探偵魔理沙と博麗霊夢
元々書いてあった構成が崩壊している。
いくつかイベントを脳内で構成して、順番を今必死で考えている状況。
次は森近霖之助と父親に会うのかね、わかんない。
霧雨魔理沙。
今はまだ霧雨店店主の娘という肩書しかもたない、どこにでもいる娘である。
その持前の好奇心と明るさをもって、周りの人々に好感をもたれている。
そんな彼女は家々の影に隠れながら、友達の一人を追っていた。
当然、その友達は『上白沢聖』のことである。
自らを探偵と現在のみ称して、第一回霧雨探偵の調査の題目は
『上白沢聖は放課後にどこにいっているのか』
である。
人里から出た瞬間に聖の背中は見失ってしまったが。
「……どうしよう、聖って空飛べたの……?」
門番の死角から隠れて外に出てきたわけだが、聖が空を飛んでどこかへと向かってしまった。
向かった先は……博麗神社だろう、お母さんといっしょに昔言ったことがある。
道のりはたしか、ここからまっすぐ行けばいいだろう、言ったことがある道のりだし大丈夫だろう。
そう高をくくって彼女は道のりを歩き始めたが、今よりさらに幼かった頃の彼女は通常護符をもっていくべきだということを知ろうとはしなかった。
田んぼの広がる田園風景は初めての道のり、鼻歌を歌って嬉しそうに走り続け、見通しの悪いけもの道などなんのその、気が付けば彼女は博麗神社へと続く長い石段へと到着していた。
「う……長い」
幼い少女にとってその石段は巨大な壁にも思えるが、この先に聖がいるんだ!と考えて一段一段を昇っていく。
そんなときだった、彼女は立ち止まり、視界の端に見えた光景を見る。
「君、だぁれ?」
そこにいたのは小柄な少年だった。その少年は笑顔で魔理沙へと手招きしてきている。
そこになにかあるのだろうか、そう思い近づいてみる。
木々をかきわけて、少年のいる場所へと到達し――
「あれ?」
少年の姿はなかった、どこにいったのだろうか。
ピチョンピチョンと顔に滴が落ちる、雨――ではなさそうだ、何か生臭い匂いがする。
何だろうかと上を向くと、そこにいたのは――巨大な顔だった。
狼のような、獣の。
ペタン、と切れたマリオネットのように座り込み、動けない。
『ギャハハハハハ!』
獣から漏れ出す言葉は咆哮でもなく唸り声でもなく、笑い声。
魔理沙は目の前のヤツが先ほどの少年だと、自分は騙されたのだと理解するには十分なヒントだった。
喉になにかが詰まっているかのように言葉がでない。
心の中で父の、母の、――友達の聖の名を呼ぶ。
魔理沙を軽く飲んでしまえるような大きな口を開き、獣は魔理沙へと飛んだ。
そのときだった。
「夢想封印!」
青白い球が、獣をふきとばし、何者かに自身の体を掴まれ、宙へと浮かばされる。
自分を掴んでいる腕が浅黒いことに気が付きホッとして、獣を攻撃した人物を見る。
「……やっぱり、お母さんの威力には程遠い」
紅白の巫女を着ている少女、昔みたことがある。
博麗の巫女だ。少女は不満そうに獣が吹き飛んで行った方向をみていた。
「魔理沙!だ、だだだだ大丈夫か!?」
「う、うん」
聖の声が聞こえる、珍しく慌てているようだ。
思わず笑みがこみあげてくるが、そんな笑みが浮かぶことはなかった。
『グルォォ……』
いる、血の気が引いてくる、あの巨大な獣が向こうからくる。
――博麗霊夢は冷静に状況を分析する。
そして金髪の少女――魔理沙と聖がいっていた、を見る、おそらく二人で戦うならば先ほどの妖怪程度ならば倒せるだろう。
しかし、聖は魔理沙を抱きかかえているためにまともに戦えないだろう。
かといって二人して逃げるには魔理沙を抱きかかえている聖のスピードは妖怪に対して勝てるかと言えば――かなり微妙なところだ。
そう考えて、霊夢はふぅっと息を吐き、前にいる妖怪を見据える。
「聖」
「……何、霊夢姉さん」
「神社の方へ向かいなさい」
聖の頭は悪くない、というよりも自分よりは良いことは霊夢自身理解している。
そのために、この言葉だけで彼は己が何を言っているのかということはわかってくれるだろうと信頼している。
――一人で戦うには少々めんどうなことだが、負ける私ではない。
妖怪が突撃を開始する、恐れることはない、霊力で弾幕を展開し、敵の行動を阻害し、聖の逃走を補助する―――。
「霊夢姉さん――逃走は必要なさそうだ」
その瞬間だ、母の姿が見えたと思った瞬間に、その姿はブレ、そして次の瞬間、目の先にいた妖怪の上半身がものの見事に吹き飛んだのは。
音すら置いてけぼりにして、食らった妖怪ですら何をされたのは理解してないであろう。
目の前で巻き起こった霊夢自身も何が起こったのかはわからず、ただそのままの位置で呆然としているしかできない。
弾け飛ぶ妖怪を視認したとき、霊夢は安堵とちょっとした悔しさの混じったため息をした。
