第88話 問題
アルハリア城下町東地区…。
レオンは通話の印を口元に当てながら人混みの中を歩いていた。
「クラネ達は接触できたか…。また続報があれば教えてくれ。それと…悪いんだけど二番隊の方でもちょっと問題が起きてね、今からそっちの処理に行ってくるよ」
『問題?大丈夫なのか?』
「実は二番隊で行方不明者が二人出てね…もしかしたら天魔流か暗黒騎士団絡みかもしれない」
『行方不明者…心配だな。とりあえず追跡チームの事は私が受け持とう。まずはそっちの処理を優先してくれ』
「すまない、レベッカ。もし何かあれば連絡してくれ。必ず出るようにするから」
『あぁ、分かった』
「あ、そうだ!ゲンゾウさんなんだけど、とりあえず "例の場所"に行ってもらったよ」
『例の場所…暗黒騎士団の連中がたむろしていると噂の"東地区の最奥"か』
「うん…あの辺は住人の減少で人気が無くて廃墟も多いからよくならず者が住み着くんだ。いくら追い払ってもキリが無いくらい…。そこに最近暗黒騎士団のしたっぱ連中がいるって情報があってね、ゲンゾウさんが調査してくれるそうだ」
『大丈夫なのか?一人で向かわせて…』
「一応弟子の二人は連れて行くみたいだし、もし万が一何かあったらすぐに応援を出せる手配はしてあるよ。…ま、あの人は群れるのが嫌いだからね。少人数での行動が性に合ってるのさ」
『そうか。まぁ彼の実力があれば心配は無用だと思うが…』
「あぁ。…よし、それじゃあ俺は二番隊の兵士たちと合流するよ。また何か進展があったら連絡する。それじゃあ」
『あぁ、頼む。…くれぐれも気をつけてくれよ』
「分かってるって」
そう言うと、レオンは通話の印を消した。
「さて…とりあえずカルタと合流するか」
レオンは街の中央広場を目指し歩き始めた。
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「やぁ、カルタ。なんだか色々大変みたいだな」
アルハリア城下町の中央広場。
そこでレオンは頭をかきながら部下であるカルタと会話していた。
「あぁ、レオンさん。話は聞かれましたか。全く、天魔流は現れるわ、突然暗黒騎士団の団長の情報は出てくるわ、ポートンとレイクセンはいなくなるわで…なかなか想定通りには行かないものですね」
「本当困ったもんだ…とりあえず俺たちはまずポートンとレイクセンを探そう。ゼイルの事はイリヤに任せてあるから」
「はい、分かりました。…とは言っても二人は一体どこにいったのでしょうか?巡回中突然消えたと聞きましたが」
「そうらしい…。今の所全く情報はないけど、予想できる事態としては天魔流の連中か暗黒騎士団の連中どちらかに攫われた可能性が高いって所か」
「まぁ確かに、現段階ではその可能性を考えざるを得ませんね…どうします?まずはポートンとレイクセンが巡回していたルートを辿ってみますか?」
「うん…そうだな、とりあえずそうしてみよう。それと、他の兵士や街の人たちにも聞き取りだ」
「はい」
レオンとカルタは街の中を歩き始めた。
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「あ、クリス?とりあえず、ゼイルの事はレオンさんに伝えておいたよ」
『そうか、ありがとう。今の所追加の情報は無いけど、とりあえず尋問を続けてみる』
「うん、頼んだ。私は先ほどの情報を元にゼイルを捜索してみる。勿論隠密にだけど」
『そうか、相手はあの暗黒騎士団の団長だ。くれぐれも気をつけてくれよ。相当な手だれのはずだから』
「分かってるよ、君も尋問、よろしく頼むよ」
『あんまり乗り気になれないけど…まぁやってみるよ。何かあったらすぐ連絡してくれ、すぐ向かうから』
「うん、分かったよ。それじゃあ…」
イリヤふぅ、息を吐くと大きく伸びをする。
「さて、なかなか大変な事になりそうだ…とりあえずそのバーとやらを探してみるかな…」
イリヤは勇者団城下町支部の建物から出ると、街の中へと歩いて行った。
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「よし、それじゃあまずどこから行く?」
「確か北地区に勇者団の城下町支部があるらしい。一度チラッと見てみたかったんだがどうだ?」
ジェリドの提案を受け、アランはニコリと笑顔を浮かべた。
「城下町支部か、もしかしたら勇者団の隊長さんとかにも会えるかもしれないな!よし、行こう!みんなもいいか?」
「えぇ、いいわよ」
「うん、俺もみたい!」
リサとベルはコクリと頷きそう答える。
「お前たちもいいか?」
「うん、いいよ」
「俺も構わないぜ」
「よーし、そうと決まれば早速出発だ!楽しみだなー!」
「全く、まだまだ子供ね…」
「元気でいいじゃない!俺も楽しみだなー!」
リサはやれやれと首を横に振り、アラン達の後を歩き始めた。
続く。




