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僕物語  作者: 柳座絶麗
5/8

場所

誰も知らない


僕も知らない


知りもしないのに


知った風なことを言う大人たち


「だから嫌いなんだ…」


知った風な口調で


ほらを吹く


今だって


僕のこと何も分かってないじゃないか


分かってないのは


大人たち


奪っているのは


大人たち


僕に自由はなく


未来もない


ただ


壊れかけた世界で


大人たちの


玩具になるだけ


それが


今の僕の


存在理由


知ろうとしない


(いな)


知ってるという



分かったように言ってるが


中身は空っぽ


知っていた


前から


境界線を越え


僕の中まで知ろうとしないこと


「プライバシーは守らないとね」



ただ本当の僕を


知るのが嫌なんだ


自分の知ってる僕と


違うのが嫌なんだ


それが


大人


それが


今の僕の場所


自由のない


規制された


何もない


存在するためだけの


場所

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