救援
次の瞬間、白い大柄な女騎士と槍を持った竜騎士が、飛竜から飛び降りてきた。
白い女騎士は空中で「加護、大楯」と言い、盾を中心に発生した防御障壁で、降りる地点の魔獣を押し払った。
畳みのような大盾を持っている。
竜騎士の男はジャベリンを投げながら、槍を回して周りの魔獣を倒していく。
時々、二人は微笑を交わしながら、位置を変えお互いをフォローしながらくるくると回る。
二人を乗せてきた飛竜も、尻尾で攻撃したりつかみ上げて高いところから落としたり、魔獣を減らしていた。
「団長さんだ」
ハルバートにしがみついたマガリが言う。
「二人で踊っているようだ」どこからともなくつぶやきが聞こえてくる。
二人のぴったりと息のあった攻撃に、その場の人はしばらく見惚れた。
その時、魔獣を挟んで都市の反対側に、バリスタから矢を放ちながら白い飛行艦が着陸する。
「すげえ。白百合騎士団だ」
「最近近くで訓練してたのはこのときのためだったのか」
ロアーデッキからフル装備の騎兵八騎が降り立った。
「魔獣使いを狙え」
矢じり型の陣形を取った騎兵の先頭の騎士が言う。
「突撃」
三人いるアーチャーナイトが山なりに矢を打ちながら八騎の騎兵が突撃する。
三度、突撃したとき、三人の魔獣使い全てを倒した。
三人の魔獣使いが倒された時点で勝負が決まった。
無秩序に動き始めた、魔獣の群れをその場にいる人全員で殲滅した。
その後、飛行艦から医療品など援助物資を下ろす。
ミドルデッキの外側の廊下に並んだ騎士たちが、都市に人たちに手を振りながら去って行った。
いつもと違う異様なスタンピードは過ぎ去ったのである。
後に”緑の騒乱”と呼ばれる大事件の一端だった。




