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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

改造銃の記憶〈メモリー〉 続 拳銃の記憶〈メモリー〉

作者: かばパパ

とある拳銃の記憶メモリーの続編

とある改造銃の記憶メモリー


続きはまだか声に応えて書きました


お楽しみください

米国アメリカ住宅地ベットタウン


刃物を持った男がウロついていると通報(911)があって、市警のパトカーがサイレンを鳴らしながら現場に向かった。


到着した警官は身につけている録画機能のついたwav cameraのスイッチを入れて男に近づいた。


「ナイフを捨てて、伏せろ!」


しかし男はニヤニヤと笑いながら警官に近づいた。


警官は後ずさりしながら、再度警告をする


「ナイフを捨てて、地面に伏せろ!」


その時、突然男がダッシュで警官に向かって走って来た!。


フリーズ付け!」


警官はそう言うとグロックの引きトリガーを引く。


タン タン タン と9ミリパラベムの軽快な音が響いて、弾が男に当たるが男は止まらない。


「神様(マイ ガァ!)!!」


そう呟いて警官はなおも発砲した、確実に着弾しているのに男は止まらない。


そして男は警官に追いつくと、羽交い締めにして地面に転がった、警官のグロックを奪おうと、両手で拳銃を掴む。


「俺のグロックが! 俺のグロックがぁ!!」


警官は必死になって抵抗する。


そして警官の相方が男に近づくと、頭を狙って発砲した。


タン タン とダブルタップした9ミリパラベム弾が男の頭に吸い込まれる。


頭から赤い鮮血と脳の一部が周りに飛び散ると、男はやっと動きを止めた。


抱きつかれた警官は震えながら。


「ああ神様マイ ガッ!」


そう呟いて、泣いていた。



この様子はその日のニュースに流れた、世界中でコメントが殺到する中、警官の所属の警察署長が記者会見をした。


黒人の年配の警察署長は沢山のカメラの前で


「今回の発砲はwav cameraを見てわかる様に、警官は身を守る為の物であり。

不適切な事は一切ありません、また警官2人は精神的なショックの為に、現在はカウンセリングを受けております」


そこで記者の質問が飛んだ。


「では、警官に非は無いと?」


警察署長はその記者の方を見ると。


「…断言できます、彼らの処置は適切であり

何の問題もありません」


そう言い切った所で放送は終わった。


そしてその後、死体安置所モルグの解剖の結果、新種の麻薬の成分が発見されたが。

その成分は原料不明な物もあり、化学捜査研究所(CSI)でも遂に解らなかった。


そしてその新型麻薬は 魔獣ビーストと呼ばれる事になる。


ブルックスは新型麻薬 魔獣ビーストが発見された身元不明ジョンドウの犯人の足取りを追っていた、放送を見てひょっとしてと言う情報があり、指紋を米国海兵隊マリーンに問い合わせた所、身元が判明した。


