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幕間 名前
ラビアが帰ってきた日の翌日。夜中に書類仕事をしているリーフェウスとラビアが会話していた。
「なぁラビア」
と、何気なく話しかけたリーフェウスに対して、ラビアが不思議そうに言う。
「…前から思ってたけど、何で未だに僕を『ラビア』と呼ぶんだい?」
「それは…どういう意図の質問だ?」
「分かるだろ?あの名前は偽名だ。僕の名前は『アルヴィース』だよ。もう計画も終わった今、その名を名乗り続けるつもりはない。なんなら、君が名前をつけてみるかい?」
その言葉に、リーフェウスは真顔で答える。
「…俺にとって、アンタはいつになっても『ラビア』だ」
それだけ言うと、リーフェウスは書類の整理に戻った。
(…やっぱ僕の権能も万能じゃないね。何度考えても理解できないや)
そんな、とある夜だった。
ラビア君の名前は皆さんがそれぞれで決めたりするってのも面白そうじゃないですか?




