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ドリームワールド ー夢の世界の勇者達ー  作者: はるく
アルハリア城下町編
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第74話 天魔流拿捕作戦会議

「…さて、そろそろ夜になってきたしさっと作戦会議を始めよう。まずは…」


レオンが何か言おうとした時、レオンの手の甲に白い紋章が現れ何度か光りを放つ。


「おっと失礼、俺の部下から連絡だ。…こちらレオン。どうした?…ほんとか?…二人…包帯?…分かった、お前たちはそいつらから目を離さない様に。あ、あと、バレない様頼むよ…それじゃ」


「通話の印ですか?」


「あぁ、天魔流の調査をさせてる部下からね。…どうやら俺の予想は当たったらしい。デオラとウェルパス意外に "さらに二人"、天魔流のメンバーを発見したそうだ」


「さらに二人…!」


「って事は合計四人、それぞれ二人組か…」


レベッカは顎に手を当て何かを考えながら呟く。


「ま、これで本当に全員かは分からないけど…とりあえずはそうなるな」


「その二人はどんな人達なんですか?」


「一人は天魔流のメンバーとして前から知られてる"シャドウ"という灰色の髪の男。そしてもう一人は…顔のほとんどを"包帯で覆った謎の男"らしい」


「顔のほとんどを包帯で覆った…」


「謎の男…?」


アランとリサは顔を見合わせ、首を傾げる。


「あぁ、そいつに関しては誰かは分からないらしい。顔を覆ってるってのもそうだし、天魔流として知られてる奴らの中に特徴が合う奴はいない…もしかしたら新しいメンバーとかかもしれないね」


「新しいメンバーね…奴らも組織を拡大しようとしてるって訳だ」


「今まででも厄介だったけどさらにメンバーが増えてるとなるとかなり厄介だね…僕ぁ恐ろしいよ」


「うん…とりあえずその辺は俺の部下に調査させるよ。と、なると作戦に少し変更が必要だな…。よし、とりあえず、作戦を遂行するに当たってチームを二つに分けよう。チームは俺が考えるから、とりあえず作戦の流れの説明を…レベッカ!」


「任せてくれ。…作戦の内容だが、まず第一は"天魔流の追跡"だ。今レオンの部下達が追跡をしてくれてはいるが彼らは悪魔で"追跡"に特化した兵士達であって"戦闘"においてはあまり特化はしていない。そのため、迂闊に天魔流達に近づけず目的等の細かな情報までは集めきれない状態が続いているらしい。そんな時に私たちの出番だ。私たちは追跡ののプロではないが、戦闘はある程度経験している。もしもの時にもある程度は対応できるだろうからもう少し踏み込んだ調査ができるはずだ」


(できるかな…?)


(だ、大丈夫よ、きっと…)


(うんうん、きっと平気…だよ…)


アラン達は引き攣った笑顔を浮かべながらコソコソとそんな事を話していた。


「とはいえ、追跡するのに何人もで移動するとバレてしまう可能性が高くなる。そのため、それぞれ二つに分けたチームから"二人"、代表者を決めその者達に初動の追跡は一任する」


「その間、他の人達は?」


「その間、残った者達は町民に溶け込み待機。そこで奴らの"根城"やら"目的"やらが分かればいいが…ある程度追跡し時間が来たら作戦は"第二フェーズ"に移動する。…ここからが作戦の本番だ。追跡していた者達が待機しているメンバーに連絡を送り、天魔流達を取り囲む。そして、天魔流達を町の"中央広場"まで誘き出しそこで"勇者団二番隊"が一気に捕獲する!…大まかに言うとこんな所だな」


「だいたい流れは分かったがよ…追跡は誰がやるんだ?俺たち赤龍団の連中は追跡なんてやった事無いぜ」


「俺たちもないな…」


「それに関しては安心してくれ、追跡はニールとクラネ、それにレベッカの部下のテラとヘナにやってもらうつもりだ。…彼らは追跡の任務も経験した事があるからね」


「へー、すごいな!テラとヘナもやった事あるんだ!」


「あぁ、追跡調査の依頼も結構くるからね。何度か経験してるよ」


「私、結構得意なのよ。だから任せて!五番隊の人もいるしね!」


「よし、それじゃそこは決定!…後のメンバーは待機しつつ、連絡が来たら天魔流を取り囲み上手い事誘導してほしい。指揮は五番隊の二人に任せてあるから」


「僕ぁよく部下を連れて任務してるからね、任せてよ!」


「私もしっかり作戦を練ってきますから任せてください!」


「よし、任せたよ!…それじゃ最後にチーム分けを伝えるね。まず"Aチーム"から。"Aチーム"はアラン、リサ、ベル、レオナ、テラ、ニールの六人!追跡はニールとテラにお願いするね」