射殺された現場の近くに実家があった、ブルックスと数名の警官は、捜索令状を持ってフル装備で実家を急襲した。


破壊槌を持った警官がドアを破ると、MP5を装備したSWATが中に乗り込んだ。

2人でペアを組んだ数チームが部屋を確認して安全を確保する。


「クリアー!」


「クリアー!」


全ての部屋の安全確認が終わってから、一般警官とブルックス達が中に入って行く。


家の中はほとんどの家具にシーツが掛けられて埃が舞う中。


一部の部屋と台所だけが使われていた、台所のテーブルに注射器ポンプと紙に包まれた魔獣ビーストの粉末を押収する。

紙に包まれた粉末はキラキラとピンク色に光っていた。


テレビの置いてある客間には壁に写真が飾ってあった。

そして軍服を着ている写真の横に。

車椅子に座っている被疑者の写真。

勲章の飾ってある額には。


中東にて軍事作戦中に負傷し、パープルハート勲章を受章。


そう書かれていた。


ジョン クルーガー上等兵曹、それが被疑者の名前で中東にて負傷以降は車椅子の生活だったらしい。


軍の病院に問い合わせた所、精髄損傷で下半身麻痺の障害が残って除隊。

以降は年金暮らしだったと証言が取れた。


「………ありえんだろが?…やっこさんは自前で歩いてたんだぞ?」


ブルックスはそう独り言を呟くと、机のパソコンで報告書を作成していた。


「…なんて書くんだ?…車椅子の下半身麻痺して元軍人がヤクをキメて歩いていたと?」


頭を抱えているブルックスに署長から呼び出しがかかった。


ブルックスは署長室に入るなり。


「…すみません…まだ、書けてません」


そう言うブルックスに署長はコメカミを押さえながら。


「………何処の作家だお前は、その件は良い」


署長室には客がいて2人とも苦笑いしていた。


「………忙しい所を済まない…刑事デカは書類に追われるからな」


麻薬取締局(DEA)と火器 アルコール タバコ取締局(ATF)からそれぞれ来ていると紹介されてから本題に入った。


「実はジョン クルーガー上等兵曹の件なんだが」


「別件で我々も関わっていてね」


2人の話を纏めると、ジョン クルーガーは外国に、渡って治療を受けてから立って歩ける様になったが、帰国してから行動に変化があったと。


「どうやらジョン クルーガーは銃器を中古で買っては輸出してたらしい」


「そして代わりに新型麻薬 魔獣ビーストを受け取っては売り捌いていた形跡がある」


問題はその外国なんだが…どうやらタイを経由して他の国へ行っているところまでは突き止めたんだが。


そんな話を聞きながらブルックスは。


これは手を離れる事になりそうだと予感していた。





タイの古い倉庫を改造した部屋の中で、ガンナーと呼ばれる日本人が、手に入れたコルト38スーパーの複製品クローンのニコイチの改造銃に、フルオートのマシンピストルの改良を加えていた。


スペイン製スターBのボディにコルト38スーパーのスライドを付けた、その改造銃はフルオートの切り替えレバーをピンに改造していただけで、中身はそのままの様だった。


ガンナーは自室の工作機械でセレクタースイッチを自作するとピンを抜いて入れ替える。


「フルオートだとやっぱ、ロングマガジンが欲しいよね」


そう独り言を言うと、プレス機を使って20連弾倉を5つ作るとバネを入れて完成させる。


作業に没頭しすぎて気が付いたら空腹で、倒れそうになっていた。


「………飯食って…弾買うか…」


屋台でパイコー飯をかき込むと、いつものうらぶれたガンショップへ向かう。


店に入る時に若い女性とすれ違った、黒髪の背の低い女性は出る際に。


「じゃあお婆ちゃん、またね」


そう言ってからガンナーに会釈すると夜の街に消えて行った。


ガンナーが中に入るといつもの老婆が出迎えてくれる。


「………いらっしゃい…今日は何をお求めで?」


考え事をしていたのか、最初はガンナーに気が付かない様だったが、我に返って接客して来た。


「38口径の弾を200発…ホローポイントで」


それを聞きいて老婆が顔をしかめながら。


「…戦争でも始める気かい?今は100発しか無いよ」


そう言いながらも25発入りを4箱出しながら。


「…あんた確か銃職人ガンスミスだったね?」


そう言いながら奥から古いコルト25オートを出して来た。


グリップに割れ目が入った年代物のコルト25オートは、元はスペインのアストラ社で生産された25口径のベビーピストルで女性の護身用によく売れた、小さいながらもマガジンには6発の25口径弾が入り、ベビーコルトとも呼ばれている。


