7 始まる新しい生活
その後、新入生の紹介が終わり、生徒達は、学校内を案内されることとなった。
「これ、ラック。新入生達を案内して差し上げよ」
老校長クリュレス先生が、一人の生徒に命じた。
「新入生達、まだ慣れていないかもしれんが、親睦を深められたらいいのう」
そして、今に至る。
「ここが寮だよ。どの部屋かは、プリントを配るのでそれを見るように。各々五人部屋だ。ルームメイトとは仲良くしろよ?」
その短い間に。ジェーダは、アスティルという人と、少しばかり仲良くなっていた。彼はとても積極的で、親しみやすい人柄だった。
「おい、ジェーダ! あんたと俺、同じ部屋だぜ!」
プリントを見ていたアスティルが言った。
そのプリントには、他にも、フィレオム・ブルーアスライン、ゼノビー・ウィニシャルテイト、リーク・エデンアイヴィサーの名が書いてあった。
それからしばらくして。それぞれの部屋に戻ったジェーダらは。改めて、自己紹介をすることになった。
「ぼくはジェーダ・ドライアスメルトです。騎士見習いでしたが、戦いが嫌で、魔道士になるためにここに来ました」
「俺はアスティル・メニアシレブレム! 騎士だけど、魔道士やりたくなってさあ! よろしくっ!」
「フィレオム・ブルーアスラインです。よろしくお願いいたします」
「風の吟遊詩人といえば、この俺様、ゼノビー・ウィニシャルテイトのことよ! よろしくな!」
「……リーク・エデンアイヴィサーだ。よろしく頼む」
個性豊かな仲間たちとともに、始まった新しい日々。その先に、光が差した。
まだ続きます。