第57話 エルザとの別れ
久しぶりの投稿で申し訳ありません!
これからまた投稿再開していきます!
※これから過去の話の手直しもしていこうと考えています。文章や表現等の細かな修正をして行く予定です。
「この村に残るって?」
アランはエルザの方へ顔を向ける。
「…ここジャカは私が育った故郷。暗黒騎士団に乗っ取られても、こんなにボロボロになっても…大事な故郷なんだ。だから…私はここに残ってこの村を再興する。師匠のダンパさんもいるし、残った私たちで力を合わせればきっと昔のジャカを取り戻せる。…みんなにはお世話になったけど、私はここに残る…。ね?」
エルザの言葉を聞き、アラン達は顔を見合わせる。
そして、ニコッと笑みを浮かべた。
「そっか…分かった!もともとエルザは勇者団を目指してた訳じゃないしな…」
「えぇ、それに…ボロボロになった故郷を見たら、再興したいって思うのは当たり前よ!」
「だね!エルザにはここでしっかり昔のジャカの村を取り戻してもらわないと!」
「みんな…ありがとう。ここまで、本当にお世話になったよ…色々助けて貰ったし、ジャカの村も一緒に取り戻してもらっちゃって…」
「いいんだよ!仲間なんだから当たり前だ!」
「そうそう!仲間なら助け合うのが当たり前でしょ!」
「うんうん、逆に色々助けてもらった事もあったしね…こちらこそありがとうだよ!」
アラン達の言葉を聞き、エルザは微笑みを浮かべる。
そして、深々と頭を下げた。
「本当にありがとう…皆と旅が出来て、私、私…本当に楽しかった!!」
(エルザ…どうやらとても素晴らしい仲間と出会えたようだな…)
そのやり取りを見ていたダンパは、まるで子を見つめる親のように優しい顔を浮かべていた。
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アラン達が話していると、村の奥から大きな馬車が向かってくるのが見えた。
馬車はアラン達の前で止まり、中からレオンが降りてきた。
「さ、みんなお待たせ、今日はこの馬車でガベラ村まで送るよ。一度休んで準備ができたらアルハリアの城下町で会おう」
「ありがとうございます!またアルハリア城下町で!…それじゃあエルザ、俺たち行くな!」
「うん…!」
「またね、エルザ!!」
「またどこかで会おうね!エルザ!」
「うん!みんなが勇者になった暁には私もお祝いに行くよ!…それまでにジャカの村は再興させておくから、また遊びに来てよね!」
「あぁ、お祝いまってるぞ!…村の再興、大変だろうけど頑張ってな!困った事があったらまた会いに来てくれよ!すぐ助けに行くからさ!」
「…うん!それじゃ!!」
アランとエルザはぎゅっとお互いの手を握り合う。
少し見つめ合い、アランは馬車に乗った。
それに続き、リサとベルも馬車へ乗り込む。
「それじゃ、また!」
レオンは手を上げると、ニコッと笑みを浮かべた。
それに続き、エルザも手を上げ大きく振る。
アランは馬車から体を出し、手を振りかえした。
エルザ達の残るジャカの村を背に、馬車は夕日に染まる平原を駆け抜けていった。
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馬車がガベラ村に着く頃にはすでに陽は落ち、辺りは暗くなり始めていた。
「ありがとうございました!わざわざ送って頂いて…」
アランは馬車の運転手に大きく頭を下げる。
「いいってことよ!それじゃあな、若き勇者候補君達!!」
そう言うと、馬車はジャカの村へと戻っていった。
「ふぅ、やっと戻ってこれたわね…」
「だね…長い一日だったよ…」
「とりあえずカナさん達の所へ戻ろう!心配かけてるだろうし!」
「そうね!」
「うんうん!」
アラン達は村の中へと入っていった。
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「カナさーん!!」
どこからか大きな声が聞こえ、カナは家の窓から外を見る。
