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場所
誰も知らない
僕も知らない
知りもしないのに
知った風なことを言う大人たち
「だから嫌いなんだ…」
知った風な口調で
ほらを吹く
今だって
僕のこと何も分かってないじゃないか
分かってないのは
大人たち
奪っているのは
大人たち
僕に自由はなく
未来もない
ただ
壊れかけた世界で
大人たちの
玩具になるだけ
それが
今の僕の
存在理由
知ろうとしない
否
知ってるという
嘘
分かったように言ってるが
中身は空っぽ
知っていた
前から
境界線を越え
僕の中まで知ろうとしないこと
「プライバシーは守らないとね」
嘘
ただ本当の僕を
知るのが嫌なんだ
自分の知ってる僕と
違うのが嫌なんだ
それが
大人
それが
今の僕の場所
自由のない
規制された
何もない
存在するためだけの
場所