み込んで試してみるようだ。
タンデライオン皇女から、”テンドロディウム”を借りている。
更に、個人で持てる、”魔封じの術式”を込めたアイテムを考えているらしい。
調査隊のメンバーには、当然マガリたちが指名された。
しばらく前から、テンドロディウムが、魔術学園の近くに駐艦している。
「遺跡都市には、白い飛行艦で行くらしいぜ」
(素晴らしい。いいですね~早く乗って見たい)
「あの。マガリさん。魔じわりの森の奥に行くんですよ」
「落ちたらどうするんです?」
「・・・歩いて帰る?」
(歩いて帰りましょう)
「メアリーさん。何とかなりますよ。・・・きっと」
「白百合騎士団の人もついて来てくれるみたいですし」
シャリーが脳天気に言う。
自分も含めて”聖女”が二人もついて行くのだが、不安が完全には拭えないメアリーである。
マガリも”レイリア”も飛行艦に乗りたいだけなのでは・・・?
出発が一週間後に決まった。