すると、そこにはアラン達三人の姿があった。
「アラン君…それに二人とも…!!無事だったのね!!」
リサは家を飛び出し、アラン達の方へ駆け寄って行く。
それを追うように、後ろからレオナも駆け出してきた。
「無事帰ってきました!カナさん!…青龍団には逃げられちゃったけど」
「良かった…カルムに連れ去られてとても心配してたのよ…!!二人も帰ってきてくれて良かったわ…!!」
カナは安心したのか、その場にヘタリと座り込み息を吐く。
「アランさん、リサさん、お兄ちゃん!無事でよかった…!!」
レオナはベルの方へ駆け寄ると、ベルの体に顔を埋めた。
「レオナ、お留守番ありがとな!この村、しっかり守れたか?」
「うん、しっかり守ったよ!…そういえばエルザさんは?」
「エルザとはジャカで別れてきた。彼女、あそこが故郷だからさ…残って村人達と村を再興するってさ。寂しいけど、エルザとはここでお別れだ」
「そっか…寂しいね…」
「ま、また会えるって!村が再興したら遊びに行こうな!」
「うん、そうだね!」
「あ、そう言えばカナさん、勇者団に通報してくれたんですよね!おかげで助かりました!ありがとうございます!」
「あぁ、それね!いいのよ、たまたま勇者団の戦争が一区切りしてたみたいで…良かったわよ…勇者団の人、ちゃんと来てくれた?」
「えぇ!二番隊のレオンさんが!今思い出してもかっこよかったな…!!」
「本当かっこよかったよ…!!まさかレオンさん直々に仕事まで貰えるなんてね!光栄すぎるよ!!」
「仕事…?」
「えぇ、実はレオンさんから頼まれごとをされまして…準備ができたらアルハリア城下町で会うことになったんです」
「へー、すごいじゃない!あの二番隊直々に仕事をもらえるなんて!アルハリア城下町だったらここから半日もあれば着くはずよ!さ、とりあえず今日はゆっくり休んで!今からご飯作るから!」
「ご飯!?やったぁ!!もうお腹ぺこぺこで…」
「俺もお腹空いたー!」
「それなら私も手伝います!」
「ちょ!リ、リサは休もう!な!疲れてるだろ!」
「なーに…?私が料理しちゃいけないって言うの…?」
「い、いやそういう訳じゃ…」
「大丈夫よ、リサちゃん!他の村人にも手伝って貰うから!皆んなは村長の家で休んでて!」
「そう…ですか?それじゃあお言葉に甘えて…」
(ふぅー、助かったぜ…)
アランは心の中で大きく安堵のため息を吐いた。
こうして、アラン達の長い一日は終わりを迎えたのだった。
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ジャカの村
「…本当にいいの?」
陽が落ち、暗くなったジャカの村でレオンとエルザは何かを話していた。
「あぁ…戦時中で人手不足だったとはいえ長いこと暗黒騎士団を対処できなかった我々に非はあるからね…。この村の人々、救えなくて本当に申し訳なかった…」
そう言うと、レオンは深々と頭を下げた。
「ううん、しょうがないよ…勇者団の人達は悪くない。悪いのは全部暗黒騎士団の奴ら…」
「暗黒騎士団…ダンテは倒したけどこれで奴らが終わりとは思えない。おそらくもっと上がいるはず…。これから改めて調査が必要だな…」
「うん…もし私で手伝える事があったら言って!暗黒騎士団を倒すためならなんでも協力するから!」
「あぁ、分かったよ。その代わりに、勇者団も全力でこの村の再興に協力しよう」
「ありがとう…。みんなの前では再興する!なんて気合い入れてたけどどうするか全然決まってなかったから…」
「ボロボロになった建物を治すのに結構人やら資材がいるだろうから、この村に改めて兵士を派遣するよ。こき使ってやってくれ」
「うん、分かった!」
「よし、それじゃあ俺は失礼するよ。また会おう」
そう言うと、レオンは馬に跨り村を出ていった。
「アラン、リサ、ベル、レオナ…私、頑張るよ。だから…みんなも頑張って…!!」
そう呟き、エルザは星がきらめく夜空を見上げた。
続く。
投稿は不定期で行います。




