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毒親奮闘記  作者: 市原 朱恋
第1章
4/7

No.4 私の父はこんな人

今回は私の父について話そうと思う。

しかし私には父親と呼ぶにふさわしい人間などいない。


いるのは、家事も育児も挙句に仕事まで母に押し付けた身勝手な男だけ。

具体的にどういうことか書いてみる。


1つ目

学校行事に父が訪れた記憶はほとんどない。

しかし、父の仕事は屋外で行うことが多く雨の日には仕事にならないため、運動会なんて絶好の仕事日和。そんに日に子供の様子を見に来ている場合ではないことは子供なりにも理解できたし、仕方のないことだと自分を説得していた。

しかし、高校の卒業式の日、その日は大雨で最後の日としては少し悲しい日だった。

式が終わって自宅に帰るとキッチンでお湯を沸かし、カップラーメンを作る父の姿があった。

大雨で仕事は休み。することもなく自宅でゴロゴロしたり、カップ麺を食べたりしている父の姿を想像するとそんなにも愛されていないのかと悲しくなった。


2つ目

父は私の名前を知らない。

また別の日、父と祖母のお見舞いに病院へ向かった時のこと。

受付で名前を記載する必要があったのだが、父は私の名前を書けなかった。

私の名前は小学校6年生で習うような漢字で、季節によっては広告などでもよく使われるとてもきれいな字だ。

しかし父は、そんな簡単で大切な漢字を書くことができなかった。


3つ目

父は人と関わることが苦手で数年前に職場を辞め、自営で仕事を始めた。

自分のわがままで仕事を辞め、大変な自営での仕事を始めた訳だが、事務的な作業やめんどくさい仕事はほどんど母に押しつけた。

雨の日が続いても仕事に余裕があっても、そのような仕事に手を付けることは無かった。





そしてそんな父についての大問題が発生した。

数日前、母からメールが送られてきた。

内容を簡潔にまとめると、父が痴漢をして警察に捕まったというもの。

頭が真っ白になった。何を言っているのか分からない。


そして私は吐き気がした。

もしかしたら被害女性は自分と同い年かもしれない。少なくとも近しい年齢の女性であろう。

もしも自分が被害者だったらと考えるだけでも恐ろしくなる。

それなのにそんなことを身内が行った。

自分にはそんな男の血が流れている。

気持ち悪くて仕方なかった。



毒親と犯罪者の娘。

私は小さな頃から「人様に迷惑をかけてはいけない」「ダメなものはダメ」と教わって生きてきた。

しかし、母の行った精神的虐待、父の行った犯罪はどちらも人に迷惑をかけ、行ってはダメな行いである。


内定の決まった職場からもしも父のせいで内定を取り消すという連絡が来たら?

将来結婚する時、父の前科のせいで相手の親に反対されたり、婚約を解消されてしまったら?


これらか先の人生を少しでも幸せにするためにこの奮闘記を書いているのに私の人生はさらに不幸になっていっている気がする。


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