「…こいつの整備とあと弾の弾頭を変えて欲しい」


そう言いながら老婆は銀のインゴットを出して来た、99・9999と刻印された純銀のインゴットだ。


「…50発作ってくれたら…残りの銀とあんたの弾100発も無料タダにしてやるよ」


それを聞いてガンナーは眉間に皺を寄せながら。


「…ドラキュラでも出るのか?」


そう聞くと老婆は苦笑しながら。


「いいや…出るのは狼男ワーウルフさね」


そう言うと真剣な顔で。


「…ウチの孫娘に待たせる分なんだ、混ぜ物して誤魔化したら…わかってるね?」


凄みのある雰囲気に飲まれそうになりながら、ガンナーはコクコクと頷いていた。




ツェン リーはお婆ちゃんのガンショップから出ると署に戻って来た。


タイ警察の麻薬課に勤務するツェン リーは、最近流行りの合成麻薬 魔獣ビーストの摘発に向けて内偵中だった。


合成麻薬 魔獣ビーストは使うと身体能力が上がって腕力パワー敏捷性スピードが上がるが目の白目がピンクに染まり、やがて赤くなると理性が崩壊する。


暴行や略奪などがエスカレートし殺人に対しても禁忌タブーが無くなる。


嫌、むしろ率先して血を求める…そうまるで。

野生動物の肉食動物の様に………



署に戻ると米国アメリカからの問い合わせが来ていた。


ジョン クルーガーのタイでの足取りを追いたい。


そうメールには書かれていた、米国アメリカでの魔獣ビーストの常習だったらしい。


「…あんまり…かき回されると困るんだけどなあ…」


そう独り言を呟くと、溜まっていた書類を書き出した。



ガンナーは銀のインゴットを少しずつ削ってはバーナーで炙った釜の中に入れていく。

親指くらいの釜に銀が溜まるとブロックで作った型に流し込んでは固まるのを待つ。


冷えた銀をブロックから取り出しては、バリを取って段差を無くす、ミニサンダーやバフを掛けて表面の凹凸を無くすと、弾頭を抜いた25口径の薬莢に軽くはめ込むと、手動プレスで圧を掛けて外れない様にする。


「…試射してから量産するか…あと38スーパーの試射もするか」


ガンナーはベットに入ると、泥の様に眠りに就いた。




ツェン リーの祖母 ガンショップのオーナーは老婆は夢を見ていた。


自分が若かりし頃、今は亡き祖国…満州。


そこであった不思議な体験。


まだ10代だった頃、満州の開拓地を不思議な霧が襲った。


濃く濃厚な霧で、手を伸ばせば先が見えない、そんな霧の中から奴らは村を襲って来た。


身体が大きく、毛深く、そして顔が狼の化け物。


緑色の肌をした小鬼を数人引き連れて、開拓地の村を襲った。


村の人達は抵抗した、手に手に鎌や鍬や鍬、そして斧と猟銃、小鬼達は直ぐに倒せたが狼男ワーウルフはそうはいかない。


次々と犠牲が出る中、自分の家の番が来た、両親と自分がいる家に入った瞬間に、父が知り合いから譲ってもらった護身用の拳銃。

南部14年式拳銃から8ミリ弾が火を吹いて狼男ワーウルフの胸に着弾する。

胸に確実に着弾するのだが狼男ワーウルフは仰け反るだけで倒れない。


そして弾が尽きた時に、父の喉笛に狼男ワーウルフは牙を突き立てた。


喉を食い千切られ倒れる父、その瞬間、母は悲鳴を上げながら護身用のコルト25オートを狼男ワーウルフに撃ち込む!。


身体に被弾しながらも狼男ワーウルフは眼を爛々(らんらん)と輝かせながら、母の喉を爪で引き裂いた!。


床に倒れる母の手から、コルト25オートが飛び出して床に落ちると、鈍い音がして木のグリップが割れた、狼男ワーウルフは歓喜の咆哮を上げながら自分の方に来る!。


震える手で銀製の護り刀を抜くと、狼男ワーウルフの胸に飛び込む用に突き立てた!


