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ドリームワールド ー夢の世界の勇者達ー  作者: はるく
アルハリア城下町編
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第82話 くじ引き

「それじゃあ…早速組み手始めようか!」


「組み手?組み手って何のことよ」


「これから修行の一環として組み手をするらしい。能力は無しで…」


「能力無しで組み手…何だか旅に出る前の修行を思い出すわねぇ…アランと朝から晩まで組み手みたいな事してたっけ…」


「あれは剣術だったけど…確かに懐かしいな。あの時はまさか勇者団の二番隊隊長と修行出来るなんて思ってもみなかったな…」


そう呟き物思いに耽るアランを見て、リサは優しい微笑みを浮かべた。


「そうね…でも、これはきっと今まで頑張ったご褒美よ。こんな機会、なかなか無いんだからしっかり修行してもらいましょ!」


「あぁ、そうだな!よーし、気合い入れるぞー!!」


ーーーーーーー


「はーい、それじゃあみんな…まずはくじを引こうか!」


そう言うと、レオンは細い木の棒を六本手に持つ。


「く、くじ…ですか?」


「一体なんのために…?」


「いやーね、せっかく六人いるから…組み合わせをくじで決めるのも面白いかなーと思って!それと…君たちちょうどグループが三人三人で分かれてるからグループごとにくじを引いてもらって、それぞれのグループ同士の組み手にしよう!」


「おぉ、そりゃいいな。せっかくだし手合わせしたかったんだ」


「うんうん、お互いの実力を確かめるためにも賛成だ」


「初めての相手とやるのはなかなか楽しいからな。いいだろう」


ジェリド達三人はニコニコと笑みを浮かべながら賛成意見を述べる。


「アランくん達は?」


「確かに、色々な人と修行するのはいい経験になるし…ジェリド達強そうだから色々学べそうだ!」


「えぇ、そうね!せっかくならお願いしたいわ!」


「ちょっと緊張するけど…俺も賛成です!」


「よーし、決まり!それじゃあ皆くじを引いて…棒の先に赤、青、緑の色が付いてるから…同じ色同士の人達で組み手って事で!」


「緊張するな…」


「そうね…」


「うん…」


六人はレオンの両手に握られた棒をそれぞれつまむ。

そして、勢いよく棒を引き抜いた。


「さぁ、結果は…!?」


レオンは少し興奮気味にそれぞれの棒の色を確認する。


「…それじゃあ組み合わせを発表するよ!まず一組目は…アラン君とジェリド君!」


「おぉ、アランか!一番手合わせしたかったぜ…よろしく頼む」


「俺もだよ!こっちこそよろしく!」


アランとジェリドは笑顔で握手を交わした。


「続いて二組目…リサちゃんとハオ君!」


「リサちゃんか!よろしくね。お互い、成長できるよう頑張ろう」


「えぇ。…お手柔らかによろしくね、ハオ!」


「それじゃあ最後は…ベル君とロックス君!」


「俺の相手はあんたか。ま、お互い精一杯頑張ろうぜ!」


「う、うん!よろしく!」


「うんうん、いい組み合わせだ!それじゃあまずは…はじめにやりたい人、いるかな?」


「それじゃあ僕たちからやろうかな。いいかい?リサちゃん」


「えぇ、大丈夫よ」


「よし、それじゃあまずはリサちゃんとハオ君の組み手から。武器はこの竹刀なら使用オーケー。能力と印術は使用禁止。勝負が決まるであろう一本が入りそうになったら俺が止めに入るから安心して全力でやってくれ。それじゃ、前に…」


「リサちゃん、俺に構わず全力で来てくれよ」


「…私も、手加減なんてしなくていいですからね!」


リサは竹刀を受け取ると、道場の真ん中に立つ。

ハオも屈伸しながらリサの前に立った。


「それじゃあ二人とも、準備はいいかい?」


「はい」


「大丈夫よ!」


(リサ、大丈夫かな…)


(大丈夫、リサだって俺と死ぬほど修行してきたんだ…そう簡単にやられたりしないさ!)


道場の壁際に座るアランとベルはこそこそとそう会話する。そんな時、リサとアランの目が合う。アランはニコッと微笑み、親指をぐっと上げた。


「それじゃあ…組み手開始!!」


ーーーーーーーー


アルハリア城下町西地区…。


「本当に上手くいくのかねぇ、今回の作戦は…」


「大丈夫ですよ!レオンさんならきっと上手くやってくれます!」


そんな事を話しながら路地を歩いていたのは勇者団二番隊の兵士の男女二人だった。


「…レイクセンは二番隊に入って長いもんな。俺、入りたてだからまだレオンさんのこと理解しきれてなくてさ」


「大丈夫、すぐ理解できますよ!レオンさん、とってもいい人ですし、ポートンさんもすぐレオンさんの魅力に気づくはずです!」


そう言うと、レイクセンと呼ばれる茶髪のショートヘアーの若い女はニコッと微笑む。


「まぁ、元いた三番隊の隊長のガルドアさんよりは絶対マシだよ。あの人、人柄はいいんだけど自由人過ぎたからな…」


そんな話ををしながら歩いている二人の足下の影。その中に、ズズズ…と何かがゆっくりと蠢き始める。


「な、そう思うだろ…?」


少し先を歩いていた黒い短髪の大柄な男、ポートンが振り返ると、そこに先程まで話していたはずのレイクセンの姿は無い。


「レイクセン…?」


ポートンがそう呟いた瞬間、ポートンの足首が何者かにガッと掴まれる。


「な、なんだ!?か、影から"人の手"が…!?」


そのままポートンは影の中へと勢いよく引きづり込まれ、路地は静寂に包まれた。


続く。

投稿は不定期で行います。

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