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マガリとレイリア、ときどき聖女。  作者: トウフキヌゴシ
第一章、緑の騒乱

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マガリと聖女

  しばらくしてレイリアとマガリが入れ替わった。

 マガリに、入れ替わった時の記憶があるのかと聞くと、顔を真っ赤にして

「忘れろ。忘れてくれ」と懇願された。

 心なしか元気がよさそうに見える。

 これから起こる大きな騒乱について、詳しく知っているかと聞くと、レイリアは知っているが教えられないそうだ。

 ほっとしたような残念なような気がする。

 マガリ自体は「知りたくねえ」と言っていた。

 これから時々、レイリアと入れ替わると言ったら複雑そうな顔で「そうか」と言う。

 何か変わったことがあったらすぐ相談してと言ったら「分かった」と少し照れたように言った。

 後に、あんなことになるなんて想像もつかなかったのである。


 夕食の時間である。

 いつもは、酔った冒険者たちでうるさいギルドの食堂が、静まりかえっていた。

 いや一瞬前までは騒がしかったのだ。


 いつもの地酒も煙草もある。ハルバートもある。

 いつもより食事の量が若干多いくらいだ。

 ほんの一瞬前まで「がはは」と酒を煽っていた。


「あら。皆様。さっきまで、もっと騒がしく食事なさっていたじゃありませんか。遠慮なさらずに騒いでいただいてもいいんですよ」 


 にっこり(←聖女の微笑)


 元々、右目の眼帯をつけていても、魔性の美貌だった。

 男女問わず、その場にいる人間は頬を染めた。

 

 今は、完璧にナイフとフォークを操りながら、豆の入ったごった煮を上品に食べている。


「誰だ……」オルギがその場を代表して言う。


「レ……マガリです」

 マガリが、夕食を食べ終わり、自分の部屋に帰るまで、食堂は静まりかえったままだった。


「ごめんなさい。あれには”状態異常治癒の加護”は効かないんですっ」

 メアリーが何故か周りにあやまっていた。


 マガリは、しばらく聖女化したとき意外、部屋から出てこなかった。

 

レイリア一度話しをつけようか。

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