「みんなと一緒だな、頑張ろうぜ!」


「そうね、頑張りましょう!」


「…」


ハイタッチするアランとリサを横目に、ベルは不安気な顔を浮かべるレオナの顔を見つめていた。


「続いて"Bチーム"!"Bチーム"はジェリド、ハオ、ロックス、ヘナ、クラネの五人!追跡はクラネとヘナにお願いするよ」


「っし、なんかテンション上がってきたな…!」


「天魔流か…どれだけ強いか楽しみだね」


「あぁ、どんな連中か一度戦ってみたかったからな。いい機会だぜ」


「よろしくお願いしますね、ヘナちゃん!」


「お願いします、クラネさん!」


「よーし、チーム分けは以上!それで、対応してもらう対象だけど…まずAチームには"包帯の男"と"シャドウ"の二人を、Bチームには"デオラ"と"ウェルパス"をそれぞれ対応してもらう。おそらく、どちらもそこらのチンピラとは比べ物にならない程の強敵だ。…無理だけはしない様に。自分達と町の人々の命優先だからね。作戦結構予定日は "三日後の昼十二時"!追跡役の二人には明日から俺の部下と連携をとって追跡任務をしてもらう。"三日後十二時"になったら追跡役から他のメンバーへ場所や状況の連絡、行けそうなら作戦実行だ。…もし作戦に変更があったら俺から伝えるから、その時はよろしく。以上!何か質問は?」


「あ、あの…俺たち通話の印使えないんですけど、どうすれば…」


アランはどこか恥ずかしそうに手を挙げながら小声で質問する。それを聞いて、レオンはあー、と声を漏らした。


「あー、そっか、そうだよね…よし、そこは俺が受け持とう。明日、使い方を教えてあげるから昼頃また合おう。…"他に教えたい事"もあるしね。追跡役以外は三日後の午前中くらいまでは時間あるからそれまでは自由に過ごしてくれ。他質問は?…無いようだね。何かあればまた連絡をくれ。基本、俺かレベッカはこの店にいるから。あと、みんなの分宿取ってあるから後で案内するよ。よし、それじゃあ一度解散!!三日後、頼んだよ!」


こうして、駆け足ながらも作戦会議は終わりを告げたのだった。


ーーーーーーー


先ほどの店を出て路地を大通り側へ戻っていくと、暗い路地の建物の並びの中に煌々と松明の光を放つ二階建ての大きな宿屋があった。


「さ、ここが君たちの宿だよ。貸切にしてあるから自由に使ってくれ。一応、無期限で借りてるからそこは気にせず。…それじゃアラン君、明日の昼頃迎えに来るからよろしくね。…そうだ、他のみんなも暇だったら着いてきなよ。君たちの実力、ちょっと見ておきたいからね」


「はい!もちろんです!」


そう声を上げると、ベルは姿勢を正し敬礼する。


「へっ、面白そうじゃん。明日、暇だし俺たちも行くぜ。な、ハオ、ロックス」


「うん、いいね。レオンさんと一緒できるなんて光栄だよ」


「だな、楽しみにしているよ」


「よし、決まりだ。それじゃ、今日はゆっくり休んでね。また明日!…あ、それとわからない事は中の受付に聞いてね。僕の知り合いで君たちの事伝えてあるから色々教えてくれると思うよ。じゃ!」


そう手を振ると、レオンは路地を歩いて行った。


「ふぅ…改めてになるが、これからよろしくなアラン。作戦、無事成功させようぜ」


そう言うと、ジェリドは手を差し出す。


「あぁ、よろしく!絶対成功させような!」


アランは差し出された手を握り、二人はニコッと笑みを浮かべた。


「さ、宿入りましょ!今日は疲れたし…」


「そうだね、今日はゆっくり休もう」


こうして、アラン達はレオンの用意した宿に宿泊する事になったのだった。


ーーーーーーー


「天魔流、覚悟!!」


薄暗い闇夜の路地に男の声が響き渡る。

緑色のバンダナをつけた男三人は腰につけたサーベルを抜き取り、路地の先に立つ黒いローブの男に斬りかかろうとする。


「ちっ、うるさい野良犬共だ…」


ガスマスクをつけた黒い短髪の大柄の男はふぅ、とため息をつき三人の男たちを睨みつけた。

三人の男達はガスマスクの男に向け勢いよくサーベルを振る。ガスマスクの男は三人の男達の動きを良く観察しながらひらりとサーベルを避け飛び上がり、三人の後ろに着地した。


「な、なに!?」


「動きに隙があり過ぎだ。…町のチンピラごときがこんな実力で良く俺たちに勝負を挑んできた物だ」


ガスマスクの男がそう呟いた瞬間、男達の首元に一筋の線が入る。


「本当だぜ…もっと骨のある奴と殺りあいたいもんだな」


その声と同時に、ガスマスクの男の横にピンク色の派手な髪色をした男が突如として現れた。

そして、ピンク色の髪の男が右手の人差し指をクイっと内側に曲げたその瞬間だった。

三人のバンダナの男達の首はスパッと体から切り離され、赤い鮮血が辺りに飛び散る。


「おい、ウェルパス…あまり汚すな。騒ぎになっちまうだろ」


「おっとこりゃ失礼、デオラ。ま、どうせこの後騒ぎを起こすんだ、今さら変わらないだろ」


「ま、それもそうか…明日の朝には勇者団が騒ぎ始めるだろうな…」


「へ、上等さ。見つかったら暴れられるだけ暴れてやるぜ…」


二人はそんな事を話しながら、暗い路地の先へと歩いて行った。


続く。





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