その時に奇跡が起こった、狼男ワーウルフの顔が歪むと苦しげに仰け反る。


見れば心臓の近くに刺さった銀製のナイフの周りの筋肉が盛り上がっていた、まるで身体の中で拒否する用に筋肉が収縮する。


震える手で銀製のナイフを引き抜くと狼男ワーウルフは、忌々しげに睨んでから家を出た。


そして霧と共に姿を消した…父と母の亡骸を残して。




…あれから親戚を頼ってタイに渡った、ガンショップのオーナーと結婚して、子供や孫に恵まれて、全ては過去の話になっていたはずだった。


日本が異世界と繋がったニュースからしばらくして、周りに血の匂いが漂って来た。


最初はネズミや雀の死骸が家の中に入っていた、それがだんだんエスカレートして猫から犬になり気が付いた。


犬の喉に付いた歯型…父の亡骸に付いていた歯型と同じ… 狼男ワーウルフの歯型だった!



何故かはわからない、しかしあの狼男ワーウルフの確信があった。


銀のインゴットを手に入れる為に、父の形見の南部14年式拳銃をネットオークションで売った、ハワイの好事家に高く売れると、銀のインゴットを手に入れた。


あとはガンナーから受け取るだけだ。


その時にゴトリと音がした、微かに獣臭が臭う。

カウンターの隠し扉を開けて散弾銃ソウドオフを取り出す時に後ろから気配を感じた。

!振り向きざまに片手で握った散弾銃ソウドオフを向けると2発同時に発砲した。




ガンナーは山でした試射をした後に銀の弾を量産した、飯を食った後にいつものガンショップに持ち込む為に、向かっているとドォンと腹に響く銃声が聞こえる。


駆け足でガンショップに向かうと入り口のドアが外向きに破壊されていた。


慌てて中に入るとガンナーは。


「婆さん!、無事か?」


そう言うとカウンターの下から声が聞こえた。


「…生きてるよ…すまないが救急車を呼んでくれるかい…」


床に切り詰めた散弾銃ソウドオフと婆さんが転がっていた。


切り詰めた散弾銃ソウドオフは違法だ、所持がバレたら婆さんが捕まる、散弾銃ソウドオフを回収するついでに鹿弾の散弾ダブルオーバックを一握り掴むと、救急隊が来た。


救急隊に婆さんを預けると警察が来る前に現場を離れた、婆さんは孫娘の住所を言うと。


「あの娘に頼んでた銀の弾と銃を、奴らは銀が身体の中に入ると、拒否反応が出るんだよ」


そう言うと婆さんは救急車の中に消えて行った、言われた住所は海の近くのアパートだった、部屋に明かりが灯って無いので留守らしい、帰って来るまで待つ事にする。




ツェン リーは祖母が病院に運ばれたと連絡を受けて病院に向かった、緊急外来の受付で確認すると治療は終わっているらしい。


病室で祖母は右腕にギプスを嵌めて固定していた、左手と頰に切り傷を受けたらしい。


医者から説明を受けた所命にかかわる事は無いらしい、ホッと一安心してから祖母に話し懸ける。


「何があったの?」


渋い顔でそう聞くと祖母は見たことの無い真剣な顔で。


「…あんたに包み隠さず本当の事を伝えるから…」


そして霧と少女と狼男ワーウルフの話を聞くと


「…なんだか知らないけど、アイツはまた来たのさ…それこそ食い残しを思い出して、摘みに来たみたいにね…」


そして銀の弾を作る用に銃職人ガンスミスに発注したと。


「あんたのアパートの住所を教えたから、受け取って肌身放さず持ってておくれ」


そう言うと、鎮痛剤が効いて来たのか、祖母は眠りについた。



