状態異常治癒の聖女
翌日、メアリーと一緒に魔じわりの森に入った。
俺は、ハルバートに黒ずくめの軽装備。
メアリーは、ローブにボルトアクションライフルと前と同じ装備だった。
なんだろう。嫌に魔獣の数が多い気がする。
「メアリー」
「いえ。スタンピートならもっと魔獣が興奮しているはずです」
「興奮しすぎて、仲間同士攻撃し合いますから」
魔獣の数にしては静かな森に、気味悪さを感じざるを得なかった。
メアリーが狼型の魔獣の一体に”魔封じ”の加護を掛ける。
狼型の魔獣は、尻尾を巻いて逃げて行った。
他の魔獣も同様の反応を示す。
「興奮を抑えているのか?」
「う~ん。魔に侵されると真っ先に精神に影響を及ぼしますからね」
「魔の精神に与える影響を抑える効果があるのかもしれませんね」
「そっか。誰か詳しい人に聞いてみたいなあ」
しばらく、試して街に帰った。
夕方に街に帰ると、ギルドハウスに教会の司祭が三人来ていた。
ここに”聖女”がいると聞いて調査に来たようだ。
「”広域状態異常治癒”の聖女」メアリーを指さしながら言った。
「なんてことをっ。なんてことをっ」がくがく体を揺さぶってくる。
「なんと。広域化の術式が使えるのか」
「いえ……加護です」メアリーが消えいるような声で言った。
三人の司祭が口々に
「聖女だ」
「聖女は黒髪と報告書にあったが」
「広域化の加護とはすごい」
と言っている。
ニヤニヤ笑いながら見ていると、
「おい。今出るのはやばいって。レイリア、一旦、落ち着こう。な」
「他にも、広域化された”治癒”と”浄化”の加護もありますよ」
完璧な”聖女”ムーブで言う。
ニッコリと”聖女”の微笑も忘れない。
「”聖女”が二人!?」
「報告書通り、黒髪だ」
「夕食の、いや”晩餐”の聖女だ」
レイリアが、満足そうに微笑んだ。
司祭ども~右目の魔封じの眼帯をよく見るんだ~
教会から、”広域状態異常治癒”の聖女と”晩餐”の聖女の二人が認定される。
後に、メアリーには、白いボルトアクションライフルと白い鋼鉄蜘蛛製のローブ。
マガリには、白いハルバ―トと白い鋼鉄蜘蛛製のワンピース型のガードドレスが贈られた。
二人の防御力アップはどうしても必要なのです。(レイリア)