――この母には勝てそうもない、と。
そして聖は自らが師事する人が目の前の人だということを感嘆しつつ――
――この人が巫女を名乗っていいものかと本気で考えた。
グーパンで妖怪退治って巫女のイメージが崩壊する。
師匠は降り立ち、霊夢と俺、魔理沙と視線を巡らせて、魔理沙へと近づく。
魔理沙は師匠の少し怒ったような表情に怯えているようだ。
次の瞬間、博麗神社へと続く石階段に大きな打撃音が起こる。
拳骨が振り落とされた魔理沙は涙目で頭を抱え、師匠は魔理沙の頭へと振り落とした右こぶしに息を吹きかける。
「あとはお前の両親がやるべきだ、その後で充分後悔しろ、自分がどれだけ馬鹿なことをしたのかをな」
絶対聞こえていないだろう、それほどまでに痛そうな魔理沙に、おそらく自身は顔が盛大にひきつっているだろう、視界にいる霊夢姉さんでさえもちょっと顔が青い、昔食らったことがあるのだろうか。
そして魔理沙と共に博麗神社へと向かい、魔理沙を落ち着かせていく。
ある程度落ち着いた後、魔理沙は霊夢へともじもじしながらも近づく。
「あ、ありがと……う、え、えっと博麗の、巫女さん」
少し顔を下げて、お礼を言った。
そう言われた霊夢姉さんはというと
「……」
いつも通り憮然とし、腕を組んでいるが、それをやめて魔理沙をまっすぐみる。
「博麗霊夢よ」
そう魔理沙へと自己紹介する。
言われた魔理沙は少しキョトンとしているが、すぐに笑顔を咲かせた。
「あ、ありがとう霊夢、すごかった!かっこよかった!聖もありがとう!」
「おー」
聖は適当に返事を返すと、二人を見る。
魔理沙は霊夢に対して感想を言う、といっても『かっこいい、すごい』という言葉のオンパレードで、具体的な言葉は何一つないが、霊夢はそんな言葉の応酬に褒められ慣れていないのか、少し困ったように、されど悪くないといった具合だった。
いつの間にか隣に来ていた師匠は、そんな二人を微笑ましそうに見ている。
「なぁ聖、なんていうか、あれって友達でいいんだよな」
「いいんじゃないですか?友達っていう定義なんて曖昧ですし、魔理沙は霊夢姉さんの性格であろうとも持ち前の明るさで振り回しそうですし、なんていうか、かなり付き合いが長くなりそうですよね」
「……お前本当に子供か?」
「えぇ、子供ですよ?」
体は、だけど。
「ははっ、まぁいい、……うれしいものだな、娘の成長というものは、お前と霊夢が仲良くなったときも嬉しかったものだが、友達ができたときも格別だ」
苦笑いで返答する、主に仲良くなったという言葉に対してだ。
うむ、仲良くなったというよりは、振り回されているような感じがする。
「さて、紅魔館で修行を開始して、久しぶりの霊力修行だ、魔理沙を送り届けてさっさとはじめるか」
「そうですねー、うわーいやったー、れいりょくれいりょくー」
「そうかそうか、じゃあいつもの三倍はきつくするか」
「超帰りたい」
「そうかそうか、逃げるものに対しては私はつらく当たるような性格でな、いつもの三倍だ」
変わらない、変わらないよ!
「9倍だな」
……死ぬかもしれない。
その後、霊力修行に興味を示した魔理沙が見学を願い出て、師匠が了承した。
そして見学した魔理沙がガクガクと震えながら俺の体を抱きかかえ
「死なないでー!聖ー!聖ー!」
ということになるのは今から数時間後のことである。
「聖、おはよう!」
次の日になって寺子屋にて聖と魔理沙は挨拶を交わす。
魔理沙の頭は、師匠から受けた拳骨ともう一つこぶができていた。
「盛大に怒られたのか?」
「うん」
そういった魔理沙は悲しそうではなく、少し嬉しそうだった。
魔理沙と霊夢の出会い。
原作みたいな性格の片鱗はありますよね。
主人公の性格設定が曖昧すぎて、性格がかなり二転三転しているために性格描写が自信ないです。
現状の主人公の実力は
SSS(神)~E(一般人)からすると、Cぐらい、曖昧すぎ、どうやってこれ最強にするつもりなんだろう、どうしよう。
霊夢がB
師匠がS+くらい。
お気に入りが少しずつ増えているとなんだか嬉しくなります。
それが周りと比べるとかなり少ないかもしれませんが、一件増えるとなんだか頬が緩みますね。
東方projectという内容は調べれば調べるほどに曖昧で設定されていないところも多く、ヒャッハー!ねつ造と妄想だー!といった感じで書いています。
その上設定がポンと調べればでてくるものじゃなく、文献を買おうと本屋にいってもないことが多く、アニメ関連の物が置いてあるところならおいてあるそうですね、近場にないですけどね……。
吸血鬼異変終了までかけたらいいですね。
吸血鬼異変は起こったとは言われているけど何が起こったのかは調べても出てこないので、妄想オンパレードですけど。