タクシーでアパートに着くと部屋に入る、電気を付けてしばらくすると来客を告げるチャイムが鳴った。


ドアチェーンを付けて少しだけ開けて外を見ると、若い男が立っていた黒髪で黒目の男は。


「…ガンショップの婆さんから頼まれたんだが?孫娘ってのはあんたでいいのか?」


チェーンを外して中に入れると男は黙って、

ダイニングのテーブルに紙袋を置くと、中からコルト25オートと弾の箱を取り出した。


「…コルト25オートは分解してオイルを挿してある、グリップの割れは撃つのに支障は無かったから、そのままにしてあるから」


そう言うと箱から25口径のアンモを取り出すとマガジンに詰め始めた。


「こいつはマガジンに6発と薬室チェンバーに1発、フルロードで7発だな、婆さんの依頼通り純銀で弾頭を変えてある」


そう言うとマガジンを差し込んでスライドを引くと薬室チェンバーに込めて再度マガジンを外すと弾を足して元に戻す。


「これで7発撃てる、何か質問は?」


そう言うとコルト25オートを渡して来た。


受け取って腰の後ろの位置に挟むと、男が婆さんは?と聞いて来たので病院と容体を伝えると、ホッとした顔で。


「良かったよ、コイツを持ってたから警察は勘弁して欲しくてね、救急搬送されたのは見届けたんだが」


そう言って来たので、自分が警官だと言うと、この世の終わりみたいな顔で。


「…マジかよ、すまんが俺は消える!」


そう言うと出ようとしたので、笑いながら


「逮捕はしないわよ、貴方名前は?」


そう聞いた時だった、いきなり窓ガラスが割れて何かが飛び込むと、獣臭の香りがして来た。


むせる様な獣臭と鉄錆の様な血の匂いの中に奴はいた。


爛々と輝く瞳の中に、赤い光が鈍く輝き散弾銃ソウドオフから受けた傷なのか左肩が血で濡れていた。


狼男ワーウルフはツェン リーを見つけると、歓喜の表情を浮かべて襲いかかった。


「伏せろ!」


ガンナーはツェン リーにそう叫ぶとテーブルを狼男ワーウルフの方に蹴り出した、腹にテーブルを受けて怯んだ隙に腰の後ろに挿していた改造銃を抜くと、セレクターを単発セミから連発フルに切り替えて右手の親指で安全装置セフティを外すと、狼男ワーウルフの方に向けて引きトリガーを絞る。


タタタタン!っと軽快な音がして空薬莢カートリッジが滝の様に流れ落ちる。


一瞬で弾を撃ち尽くすが狼男ワーウルフにさほどダメージは無い、ならばと20連弾倉を取り出すと、右手の親指でマガジンリリースボタンを押すと、空のマガジンが自重で滑り落ちる。

左手で出した20連弾倉マガジンをグリップ下の弾倉挿入孔マガジンインロットから滑る様に入れると、狼男ワーウルフの胸を狙って連射フルオートで叩き込んだ。


タタタタタタタっと軽い音が連鎖して空薬莢が流れる様に落ちる、作動不良ジャムも起こさず軽快に作動する。


38口径とはいえ、20発のファイヤーパワーは凄まじく、狼男ワーウルフの動きが止まった、すかさずツェン リーに。


「銀の弾を!奴の心臓の近くに!」


そう叫ぶと再度、弾倉交換マガジンチェンジして狼男ワーウルフの動きを止める。



ツェン リーは白昼夢を見ている錯覚に囚われた、窓からいきなり狼男ワーウルフが飛び込んで来たと思ったら、祖母のコルト25オートを渡して来た男がいきなりテーブルを蹴り出して狼男ワーウルフの動きを止めると、腰の後ろから拳銃を取り出して撃ち始めた、それも連射フルオートでだ、タイでも拳銃のフルオートは違反だ、おまけに予備の弾倉マガジンが20連弾倉!

