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【両親】

作者: ねずみ

季節はめぐりゆくもので、私たちに新たな家族が増えてから26年半たった。

うちの長男が生まれた日の事は忘れもしない…。


妻『破水したかも!!水でてきた!!!夫!夫!!』

キンキンに冷えた大晦日、あたりは霧に視界を遮られていていた。

とりあえず妻を車に乗せないと、と思い車内を暖かくもせずに乗せてしまった。

暖房機能があることさえ理解していなかったのだ。


妻の一大事だと車を猛スピードで走らせていたら、飲酒運転かラリって暴走してるんじゃないかと思ったのか、すぐに警官がやってきた、『生まれそうなんです!急がないと!!』と、私の必死さを感じとってくれ『どの病院でしょうか!?私が先導いたします!』と先導までかってでてくれた。


車内も落ちついてきて妻が『優しいお巡りさんだね』って言った。僕はミニパトを追うのに精一杯だったが『お巡りさんだからな!』とだけ返した。

妻は『お腹の子にも困ってる人には積極的に助けてあげられる人になってもらいたいな。』って言ってた、そしたらお腹の子にお巡りさんの名前をもらったらどうだろう。って言おうとしたところで病院についた。

妻を分娩室に送りだし、お巡りさんにお礼を言った。

お巡りさん『無事、健康なお子さまが生まれますよう心より願っています!』だってさ、今となったら律儀なお巡りさんだと思うよ。

『お名前聞いても良いですか?』ってようやくそこで会話らしい会話をしたんだよね。

そのお巡りさんは目がハテナマークだったけど『私は関城リキと申します!』もしかしたらお名前いただいても良いですか?と聞いたらこころよく承諾してくださった。


だからお前の名前はリキなんだよ。


26年間いろいろあったが、全部良い思い出だよ。

喧嘩もしたし、キャッチボールもしたね、自転車にうまく乗れなくて泣いたり。


今日なんかお前から酒までもらって…父の日のプレゼントか…俺にとったらお前から学び、お前からたくさんのプレゼントをもらってる、こちらが感謝したいようだよ。


ありがとうな、リキ。

end



父『ところで、孫はまだか?』


e...end


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