違反の連続に頭がクラクラしていると、男がツェン リーにコルト25オートの銀弾を撃ち込めと命令して来た。


慌てて腰の後ろからコルト25オートを取り出すと、狼男ワーウルフの心臓目掛けて引き金を引いた。


パンッパンッっと軽い音がして銀の弾が狼男ワーウルフの胸に吸い込まれる、そして変化が起きた。


25オートの銀の弾が当たった辺りの肉が盛り上がって波打っていた、まるで拒否反応をしている様に…そして狼男ワーウルフも余裕が無くなる、血走った目でツェン リーの方を見ると、ダッシュで向かおうと膝を曲げる、その時ガンナーが動いた。


「そうはさせん!」


そう叫ぶと改造銃を左に倒すと連続射撃フルオートの反動を利用して右から左に撃ち流す、映画でも良く見るスタイルだがあれは撮影用の物で、本来は銃口を横に倒して撃つ反動を利用して、右から左に流し撃ちするのが本来の使い方だ。


そのままダブルタップするなら銃口は上の方が処理しやすい、全くの映画の見栄えの為である。


右から左に流し撃ちした38口径弾が狼男ワーウルフの膝を打ち砕く。


「グァアアアアアアッ!」


飛び出した勢いで膝を着いた狼男ワーウルフの頭を狙って、婆さんの近くに落ちていた散弾銃ソードオフを向けるとガンナーは2つ付いている引きトリガーを同時に引く。


ドガァ!っと腹に響く音がして2発の00バック弾から放たれた十数発の散弾、鹿弾と呼ばれる猟銃の弾が狼男ワーウルフの頭に着弾すると同時に、ガンナーは反動で尻餅を着いた。


「…ったいわぁ!!」


そして狼男ワーウルフの方を見ると頭を潰された狼男ワーウルフの身体が神経反応でピクピク動いていた!。


「…グロッ…大丈夫か?」


ガンナーは固まっているツェン リーに声を掛けると、ツェン リーはハッとして我に帰った。


「…何なのよこれ?!…何でこんな怪物バケモノが?!」


そう叫ぶとガンナーの方を見て。



「…貴方?…何者なの?…」


そう聞いて来たのでガンナーは疲れた声で。


「…俺?…俺はただの銃職人ガンスミスだよ…」


そう言うと同時にパトカーのサイレンが聞こえて来た。


「…ヤバイ!俺は逃げるから!後はよろしく」


そう言うとドアに向かう。


ツェン リーは慌てて。


「…?ちょっと!待ってよ!」


そう言うと引き留め様とするが。


「…これ持ってると逮捕されるからな…処分せんと、しょっぴかれる…」


そう言うと改造銃を右手に持って空の弾倉マガジンを回収すると。


「じゃあな!婆さんによろしく伝えてくれ、依頼は終わったって」


そう言うとドアを開け出ようしたところで、ツェン リーの方を見ると。


「ガンナー…俺の名前だよ…婆さんによろしく」


そう言うと夜の闇に消えて行った。



ツェン リーは助けて貰った手前、強くも言えず、部屋の惨状を見てため息を着くと。


「…なんて報告しよう…」


そう言うと頭を抱えて座り込んだ。



ガンナーは海に向かうと波止場にたどり着いた、最初に婆さんの散弾銃ソウドオフを海に放り込むと改造銃のコルト38スーパーを取り出した、惜しむ様に優しく触る。


「…すまんな…お前を他人に預けたく無いんだ…」


そう言うと弾倉マガジンを抜くと海に放り込んだ、薬室チェンバーの弾を抜くと通常分解フィールドストッピングでスライド、スプリングなどを取るたびに海に放り込む、最後に20連弾倉をあるだけ海に放り込むと、しばらく海を見てからため息をつきながら。


「…しばらく…日本でほとぼりを冷ますか…」


そう言うと海に背を向けて歩き出した。




========fin=========

この物語はとある拳銃の記憶メモリーの続編ですが作者の他作品

異世界開拓地物語フロンティア ストーリー最終章の伏線でもあります


そちらもよろしければご覧ください

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― 新着の感想 ―
[良い点] 前作に引き続き楽しく拝読いたしました。ファンタジーな内容も盛り込まれており前作とはまた一味違った雰囲気に仕上がっていて飽きることなく読み終えました。徐々にみえてくる主人公の素性がさらに気に…
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